Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 ブルネイの土産話
2005年08月31日(水)

 タイ、マレーシア、ブルネイの3ヶ国8日間の旅行に行っていた両親が今日無事に帰国しました。タイ、マレーシアは観光も盛んで今となってはそれほど珍しい国でもありませんが、ブルネイに関しては、非常に興味深い話を聞きました。ブルネイと日本は長く友好関係を保っていますが、日本人が観光目的でブルネイに入ったのは、まだわずか1000人ほどしかいないのだそうです。

 ブルネイ・ダルサラーム国は、ボルネオ島の北西部に位置し、面積は5765平方kmで三重県とほぼ同じ、静岡県で言えば伊豆半島を除いた面積とほぼ同じという小さな国です。人口は約34万人。静岡県の人口が約77万人ですから、静岡県の半分ほどしか住んでいないことになります。しかし、このブルネイという国は「お金持ちの国」として有名ですが、フィリピンなどから使用人として出稼ぎに来ている人々が、全人口のうちの約10万人を占めているそうです。

 ブルネイの約8割の人が公務員で、何と4時間しか労働しないのだそうです。そして日中は暑いので昼寝をし、夜に様々なパーティやイベントなどを開いたりして大騒ぎしているようです。しかも税金はなし、公立学校・教育機関などの教育費もタダ、何とも羨ましい限りですな。

 なぜブルネイがこれほどまでに裕福なのかと言えば、ブルネイには石油や天然ガスなどの資源が豊富にあるからなのです。しかもその天然資源の80%以上が、日本に輸入されているのです。ですからブルネイにとって日本は、お得意さまと言うことになるわけです。この豊富な天然資源のおかげでブルネイは小さい国ながら大きな経済力を持ち、世界のほとんどの国に大使館を持つ経済大国になっているのです。もちろんブルネイにも各国の大使館が存在しています。ブルネイという国は、まさに天然資源で成り立っているわけですね。

 そんなわけで、多くの国民は広い土地に大きな家を建て、何人もの使用人を雇い、クルマを何台も所有するという優雅な生活を送っています。
 実際うちの両親がホームステイした家は、300坪以上の土地に建つ宮殿のような家で、クルマはベンツが2台にヒュンダイのRV車が1台、さらに日本のトヨタの高級車を所有しているそうです。家の中には室内プール、ビリヤード場、カラオケルームなどもあり、まるで家の中がアミューズメント施設のようですな。
 そしてこの家にも何人かの使用人や運転手がいたのですが、彼らが身の回りのことをすべてしてくれるので、家の住人は料理も運転もまったくしないのだそうです。

 また、近くにはハイテクを利用したテーマパーク「ジュルドン・パーク」というかなり大規模な遊園地があるらしいのですが、先程述べたようにブルネイの人々のほとんどは、暑い日中は活動せず家でごろごろしているので、遊園地も夜になってからにぎやかになり、一晩中営業しているそうです。しかもジェットコースターや観覧車といったすべてのアトラクションは、客が来たら動かすようにしているらしく、日本でこんな営業してたら即潰れてしまいますな。

 両親が行った時も、旅行者が来たと言うことで家には大勢の人々が集まり、一晩中カラオケをしたり遊園地に行ったりと大盛り上がりだったそうです。

 ところが、この国では何と宗教上の理由で、お酒とタバコが禁止されているのです。もちろん旅行者が入国する際には制限付きでお酒やタバコを持ち込むことはできますが、ブルネイ国内では基本的にお酒やタバコを買うことができません。したがってどんなに豪華なパーティでもアルコール類は一切出なかったそうです。

 また、料理はどれもチリソースのような甘いソース味がほとんどで、料理自体も油がギトギトのものが多く、ブルネイ人の多くは肥満体質なのだそうです。うーん、こんな食生活をずっとしていたら、寿命が縮むのは間違いないですな。果物だけは豊富で、大きな皿の上に積み上げられたフルーツが、好きなだけ食べてくれと言わんばかりにテーブルの真ん中にドーンと置かれていたのだそうな。

 観光的な部分では、ブルネイは世界最大の水上集落と国王が居住する世界最大の王宮(イスタナ・ヌルル・イマン)が隣り合わせに共存しているのを目の当たりにできる珍しい国だそうです。その他ブルネイの最大の魅力として熱帯雨林が挙げられ、政府の方針で大規模な森林伐採は行われないため、素晴らしい経験ができるそうです。

 ブルネイから帰ってきた両親から、いろいろなお土産を貰いましたが、日本の「たまごボーロ」にごまの味が混ざったようなクッキー、チリソース味のポテトチップス、さらにはマンゴーを砂糖でまぶしたドライフルーツなどの食べ物系は、どれも僕の口には合いませんでした。
 しかし、豪華な箱に入った純銀製のペーパーナイフ、そして昨年ブルネイの皇太子が高校生とご成婚し、日本の皇太子様も結婚式に出席して話題になりましたが、そのブルネイ皇太子ご成約記念として製作された写真入り記念マグカップなど、「ブルネイ」と入ったものは今のところ希少価値が非常に高いのだそうです。

 日本の旅行代理店などではまだほとんどブルネイのツアーは企画されていないようなので、皆さんも何かのつてでブルネイに行かれた際には、「ブルネイ」という文字が入ったグッズなどを買ってくるといいかもしれませんよ。



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 WOWOWで録画した映画の整理
2005年08月30日(火)

 WOWOWで録画した映画がDVDデッキのハードにいっぱいになってきたので、少しずつDVDへのダビングを進めています。

 ちなみに今まだハードディスクに残っているのは、ブラット・ピット主演の「トロイ」、トム・ハンクス主演の「レディ・キラーズ」、イーストウッド監督作品「ミスティック・リバー」、メル・ギブソン監督の話題作「パッション」、トビー・マグワイア主演の「シービスケット」などです。このうち「シービスケット」は過去に観たのですがいい映画なので保存用に録画し、あとの作品は気になっていた作品ですがまだ観たことのない作品ばかりです。

 「トロイ」は言わずと知れた“トロイの木馬”で有名なあの古代ギリシャの伝説的戦争「トロイ戦争」を映画化したもので、鎧甲に身を包み、剣を構えて戦うブラット・ピットの演技が気になるところです。ピットはこれまで様々な役を演じてきましたが、紀元前12世紀のトロイ軍兵士の役ですからねえ。イマイチイメージが沸きません。ただこの映画、結構長そうです。歴史的大叙事詩ですから、かなりの迫力が期待できそうですな。

 「ミスティック・リバー」はクリント・イーストウッド監督で、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコンと個性派俳優が共演する話題作。アカデミー賞でショーン・ペンが主演男優賞を、ティム・ロビンスが助演男優賞を揃って獲得しました。この映画は人気作家デニス・ルヘインの傑作ミステリー小説を映画化したものですが、かつての幼馴染みが、ある殺人事件をきっかけに25年ぶりに再会、事件の真相究明とともに、深い哀しみを秘めた3人それぞれの人生が少しずつ明らかになっていくという重厚なミステリー・ドラマで、見ごたえがありそうな映画です。

 そして衝撃作「パッション」、メル・ギブソンが12年の構想を費やし、私財を投じて撮り上げた壮大な宗教映画ですね。イエス・キリスト最後の12時間と復活を描き、世界各地で空前の大ヒットを記録しました。全編ラテン語とアラム語だけを用い新約聖書の記述を忠実に再現したとされる一方で、ユダヤの描写を巡っては宗教関係者の間に激しい論争を巻き起こしました。また、観客にショック死する者も出たという執拗な残酷描写についても賛否が渦巻き、観るにはかなりの心の準備が必要でしょう。

 さて、最後に残った「レディ・キラーズ」は打って変わって、犯罪の達人たちがひとりの老婦人に翻弄されるクライム・コメディ。1955年に製作された「マダムと泥棒」のリメイクで、完全犯罪を目論みながら頑固な老婦人に掻き回されてしまう泥棒集団を、トム・ハンクス主演でユーモラスに描いています。
 「トロイ」「ミスティック・リバー」「パッション」と重厚な映画が続くので、その息抜きにコメディでホッとしたいですな。



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 「マトリックス」3部作を観る
2005年08月29日(月)

 DVDデッキを買ってからというもの、WOWOWの映画を片っ端から予約録画……え?しつこい?毎回毎回密かに自慢すなって?

 えーと……以前「マトリックス」の3部作をWOWOWで一挙放送していたので観ました。1999年に公開された1作目は、ずいぶん前に地上波でやっていたのを観たのですが、1作目は期待しないで観たらかなり面白かったです。
 「マトリックス」とはキアヌ・リーヴス主演の映画で、新感覚のSFXで彩られた重厚かつスタイリッシュな超弩級アクション巨編です。ストーリーを説明しますと、ニューヨークの会社でしがないコンピュータプログラマーとして働くトマス・アンダーソンには、裏世界の凄腕ハッカー“ネオ”というもうひとつの顔があった。ある日、“ネオ”はディスプレイに現れた不思議なメッセージに導かれるまま、謎の美女トリニティと出会う。そして彼女の手引きによってある人物と接見する事になった。その人物とは、電脳世界ではもはや伝説と化しているモーフィアスという男。モーフィアスは“ネオ”に「この世界は現実ではない」と告げる……というお話。

 正直なところかなり難しい内容なのでなかなかいつものように素直に感情移入ができなかったのですが、それでも、今我々が生きている世界は現実の世界ではなく架空の世界で、第三者によってプログラムされた“マトリックス”と呼ばれる疑似世界であるという概念、そしてその疑似世界の住人たち(つまり我々)は、それが現実の世界であると思い込んで毎日を過ごしているという発想がなかなか面白かったです。

 我々が住んでいる世界が現実ではないと言うことは、当然その裏には映画の中の“現実の世界”が存在しているわけで、“現実の世界”に生きる住人たちは、身体にプラグを差してプログラムに精神を接続することによって、“マトリックス”と“現実の世界”を自由に行き来することができるというわけですね。感覚としては、「ドラクエ」や「ファイナルファンタジー」のようなゲームの中の世界に入り込んでいくような感じです。
 ところが、ゲームと違うところは、疑似世界であるはずの“マトリックス”で死んでしまうと、“現実の世界”でも死んでしまうと言う点です。うーん、これはどうしてなんでしょうかね。未だに謎です。

 映画の中での“現実の世界”は、機械が世界を支配しており、人間は地下深くに潜り込んで、機械たちと常に戦っています。おそらくかつて人間たちが創り出した機械が、科学の発展とともに進化し、自分たちの意志を持つようになり、人間たちに反乱を起こしたと言うことなのでしょう。
 ストーリーもさることながら、この「マトリックス」という映画はそれまでのSFXアクションに革命をもたらし、斬新な視覚効果を披露し、その後のSFX映画に多大なる影響を与えた映画と言っても良いでしょう。

 さて、この「マトリックス」の1作目は先程述べたように、ずいぶん前に地上波で観ていました。そこで、先日WOWOWで3部作を一挙放送していたので残りの2作品を観たのですが、2作目の「マトリックス・リローデッド」は前作をはるかに凌ぐ難解さで、1度観ただけではほとんど話についていけず、はっきり言って何を言いたかったのはさっぱりわからないまま終わってしまいました。終わり方も、この後に続く完結編「マトリックス・レボリューションズ」への繋ぎ的な感じだったので、2作目を単独で観ただけでは尻切れトンボもいいとこでしたよ。

 ついでに言えば、このシリーズにはキャリー=アン・モス演じるトリニティというヒロインが出てくるのですが、1作目の「マトリックス」が公開されたのが1999年、そして2作目の「マトリックス・リローデッド」、完結編の「マトリックス・レボリューションズ」は2003年に同時に撮影されていたせいか、2作目ではトリニティがかなり老けていましたぞ!
 ……いえ、キャリー=アン・モスは「メメント」にも出演していましたが、とても美しい女優さんですよ。でも、1作目と比べてかなり老けて見えてしまい、「トリニティ!映画の中ではそれほど時間は経っていないはずなのに、一体何があったんだ……?」と思わずにはいられませんでした。

 えー、このシリーズは非常に話が難解すぎるのでうまく説明できないのですが、とにかく1作目はともかく、2作目3作目は、1回観ただけではほとんど話の全貌を理解できなかったと言うことです。ただ、一応3作目の「マトリックス・レボリューションズ」で話は完結するので、終わってスッキリした、という安心感が得られる分だけ2作目よりはマシかなと言った感じでした。

 僕が思うに、一作目だけで終わっていた方が良かったような気が……。



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 「ガンダム THE ORIGIN」の楽しみ方
2005年08月28日(日)

 昨日に引き続き「ガンダムオリジン」の話題です。「ガンダム」をまったく知らないという方は読み飛ばしてください。

 さて、「ガンダムオリジン」はTVアニメ同様、シャアがスペースコロニー「サイド7」に侵入するシーンから始まり、第8巻までは、細かいディティールなどは補足されていますが、基本的にはTVアニメのストーリーをほぼ忠実に追っています。
 しかし、第9巻、第10巻ではガンダム史上初めてシャアとセイラの兄妹の幼少時代が描かれ、TVアニメでも活躍したランバ・ラル、ザビ家の4兄弟などの若き日の姿も登場します。シャア、セイラ兄妹とラル家、ザビ家の当時の関係がかなり詳しく描かれているので、このエピソードを読んだ後で再びその未来である1巻から読み返してみると、かなり趣が変わってきますぞ。
 シャア、セイラとラル家、ザビ家との絡みのシーンなども「こいつとこいつはかつてこういう関係で、こんなことを言っているけど昔はこうだったんだよなあ」などと、各キャラクターの性格や関係をさらに奥深くまで伺い知ることができるのです。

 ランバ・ラルがホワイトベースに侵入した際に、セイラと思わぬ再会を果たした時の、彼の動揺振りも納得することができます。何と言っても、セイラ・マスのファーストキスの相手は、おそらくこのランバ・ラルだったでしょうからねえ。ランバ・ラルはTV版でも「粋な漢(おとこ)」という印象がありますが、若き日のランバ・ラルを知ると、一層粋に思えます。

 ザビ家で言えば、ザビ家4兄弟(長男ギレン、三男ドズル、長女キシリア、四男ガルマ。「ガンダムオリジン」ではもう一人次男が登場するが暗殺される)の中でも、身長210cmの巨漢で、顔もごつくて「北斗の拳」の悪役の方が似合っていそうな三男ドズルが、実はザビ家に似合わず一番心優しいヤツだというのが、第9巻、第10巻を読むとよくわかります。アニメではただのごつい悪役としてのイメージしかなかったんですけどねえ。
 TV版「初代ガンダム」では一応悪の親玉的存在だった、ジオン公国の創始者でザビ家4兄弟の父親デギン・ソド・ザビなんて、「ガンダムオリジン」では四男ガルマを孫のように可愛がる、ただのおじいちゃんですな。
 それにしても、三男ドズルこそデギンの血を引いていることは一目瞭然ですが、なぜあのデギンからギレン、キシリア、ガルマといった美男美女が生まれたのでしょうか。母親は相当美人だったんでしょうねえ。

 そしてもう一つ、僕が「ガンダムオリジン」の中で密かに気付いたのは、ホワイトベースのクルーの中での、密かな異性間の微妙な意識の変化です。

 実はホワイトベースの艦長ブライト・ノアの下で船の繰艦を任されているミライ・ヤシマは、TV版「初代ガンダム」では特に浮いた話もなく終わっていますが、その「初代ガンダム」が完結してから7年後という設定で登場したTVアニメ「機動戦士Zガンダム」では、何とブライト・ノアと結婚してミライ・ノアになっていたのです。おそらくブライトとミライがのちに結婚するという設定は、TV版「初代ガンダム」が放送されていた当初にはなかった設定だと思うのですが、そのいわば「未来の事実」がすでに存在している以上、「ガンダムオリジン」でもそのあたりのことを盛り込んでいるのかなあと思っていたら、やっぱりありました。

 ブライトとミライがジャブローで行動している時に、ミライに婚約者がいるという事実を知って、ブライトが少し嫉妬してイヤミを言っていました。ミライは「親が勝手に決めた相手よ」と言い訳してますが、ブライトの複雑な表情が微妙な心境を物語っており、子供向けのTV版ではあり得なかった、興味深い描写だと思いました。やっぱりこの2人は、この頃から密かに意識し合っていたんですなあ。

 さて、その「初代ガンダム」から7年後である「Zガンダム」では、ブライトとミライの他に、もう一組意外なカップルが誕生していました。何と主人公アムロ・レイの幼なじみでガールフレンドだったはずのフラウ・ボウが、「初代ガンダム」ではチビだったハヤト・コバヤシと結婚していて、名前もフラウ・コバヤシとして登場したのです!これははっきり言って、放送当時中学生だった僕にとっては衝撃の事実でしたね。「ええ〜ッ!いくらアムロが女癖悪いからって、よりによってハヤトに行くかぁ?」と思ってしまいましたよ。僕は、というよりは多くのガンダムファンは、それまでアムロとフラウは恋人同士のような関係だと認識していたはずですからねえ。

 「ガンダムオリジン」では今のところ、アムロとフラウは幼なじみだけど微妙な関係で、フラウはアムロに好意を抱いているものの、マチルダさんに憧れを抱くアムロに嫉妬したりと、穏やかではない状況です。このフラウの気持ちが、どのようにあのチビのハヤトに動いていくのかというのが非常に興味深いのですが、「ガンダムオリジン」では果たして、その一端を垣間見ることができるでしょうか。

 ただ、チビだったハヤトは、「Z」では貫禄のあるオッサンになっていました。


「初代ガンダム」のハヤト



「Zガンダム」のハヤト



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 「ガンダム THE ORIGIN」は必読だ!
2005年08月27日(土)

 ガンダムオタクの皆さ〜ん!「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」最新刊、もう買いましたか〜?

 この通称「ガンダムオリジン」は、初代アニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザイナー安彦良和自らが、新解釈で初代「ガンダム」を書き下ろして連載しているガンダム漫画で、「安彦ガンダム」と呼ばれ、数あるガンダム漫画の中でも一線を画し、巨匠が描くガンダム漫画としてファンを魅了しています。僕も魅了されてます。

 これまで「ガンダムオリジン」は単行本が9巻まで出ており、「始動編」「ガルマ編」「ランバ・ラル編」「ジャブロー編」が終わり、9巻が「シャアとセイラ編」の前編でした。そしてこのほど、ようやく待ち望んでいた最新第10巻「シャアとセイラ編」の後編が出ました。
 実はこの漫画は先程も述べたように、基本的にはTVアニメ版の初代ガンダムのストーリーを新解釈で追っているのですが、9巻から始まった「シャアとセイラ編」は、何とTVアニメでは登場しなかった「ガンダムオリジン」オリジナルのストーリーなのです。

 ジオン軍の英雄「赤い彗星」ことシャア・アズナブルと、連邦軍に所属するガンダムを搭載した宇宙船「ホワイトベース」の乗組員セイラ・マスは実は兄妹で、本名はシャアがキャスバル、セイラがアルテイシアであることは知られていますが、「ガンダムオリジン」ではこの2人の幼少時代のエピソードが、初めて語られています。そしてその中には、TVシリーズでも登場したランバ・ラルやガルマ・ザビの若き日の姿も見られます。シャアとセイラがどのような家庭環境に育ったのか、そしてなぜ離ればなれになってしまったのかという真実が、ガンダム史上で初めて明らかにされるというわけです。さらに、なぜキャスバルがシャア・アズナブルと名乗りジオンにいるのかという最大の秘密が、最新第10巻で明らかにされます。衝撃の事実でした。

 いや〜びっくり!シャア・アズナブルって、実は……。

 気になる方は、9巻、10巻を買って読みましょう。



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 「カウンタック」ようやく第3巻
2005年08月26日(金)

 5月21日付Voiceで紹介した梅澤春人のマンガ「カウンタック」ですが、そのときに1・2巻を見つけて買ってきたのですが、第3巻がようやく出たようなので買ってきました。このマンガの詳しい内容は5月21日付Voiceを参照して欲しいのですが、まあ一言で言うと、カウンタック版「頭文字D」といった感じでしょうか。しかし、作者がかつて週刊少年ジャンプで連載していた「BOY」を描いていた梅澤春人なので、「頭文字D」ほどのストイックさはないです。その代わり、カウンタックを初めとするポルシェ、フェラーリなど、かつてのスーパーカーブームの火付け役となった往年の名車たちが登場し、ウンチクを交えながら首都高や峠などでバトルを繰り広げたりとかなりバラエティに富んでいて、クルマ好きが読むマンガと言うよりは、もう少しライト感覚で少年漫画に近いです。

 「頭文字D」も、連載当初は主人公がまだ高校生だったこともあり、学校でのやりとりやバイト先でのエピソード、それに恋愛話なども見られたのですが、主人公が卒業してしまってからは、「プロジェクトD」というチームが結成され、様々な土地へ遠征しては地元の名うての走り屋たちと対決していくという展開になり、どんどん話は峠でのバトルシーンがメインになっていきます。現在「頭文字D」は単行本で31巻まで出ていますが、もう20巻を過ぎたあたりからは、単行本のほとんどが「ゴッパァァァァッ!」「キュルキュルキュルッ!」といった2台のクルマが走るコマばかりで、はっきり言ってマンネリ化も甚だしいです。

 その点、「カウンタック」は今のところ、バトルシーンこそありますが、舞台も峠道だけでなく首都高を爆走したりと様々で、それによってバトルも様々な要素を含んでいるので退屈しません。しかもカウンタックは、今となってはスポーツカーとしての性能よりも希少価値の方が高いクルマなので、スーパーカーの中でも特にクセが強く、本来は公道でバトルを演じるようなクルマではないわけです。そんなカウンタックでド派手なドリフトをしたり、首都高で他車の間を縫って爆走するというのは、なかなか迫力があります。

 僕が読んでいた学生時代の頃までの少年漫画って、ヒットしてくるとだいたい「対決モノ」に変わっていってしまうんですよね〜。「ドラゴンボール」は、後半は悟空がどんどん強くなって宇宙人と戦うようになってしまいましたし、「幽遊白書」も初めは幽霊となってしまった主人公が探偵じみたことをする話だったのが、いつの間にか霊界で魔物たちと戦う大会に出場するようになっていったし、あの「ジャングルの王者ターちゃん」ですら、格闘技大会に出場したりしてましたからねえ。当時ゲーセンなどで格闘ゲームが流行っていたからなのでしょうか。「頭文字D」もゲーセンで対戦レースゲームとしてヒットしているようですし、どうしてもそうなっていってしまうんでしょうかね。

 「カウンタック」には、そうはならないことを期待しましょう。



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 「マスター・アンド・コマンダー」を観る
2005年08月25日(木)

 WOWOWから録画した映画「マスター・アンド・コマンダー」を観ました。この映画は2003年に公開された映画です。
 広大無辺な洋上を舞台に、伝説的艦長と少年兵士たちの絆と成長を迫力の映像で描いたスペクタクル・アドベンチャーで、全20巻からなるパトリック・オブライアンの世界的ベストセラー海洋歴史冒険小説「オーブリー&マチュリン」シリーズから第10作目「南太平洋、波瀾の追撃戦」を軸に映画化したもの。監督は「いまを生きる」「トゥルーマン・ショー」のピーター・ウィアー、主演は「グラディエーター」のラッセル・クロウ。共演に「ビューティフル・マインド」のポール・ベタニーがいます。

 ヨーロッパがナポレオンに席巻されつつある1805年、海の上でもフランス勢力は圧倒的優勢を誇っていた。劣勢のイギリス軍は、それまでに多くの兵士を失い、幼い少年たちまで徴兵しなければならない戦況に立たされている。そんな中、弱冠12歳の士官候補生ブレイクニーら数人の少年たちも兵士として軍艦サプライズ号に乗り込む。そして、伝説的な名艦長として名を馳せるジャック・オーブリー指揮のもと、フランス軍の武装船アケロン号の拿捕という重大任務に向かう乗組員たち。しかし、彼らの前には、大海原の脅威という試練も待ち構えていた……というストーリー。

 実はこの映画、別の映画を観に行った時に予告編をやっていたのですが、そのときのキャッチコピーが次のようなものでした。


 1805年――
 ヨーロッパ征服を狙うナポレオンの前に、多くの兵士の命が犠牲となった。
 窮地に立つ英国軍が、一人の艦長のもとへ送り込んだのは、
 まだ幼い少年たちであった……。


 このコピーを見ると、まるで「戦場に送り込まれた幼い少年たち」のお涙頂戴モノの映画だと思ってしまいますよね。実際僕もそういった悲劇の物語だと思っていました。しかもこのキャッチコピーをナレーションしたのは「北の国から」の吉岡秀隆、焼酎のCMの「ソラク山の水は……澄んでいた……」と同じ口調で喋るもんだから、悲壮感たっぷりなんだよ〜!

 ところが、実際に映画を観てみると、特に幼い少年たちにスポットが当たっていたとは思いませんでした。むしろ予告編ではまるで主役のような扱いだった少年士官候補生も、膨大なクルーのうちの一人でしかありません。それどころか、彼等は少年であっても紳士として扱われ、特権も与えられ、そのかわりに大いなる責任を背負っています。その辺りの厳しさが心地よかったです。だからハリウッド的なお涙頂戴モノにはなっていませんでした。ピーター・ウィアー監督ならではの、真摯なつくりになっていると思いました。
 この映画は公開当時「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」という最大の対抗馬があったわけですが、予告がもう少し映画の内容を忠実に表現したものだったら、もっとヒットしたのではないかと思います。実際僕個人的には「ロード・オブ・ザ・リング」よりも好きだし、海洋モノとしても「パイレーツ・オブ・カリビアン」よりも良かったと思います。

 予告編の印象もそうでしたが、「マスター・アンド・コマンダー」という題名からして、戦艦と戦艦のドッカンドッカンといった壮絶な戦闘シーンなどがメインの映画かと思ったのですが、もちろん戦闘シーンは出てきますが、基本的には当時の時代考証に乗っ取った航海アドベンチャーという要素が強かったと思いました。冒頭の戦闘シーンの後はひたすらフランス戦艦との尻の取り合い、そして相手の裏をかく戦略的な騙し合いと、帆船の戦艦における頭脳的な戦略的要素がふんだんに盛り込まれており「昔の海戦はこんな風にしていたのかあ」とひたすら感心せずにはいられませんでした。

 何と言っても途中補給のために立ち寄ったガラパゴス諸島以外、すべて舞台が海洋上というのが良かった!

 この映画を観るまでは、主役のラッセル・クロウはルックス的にもどこにでもいそうなオッサンぽいので、派手さが無くミスキャストなのではないかと思ってましたが、実際観てみたら、ラッセル・クロウがとても頼もしくて力強く見えました。役作りのためにかなり太っていましたが、それがまた貫禄があっていい感じでしたね。

 この映画の中に、少年士官役でマックス・ベニッツという子役が出演していて全編通して活躍しているのですが、このマックス・ベニッツ、成長したら相当イケメンになるだろうなあ……。金髪イケメン好きの某○○さんが近い将来惚れ込むのは、まず間違いないでしょう。彼は「マスター・アンド・コマンダー」が映画初出演になりますが、この映画で見せた素晴らしい演技力と存在感で、今後良い作品に恵まれるといいですが。

 ちなみに、「ロード・オブ・ザ・リング」のピピンも出てました。旅の仲間たちは、色々なところで活躍しているんですな。



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 今日から8日間エクストレイル乗り放題
2005年08月24日(水)

 うちの両親は夫婦2人で年に1〜2回海外旅行に行っているのですが、今日から今月31日までの8日間、タイ、マレーシア、ブルネイの3ヶ国を回る旅行に出かけてしまいました。今年は10月にもイタリアに行くらしいのですが、息子の僕は仕事があるので置いてきぼりです。

 両親が8日間いないということは、その間父のエクストレイルが乗り放題と言うことなので、その間に新しい部屋で新たに必要になった家具を買って運んだり、いらなくなったものを実家に運んだり、畳んで束ねてある大量の段ボールを引っ越しのサカイに持っていったり、S2000ではできないことを一気にやってしまおうと思っています。

 「運転する」ということに関しては、やはりエクストレイルはオートマ車ですから、走っていてもミッション車のように交差点などでシフトダウンしたり、加速でシフトアップしたりすることがない上に、信号が青になって発進してからの加速も鈍いので面白味に欠けますね。おまけにS2000と比べてしまうと、路面のデコボコも全然伝わってこない、ハンドルには遊びが多すぎる、エンジン音が静かすぎるなど、快適故にかなり退屈な要素が多いです。一言で言うと、「移動する個室」のような感覚です。
 しかしまあ、それらを割り切って乗れば、視界が高く、渋滞時も足が疲れない、そして何と言っても物が多く積めると、S2000にはないメリットもいくつかあるんですよね。

 で、父のエクストレイルで特にいいなあと思うのは、カーナビにCDプレイヤーがついていると言うことです。僕のS2000は元々MDプレイヤーはついているのですが、CDプレイヤーはついていません。カーナビも、僕のカーナビはハードディスクナビなので、MP3プレイヤーにはなりますが、CDは聴けないのです。
 つまり、S2000で音楽を聴こうと思ったら、CDからMDにダビングしてMDで聴くか、パソコンを使って好きなMP3ファイルをメモリーカードにコピーし、それをカーナビのハードにコピーして聴くしかないわけです。MDやMP3なら、自分の好きな曲だけ入れれば好きな曲だけ聴けるというメリットはありますが、いちいちコピーするのが面倒なので、今S2000に積んである曲は長いこと更新していません。

 その点、CDプレイヤーがあると、家から好きなCDだけ何枚か持ち出せば、それをそのまま入れて聴けてしまうと言うのが、僕にとってはとても手軽でいいなあと思います。昔はMDプレイヤーもMP3プレイヤーもなかったので音楽はCDのアルバム単位で聴いていましたが、昔よく聴いていたアルバムなども、すぐに聴くことができますからねえ。

 先日エクストレイルで遠出をした際に、ABBAのアルバムを何枚か持っていったのですが、久しぶりにアルバムをまともに最後までじっくり聴いて、あまりの懐かしさに感激してしまいましたよ。特に「アライバル」なんて、僕が1歳の時から家でかかっていて聴いていたアルバムでしたからねえ。印象深いわけです。何せ泣きじゃくる僕が、ABBAをかけると泣きやんでヨチヨチ歩きで寄ってきたと言うんですから。

 そのうちS2000にも、6連奏のCDチェンジャーでもつけようかな。



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 「マツダイラ」第11話、執筆開始
2005年08月23日(火)

 現在M−NESTで連載中のF1小説「マツダイラ」は、おかげさまで10話まで公開することができましたが、早くも最新作第11話の執筆に取りかかりました。といっても仕事も忙しくなってきているので、公開までにはまだしばらく時間がかかると思います。

 元々「マツダイラ」の大まかなストーリーの流れは完結するまで決定しているのですが、その全体的な大きな流れや基本設定の他に、新たに思いついた細かいエピソードのアイディアなどを忘れてしまわないうちに、早く書き上げて進めてしまいたいので、急ピッチで書き進めています。
 実は皆さんに早く披露したい素晴らしいストーリーのアイディアが大量にあるのですが、その多くのアイディアがかなり先の話のアイディアなんですよね。ですから、それらを皆さんに披露するためには、早く話を進めていかないと辿り着かないと言うわけです。それに、現在公開中の第10話では話が大ききな進展を迎えましたから、その記憶が残っているうちに、その後の展開を進めていきたいと思っているわけです。

 さて、第11話は、さらに突っ込んだ展開になります。そして第10話で再登場した「ハイウェイ狙撃事件」の全貌が明らかになります。皆さんも第11話が公開されるまでに、なぜマーカス・ミッドフィールドが殺されなければならなかったのか、そしてなぜイタリアンマフィアが絡んでいるのか、勘を働かせて推理してみてくださいね。これまでに公開したエピソードの中に、そのヒントがいくつかちりばめられています。

 さらに第11話には、新しいキャラクターも何人か登場します。こうなってくるとほんとに人物相関図も作らなければ皆さんが混乱してしまうかもしれませんね。しかもその新キャラは外国人、横文字の名前ってなかなか覚えにくいですからねえ。

 「マツダイラ」はこれまで、主にアメリカ、日本、南極、モナコ、イギリスとすでに5ヶ国の国が登場していますが、11話では新しい国がストーリーの舞台になります。この国も僕が行ったことのある国ですが、第8話「The Fort in Bibry」以来の紀行モノの要素を盛り込んだ作品になると思います。僕が実際に訪れた時の経験をどこまで小説の中に反映できるかわかりませんが、皆さんも実際にその国を旅行しているような気分を味わえる作品にできればと思っています。

 公開はまだ未定ですが、9月中の公開を目指します。お楽しみに。



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 愛車に嵐を呼ぶ男
2005年08月22日(月)

 えー、実は先週金曜日から昨日まで、父のエクストレイルを借りて遠方にいたのですが、その間に静岡では金曜日・土曜日と、ものすごい雷雨に見舞われていたそうです。実は先週木曜日のVoiceでも書きましたが、木曜日には父にS2000のレクチャーをしたあと、洗車してるんですよね。

 で、気付いたんですが、洗車に関係なく雨が降る場合は、例えば僕が仕事場から家に帰る間のほんの数分、あるいは僕が外に外出しようとした瞬間などに雨が降り出すことが多いのですが、どうも洗車がらみの雨の場合、僕自身ではなく、洗車したばかりのS2000を狙って雨が降るようです。つまり、洗車がらみの雨は、ターゲットは僕自身ではなく、洗いたてピカピカのS2000だったようです。

 ですから、例えば僕が洗車をして翌日にS2000から離れると、雨は僕のいるところではなくS2000に降るというわけですな。いやはや、知らなかった……。雨はここまで僕に意地悪をしていたんですねえ。

 おかげで木曜日に洗ったS2000は、洗車からわずか4日で大量の水滴に覆われています。やがてこの水滴の上にホコリが付着し、水滴が乾燥してなくなる頃には、まだら模様になっているんだろうなあ……。



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 ミハエル・シューマッハ、八つ当たりか?
2005年08月21日(日)

 F1第14戦トルコグランプリの決勝がイスタンブールで行われました。初開催となったグランプリですが、キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が独走し今シーズン5勝目をマークしました。しかし、レース終盤に2位を走行していたチームメイトのファン・パブロ・モントーヤがチェッカーまで2周となった56周目のターン8で痛恨のコースオフを喫し。ランキング首位のアロンソが労せずに2位に浮上し、まんまとアロンソに8ポイントを献上してしまう結果となってしまいました。
 シーズンは残りあと4戦、本来なら残りの全レースでライコネンが勝ち、モントーヤが2位に入っても、アロンソが3位に入り続ける限りライコネンの逆転は不可能という状態なのに、今回アロンソが2位に入ったことで、結局ライコネンは2ポイントしか差を縮めることができず、依然としてアロンソが24ポイント差と圧倒的なマージンを持っています。

 さて、BAR・ホンダ勢は、ジェンソン・バトンが予選13番手から見事なオーバーテイクをみせ5位入賞を果たしましたが、佐藤琢磨は昨日の予選でマーク・ウェバーの予選アタックを妨げたことにより、レース審査委員会から予選タイム抹消のペナルティを科され、最後尾から決勝を迎えることになりました。琢磨はフォーメーションラップが終わると同時にピットインし、給油をおこなって1ストップ作戦に切り替えます。レースがスタートすると、比較的オーバーテイクがしやすいとされる今回のイスタンブールで、琢磨は11台をごぼう抜きにして9位でフィニッシュしました。惜しくもポイント獲得はなりませんでしたが、バトン同様BARの底力を存分に見せつけたレースだったと思います。しかし、今回の結果を見る限り、やはり予選でのミスとその後の妨害行為が悔やまれますね。琢磨は本当に、まともに順当なグリッドからレースができないケースが多いですな。

 そして、今回もっとも驚きだったのは、やはりミハエル・シューマッハのリタイヤでしょう。シューマッハは昨日の予選をノータームで終えたため、エンジン交換を行ない19番手からのスタートとなったのですが、10位まで順位を上げていた14周目のターン12、タイヤのトラブルにより1周遅れの最下位となったマーク・ウェバーが、シューマッハのインを刺しますが接触。2台はマシン修復のための緊急ピットインを余儀なくされてしまいました。ウェバーはフロントノーズを交換しレースに復帰、シューマッハもタイヤを交換しコースに戻りましたが、シューマッハはマシンのダメージは大きく、翌周ガレージへと消えていきました。

 それにしてもシューマッハは、時々不可解な動きをしますね。過去7回もチャンピオンになっている史上最強のドライバーなのに、なぜシューマッハはときどき今回のような理解不能な行動をするんでしょうか。ターン12でインに入ったウェバーにかぶせるように、まるで全然ライバルに追いつけないことに対して八つ当たりでもしているかのように、思いっきりガツンとウェバーにぶつけていますからねえ。ウェバーを無理に抑えても順位が下がるわけでもなく、メリットも全くなかったと思うのですが。いずれにせよシューマッハは今回、自らの失態で無意味にレースを終えることとなってしまいました。シューマッハは自業自得だとしても、ぶつけられた方のウェバーはたまったもんじゃないですね。彼は予選でも琢磨に妨害されていますからねえ。

 シューマッハはこのことに関して「ウェバーの姿を見ていなかった」とコメントしていますが、昨年のバリチェロといいシューマッハといい、もしかしてフェラーリの2人は、昨年までは圧倒的に速かいマシンで後続車を気にすることがなかったので、それに慣れてしまい、ミラーをまったく見ていないのでしょうかねえ。もう一度普通自動車の教習所へ通うことをおすすめします。後方確認や側方確認を怠って、すげー減点されそう……。

 バリチェロも今回は10位に終わり、フェラーリは昨年まで得意だった初開催のサーキットで、ノーポイントに終わってしまいました。フェラーリの黄金時代はすでに終わりを迎えてしまったようですね。シューマッハは今回のリタイヤでポイントリーダーのフェルナンド・アロンソとのポイント差は40と開き、6年連続通算8回目のドライバーズ・タイトル獲得は、絶望的です。94年にシューマッハが発タイトルを獲得した時のように、すでに世代交代はもう始まっているんですね。



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 F1トルコグランプリ予選
2005年08月20日(土)

 今日はF1第14戦、初開催となるトルコグランプリの予選がイスタンブールで行われました。ポールポジションはランキング首位のフェルナンド・アロンソ(ルノー)を26ポイント差で追うキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)、そしてランキング首位のアロンソは3番手につけ、明日の決勝ではタイトルを争う2人の走りが注目されます。4位にはライコネンのチームメイトのファン・パブロ・モントーヤがつけましたが、マシンの速さは間違いなくマクラーレンがトップ。何とかアロンソの前に出てマクラーレンがワンツーフィニッシュを決め、アロンソとライコネンのポイント差を少しでも多く縮めて欲しいものです。

 さて、BAR・ホンダ勢ではジェンソン・バトンと佐藤琢磨が揃ってイスタンブールサーキットで最も難しいコーナーとなったターン8でオーバーランを喫し、バトン13番手、琢磨14番手。しかし琢磨は無線が通じないというトラブルに陥っており、インラップ中に次の予選アタッカーのウェバーが追いついてしまい、ペナルティの審議対象となってしまいました。うーん、今回も琢磨は、スタート前から問題を抱えてしまいましたねえ。

 バトンと琢磨がオーバーランしたターン8は、ザウバーのジャック・ビルヌーヴ、さらにはトヨタのラルフ・シューマッハも餌食となってしまいましたが、何とフェラーリのミハエル・シューマッハまでもがターン8で派手にスピンを喫してしまいノータイム、結局ミハエルは明日の決勝を最後尾からスタートすることとなってしまいました。フェラーリはバリチェロも11番手と振るわず、昨年までの圧倒的な強さが嘘のように今回も精彩を欠いてしまいました。これまで99年のマレーシアグランプリに始まり、アメリカ、バーレーン、中国と初開催のサーキットでは必ずフェラーリが勝ってきましたが、今回の初開催はどうやらフェラーリが勝つのは厳しい状況ですね。

 明日の決勝も、大波乱の展開が予想されますね。



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 「ポルターガイスト」「ポルターガイスト2」
2005年08月19日(金)

 先日、WOWOWで録画したホラー映画「ポルターガイスト」と「ポルターガイスト2」を観ました。「ポルターガイスト」といえば1982年に公開された、スティーブン・スピルバーグが製作、制作総指揮、原案、脚本を手がけた映画で、監督はトビー・フーパー。郊外に新築された家に越してきたフリーリング一家を襲う異常な現象。幼い娘キャロルアンが行方不明となり、霊媒師は悪霊の存在を感じとった。やがてその土地は元々墓場だった事が判明する……というストーリー。

 家族の愛が霊界に迷い込んだ少女を救うという、いかにもスピルバーグが好みそうなテーマを、トビー・フーパー監督が随所にグロテスクな描写を交えて描いている映画でした。ボロボロと崩れ落ちる顔などはフーパーのセンスでしょうが、クライマックスの光の一大スペクタクル・ショーになると途端にスピルバーグらしくなります。映画の舞台となる街が、この当時同時に撮影していた『E.T.』と同じロケ地でした。
 この映画はもう20年以上前の作品だからなのか、超常現象の現し方が新鮮で、でも結局は家の下に埋まっていた死者の霊によるっていうところが古典的で良かったです。

 さて、その続編である「ポルターガイスト2」ですが、主要キャスティングは前作と同じものの、スタッフが総入れ替えとなり、スピルバーグは「2」以降一切タッチしていません。
 前作で悪霊を退けたフリーリング家は祖母の屋敷に移ったのですが、一家の娘キャロルアンに再び悪霊の恐怖が……。SFXを駆使したホラー・シリーズ第2弾で、今回は悪霊と闘うインディアンの呪い師が登場。「エイリアン」の創造者H・R・ギーガーをクリーチャー・デザインに迎え、前作以上のモンスター映画を狙っていたそうですが、脚本・演出ともに今ひとつまとまりに欠ける作品となっていました。

 そこそこ格調高いホラー映画だった前作に比べて、「2」はグロテスク度がものすごく増えています。グチャグチャの幽霊が出てくるところなんて、悪趣味の極みでした。まあ2作目は前作よりもパワー・アップしなければならないのは宿命なのでしょうけど、ちょっとやり過ぎという感じでした。ただ、ガイコツ顔の老人を演じたジュリアン・ベックの不気味さはなかなか良かったです。

 ところが、この「ポルターガイスト2」の撮影終了後にジュリアン・ベックが急死し、祟られたのではないかと話題になりました。さらに、まだ僕は観ていないのですが、このシリーズの完結編である「ポルターガイスト3」の撮影終了直前に、シリーズを通して出演し名演技を見せたキャロルアン役のヘザー・オルークが、わずか13歳で急死してしまったのです。そのため1988年の映画公開時には、主役であるキャロルアン役のヘザー・オルークは、すでに他界していました。
 ヘザー・オルークは「ポルターガイスト」で、わずか7歳でスピルバーグによって映画デビューを果たしました。しかし、出演した映画は「ポルターガイスト」の3部作だけで、まさに彼女はキャロルアン役のために生まれ、そしてキャロルアン役のために死んでいったようなものですね。

 スピルバーグは「E.T.」のヘンリー・トーマスやドリュー・バリモア、そして「A.I.」のハーレイ・ジョエル・オスメント、さらには「宇宙戦争」のダコタ・ファニングと子役の才能を引き出すのが非常に上手いですが、やはり「ポルターガイスト」シリーズのヘザー・オルークは最高の子役だったと思います。1作目から7歳とは思えないような演技で共演者を食い、強烈な印象を残しました。彼女は僕と同じ歳に生まれたので、今生きていれば僕と同じ30歳、きっと大女優になっていたことでしょう。残念ですね。

 ところで、シリーズ完結編の「ポルターガイスト3」は録画に失敗してしまったのでまだ観ていないのですが、映画自体は「2」からスピルバーグが離れてしまったのでかなり期待はずれでしたから、「3」もきっとあんまりいい出来ではないんだろうなあと思っています。気が向いたらビデオレンタルで借りてきて観てみようと思っています。



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 父にS2000を運転させる
2005年08月18日(木)

 えー、ここ数日の高尚なネタとはガラリと変わって、今日はとても個人的なくだらないネタで申し訳ありません。

 実は明日金曜日から日曜日までの3日間、父のエクストレイルを借りて遠出するので、その間父がクルマがないと困るので、僕のS2000を父に貸すことにしました。しかし、父は今年3月にエクストレイルに乗り換えるまではミッション車に乗っていましたが、エクストレイルに乗り換えてからはオートマ車しか乗っていない上に、S2000は「乗る者を選ぶクルマ」と言われているほど普通の人には乗りにくいクルマです。なので今日は仕事がそれほど忙しくなかったこともあり、父に初めてS2000を運転させ、練習させることにしました。もちろん僕も助手席に乗ります。

 まず、S2000はキーを差してイグニッションまで回しても、セルがないのでそこまでしか回すことができません。エンジンを始動させるには、まずキーをイグニッションまで回し、その後クラッチペダルを踏みながら運転席の脇にある「スタートボタン」を押さなくてはなりません。まずはそれを教え、その後ギアの入れ方のコツなどを簡単にレクチャーしました。特にギアに関しては、父がエクストレイルに乗る前に乗っていたサニーは5速ですが、S2000は6速まであるので、バックギアを入れるにはシフトレバーを下に押し込み、さらに右へ入れるようになっているので、最初はなかなかバックギアに入らず戸惑っていました。

 その後路上に出て、まずは市街地を走らせました。シフトチェンジは通常はだいたい2000〜3000回転の間で行い、時速60キロでも6速まで入れてしまえば燃費を稼げると教えました。
 S2000は回転数が高いクルマなので、発進時などは普通のミッション車よりも若干アクセルをふかし気味で繋げるのですが、クラッチも結構硬いので、僕などは最初のうち(今でも時々)エンストしたりしていました。しかし、さすがにミッション歴の長い父は、一度もエンストすることはありませんでした。

 その後市街地から離れ、日本平(通称ダイラ)と呼ばれる峠道を走らせ、山道での走行を体験してもらいました。ダイラはくねくねと曲がりくねった山道ですが、S2000は馬力があるので、登りは3速だけで登っていけると教えました。またS2000はエンジンブレーキもよく効くので、下りも3速に入れておけば、ほとんどブレーキを踏まずにエンブレだけで行けると教えました。
 父はかねてからS2000を「狭いし低いし、ほんと乗りにくいクルマだなあ」と言っていましたが、ダイラを走りながら「さすがにコーナーは鋭く曲がっていくなあ」と珍しくS2000を褒めていました。

 帰りにガソリンスタンド寄って給油口の開け方を教え、ついでにスタンドで洗車もしてもらい、路上での運転を一通り終えてガレージに帰ってきました。最後に「もし万が一交差点などでエンストしてしまうと、S2000のエンジン始動が特殊だからパニクるかもしれないから、クラッチを踏んでスタートボタンを押すことを忘れないように」とくぎを差し、練習は終了です。

 まあ父は安全運転だし、問題はないでしょう。



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 世界登山史上最大のミステリー
2005年08月17日(水)

 昨日は日本を代表する冒険家・植村直己の話題を書いたので、そのついでに世界登山史上最大のミステリーをご紹介しましょう。

 世界最高峰エベレスト山脈の山頂に世界で初めて立ったのは、公式には1953年に第十次英国隊に参加してネパール側の東南稜から挑んだ、エドモンド・ヒラリー(ニュージーランド)と、シェルパのテンジン・ノルゲイ(ネパール)であるとされています。
 ところが、ヒラリーとノルゲイがエベレスト登頂に成功する29年前の1924年、1人のイギリス人登山家がエベレストに挑みました。彼の名はジョージ・マロリー。彼は「なぜ登るのか」と問われ、「そこに山があるからだ」の名文句を残した人物です。

 世界最高峰エベレストへの人類の挑戦は、英国山岳会が1920年に第一次遠征隊を派遣した時に始まりますが、マロリーも第一次からの隊員でした。そしてマロリーは37歳の1924年6月8日の朝、第三次遠征で同僚アーヴィンと2人で最終キャンプを出発し頂上に向かいます。しかし、午後1時前、数百メートル下から目撃されたのを最後にマロニーとアーヴィンは消息を絶ち、帰らぬ人となってしまいました。

 その後、マロリーとアーヴィンは頂上に達していたのか、それとも途中で力尽きたのか、大きな議論を呼ぶことになりました。
 2人を最後に目撃したオデルは「おそらく頂上に立ったと思う。しかし、下降中になにかまずいことがあって帰ってこられなかったのだ。」と語っていますが、「時間から考えて登頂以前にスリップした可能性の方が強いのではないか」との意見もあり、その後世界登山史上最大のミステリーとして語り継がれるようになりました。

 公式に人類初のエベレスト登頂者とされているのは先に述べたように、マロニー遭難から29年後の1953年に登頂したヒラリーとノルゲイですが、マロリーらが登頂後に消息を絶った可能性があることは、長く語られてきました。つまり、もしマロリーらがエベレスト登頂成功後に消息を絶っていたとしたら、人類初のエベレスト登頂者は1924年のマロニーとアーヴィンということになり、登山史が書き換えられることになるわけです。

 さて、この長く語り継がれてきたミステリー、1999年に大きな進展を迎えることになりました。何とアメリカのマロリー&アーヴィン捜索隊により、標高8230m付近でマロリーの遺体が、実に75年振りに発見されたのです。頂上の下約620mの地点でした。

 捜索隊によると、氷点下の気温と乾燥した空気のため、遺体の保存状態は極めて良好で、うつぶせで両手を広げた格好だったそうです。鋲底の登山靴を片足に残していましたが、衣服はほとんど剥ぎ取られ、露出した肌は太陽光線にさらされ、ギリシャかローマの大理石彫像のように白かったのだとか。服に縫い込まれていた名前と、妻など家族からの手紙が胸のポケットに納まっていたことからマロリー本人と確認されました。マロリーの腰には白色化したロープが巻き付いたままでした。先に1933年の第四次英国隊がアーヴィンのピッケルを発見した標高8320m付近の尾根から、アーヴィンとともに滑落したとみられています。

 では、マロリーは果たして登頂に成功していたのでしょうか。マロリー&アーヴィン捜索隊は、2人が頂上まで登った可能性を確かめるために、マロリーたちの時代と同じ条件で登り、どのくらい時間がかかるものか検証を行いました。その結果、実際に検証を行ったクライマーの個人的意見ではありますが、時間的に考えて、マロリーたちが登頂できた可能性は極めて少ないという見解に至ったのでした。今はまだ結論は出ていませんが、少なくとも状況は、オデルの登頂説よりは、時間的に無理だとする失敗説に近いものでした。

 しかし、まだマロリーとアーヴィンの謎は解明されたわけではありません。遺体発見の際にマロリーの服のポケットからゴーグルが見つかっており、日差しよけのゴーグルを外していることから、遭難時には日没を迎えていたと推定され、最後に目撃された地点からなら、時間的にも登頂して引き返してきた可能性が十分にあり得るからです。そしてこの謎を解明する鍵が、もう一つ残されています。

 実はマロリーらは、コダック社製のカメラを持参していたのです。これが発見され、フィルムが未感光で残っていれば、登頂に成功していれば記念写真を撮っていたはずですから、謎はすべて解けることになります。捜索隊は今もなおアーヴィンの遺体とともに、カメラ発見に全力を挙げています。



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 植村直己に関する驚くべき記述
2005年08月16日(火)

 昨日のVoiceで、30件のニュースをピックアップする際、各ニュースの年代をネットで調べていたのですが、その中の植村直己に関する情報を調べていたところ、驚くべき記述を発見しました。

 植村直己と言えば、日本でもっとも有名な冒険家ですね。彼は1941年2月12日、兵庫県城崎郡日高町(現在の豊岡市)に生まれました。1965年のゴジュンバ・カン登頂を皮切りに登山に傾倒するようになり、1966年マッターホルン単独登頂、同年キリマンジャロ単独登頂、1968年アコンカグア単独登頂、1970年には日本人で初めてとなるエベレスト登頂、1971年グランド・ジョラス北壁完登、1976年には年エルブルスに登頂し、これで五大陸最高峰を制覇します。
 その後登山から単独冒険に傾倒し始め、1978年に世界初となる単独犬ぞりでの北極点到達、さらに単独犬ぞりでのグリーンランド縦断を達成し、1984年には43歳の誕生日だった2月12日に、アラスカ・マッキンリーの厳冬期単独登頂を世界で初めて成功させます。しかし、翌2月13日連絡がとれなくなり、植村直己はそのまま消息を絶ってしまいました。明治大学山岳部によって2度の捜索が行なわれましたが、彼が発見されることはありませんでした。

 さて、ここまでの略歴は皆さんもよく知っているものですよね。植村直己の遺体が発見されなかったために、これまで彼の生死は不明とされてきましたが、彼が消息を絶った年に明治大学山岳部による捜索隊が編成され、3月に5200mの雪洞で彼の大量の遺品が発見されました。それらはどれも雪山で生存するには不可欠なものばかりで、それがすべて残されていたことで、植村直己の生存は絶望的となってしまいました。しかし、公子夫人を始め多くの植村直己ファンは、きっと彼はどこかで今も生きているに違いないとずっと信じてきたことでしょう。そしてもし本当にそうだったらどんなに素敵なことだろうと思ってきたに違いありません。

 ところが、冒頭で述べましたが、この植村直己に関することで、思わず目を疑ってしまうような記述が、ある世界的に信頼性のあるサイトに書かれていたのです。ただし、この記述に関して他の関連サイトや公式サイトを調べてみてもまったく情報が載っておらず、結局この記述はたった1ヶ所でしか発見することができませんでした。なのでこの記述に関する信憑性は現時点では不透明で、現在問い合わせ中なのでご了承ください。
 さて、その驚くべき記述とは、あるサイトで植村直己の来歴を紹介する文章の中の、一番最後に書かれていた一文です。


「2004年2月8日、植村直己とされる遺体が発見された。」


 この記述に関する詳しい情報はまったく書かれていません。誰によって、どのような経緯で発見されたのかということもわかりません。しかしこれが事実なら、日本でもかなり大々的にニュースで取り上げられてもおかしくはないはずなのですが、僕の記憶ではそんな話は一度も聞いたこともなかったし、その当時の新聞を調べてみてもまったくそのことには触れられていませんでした。

 どなたかこの件に関してご存じの方はいらっしゃいませんか?



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 日航ジャンボ機墜落事故から20年
2005年08月15日(月)

 僕がこれまで生きてきた30年間の間で、特に印象的・衝撃的だったニュースを、30年にちなんで30件ピックアップするとしたら、個人的なニュースを除けば、以下の30件になるでしょう。

 ○大韓航空機撃墜(1981)
 ○ホテルニュージャパン火災(1982)
 ○アキノ大統領暗殺(1983)
 ○植村直己マッキンリー遭難(1984)
 ○日航ジャンボ機墜落(1985)
 ○沈没船タイタニック号発見(1985)
 ○チェルノブイリ原発事故(1986)
 ○スペースシャトル・チャレンジャー墜落(1986)
 ○昭和天皇崩御(1989)
 ○宮崎勤・連続幼女誘拐殺人事件(1989)
 ○ルーマニア革命・チャウシェスク政権崩壊(1989)
 ○東西ドイツ統一(1990)
 ○湾岸戦争勃発(1991)
 ○ソビエト連邦崩壊(1991)
 ○横綱・千代の富士引退(1992)
 ○オードリー・ヘップバーン死去(1993)
 ○中華航空機エアバス墜落炎上(1994)
 ○アイルトン・セナ事故死(1994)
 ○阪神淡路大震災(1995)
 ○オウム真理教・松本智津夫逮捕(1995)
 ○ダイアナ元皇太子妃事故死(1997)
 ○伊丹十三自殺(1997)
 ○淀川長治死去(1998)
 ○アメリカ同時多発テロ(2001)
 ○ミカ・ハッキネンF1引退(2001)
 ○ジャック・マイヨール自殺(2001)
 ○スペースシャトル・コロンビア墜落(2003)
 ○イラク戦争勃発(2003)
 ○いかりや長介死去(2004)
 ○クリストファー・リーヴ死去(2004)

 (年代順)

 その中でも、当時10歳だった僕が衝撃を受けた、特に印象的だったニュースは、やはり何と言っても1985年8月12日に起きた日航ジャンボ機墜落事故でした。今月12日で、もう20年になるんですね。20年というとキリのいい数字ではありますが、もちろん遺族の方々にとっては「節目」などないわけで、あの事故の事実や教訓は決して風化されるべきものではないと思っています。

 当時小学校や家族の間でも事故の話題で持ちきりだったのですが、クラスの誰かが学校に写真週刊誌「フライデー」(講談社)を持ってきていました。それには、事故現場で懸命に創作活動を続けている現地の消防隊員たちの姿を背景に、茂みの上に人間の腕だけが落ちているのをアップで撮影したモノクロ写真が掲載されていました。当時10歳だった僕はそれを見て、クラスメートたちとともに「うお〜!これ人間の腕じゃん!怖ええ〜ッ!」などと無邪気に言ってたりしましたが、今にして思えば、いくらスクープ写真だからと言って、売上部数を伸ばすためだけに、遺族の心情や犠牲者の思いを無視したショッキングな写真を見開きで掲載してしまっていいものだろうかと思ってしまいますね。まあ、欧米などでは人間が惨殺された写真や映像など、平気で掲載したり放送したりしているんですけどね。

 Barでも少し書きましたが、当時の日本航空は、墜落したボーイング123便のフライトレコーダーやボイスレコーダーの公開を頑なに拒否していたため、まだ事故原因がはっきりわかっていなかった頃は、亡くなった機長のご家族の元に嫌がらせ電話が殺到したそうです。しかし、事故原因が先に123便が起こしたしりもち事故の修理の際の欠陥であったことがわかり、さらに2001年になってようやくテレビでボイスレコーダーの内容が公開され、機長、操縦士、機関士のコックピットクルーが、コントロールの効かなくなった飛行機を最後まで諦めず懸命に立て直そうと試みていたことがわかり、遺族が報われることになりました。

 改めて考えてみると、この事故で亡くなった坂本九が残した歌は、「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜空の星を」と、どちらも辛い時や悲しい時に、前向きに生きていこうと歌った歌で、まるで残された家族に語りかけているような内容ですね。そしてその他の遺族の方々も、悲しみを乗り越え、新たな出会いを経て結婚・再婚したり、成長して就職したりと、皆前向きにそれぞれ新しい人生を歩んでいます。これからも幸せな人生を歩んで欲しいですね。



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 ポーラ・ラドクリフ、念願の世界タイトル
2005年08月14日(日)

 元F1チャンピオン、ミカ・ハッキネンの出身地であるフィンランド・ヘルシンキで開催している世界陸上は今日、最終日を迎えましたね。

 今月6日から始まった世界陸上は、9日に為末大が男子400メートル障害で今季自己最高タイムの48秒10で2大会ぶりの銅メダルを獲得し、アメリカのジャスティン・ガトリンが男子100メートル、200メートルの2冠を達成、13日にはロシアのエレーナ・イシンバエワが女子棒高跳びで自身の持つ世界記録を1cm更新する5m01の世界新記録を樹立して金メダルを獲得、同日の男子マラソンでは日本の尾方剛が銅メダル獲得と、何かと見所が多かった大会でした。

 あいにく僕は今週色々と忙しくて世界陸上をまったく観ることができず、ネットのニュースで結果を読んだり深夜のスポーツニュースで観て知ることしかできなかったのですが、僕としては為末の男子400メートル障害での銅メダル獲得とともに、今日行われた女子マラソンの結果が嬉しかったです。
 メダルが期待された日本女子マラソン代表は、原裕美子の6位が最高で、97年アテネ大会から続いていたメダル獲得を5大会ぶりに逃し、団体も2位にとどまり、連続優勝は「4」で止まってしまいました。しかし、女子マラソンと言えば僕の中では何と言っても印象深いのが、イギリスのポーラ・ラドクリフです。

 世界記録保持者のラドクリフは、世界中の期待を集めた昨年のアテネ五輪で序盤は先頭に立ちましたが、25キロ過ぎの野口みずきのスパートに対応できず、体調も崩して36キロ付近で座り込み、涙を流しながら棄権。さらにその後傷心のまま挑んだ5日後の1万メートルも6000メートルでトラックを離れてしまったあの光景は、まだ皆さんの記憶にも新しいことでしょう。
 今回の世界陸上では、「自分のために走る」とあえて周囲に背を向け、報道陣の取材にもほとんど応じずに集中し、6日の1万メートル(9位)で好調を確認し、マラソンの金メダルへと準備を、着実に重ねました。決勝ではスタート直後からレースを引っ張り、一度も振り向かず前だけを見て走りました。世界記録の時のようにペースメーカーはいません。誰にも頼らず、自分の力を信じてひたすら走り続けたそうです。最初の5キロは慎重な16分47秒。しかしそこから徐々にペースを上げてリズムに乗っていきました。まさに勝つためのレースでフィニッシュへと突き進んだということですね。

 これまでラドクリフは、世界ハーフマラソンや世界クロスカントリーの優勝は何度もありましたが、本格的な世界タイトルは今回が初めてです。速さだけでなく強さも証明した31歳は、この優勝を機に、さらなる高みへと駆けることでしょう。
 アテネでの雪辱を果たし、悲願の世界タイトルを手に入れたラドクリフ、その表情はアテネでは決して観られなかった、すがすがしい笑顔でしたね。



金メダルを手にするポーラ・ラドクリフ
(2005 ロイター/Alessandro Bianchi)



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 DTM熱下がる
2005年08月13日(土)

 ドイツツーリングカー選手権(DTM)は今シーズン、僕の好きな元F1ワールドチャンピオンのミカ・ハッキネンが参戦しているのですが、そのハッキネンがDTMデビュー戦である開幕戦で8位入賞、第2戦で3位表彰台、そして第3戦で早くも初優勝を達成して波に乗っていたので期待していたのですが、その後第4戦は13位、第5戦ではコースアウトを喫してマシンにダメージを負い、ピットでレースを終え、第6戦では6周目にジェイミー・グリーンと接触しリタイヤと、3戦連続でリタイヤを喫してしまっているので、かなりDTMが下がってしまっています。

 しかし第7戦は久々に4位完走を果たし、先週末行われた第8戦でも連続4位を記録し、再び調子は上向きになってきているようです。

 ちなみに第7戦ニュルブルクリンク終了時点でのポイントランキングでは、第7戦で今シーズン2度目の優勝を果たしたマティアス・エクストロ−ム(アウディ・A4)が51ポイントとなって首位に返り咲き、ゲリー・パフェット(AMG・メルセデス)が1ポイント差の2位、トム・クリステンセン(アウディ・A4)が36ポイントの3位、パフェットと同様AMG・メルセデスを駆るハッキネンは22ポイントで4位につけています。首位エクストロームとは29ポイント差、しかもDTMは全11戦なので残りのレースはあと3戦、ハッキネンのデビューシーズンのチャンピオン獲得は絶望的ですね。来年に期待しましょう。

 ちなみにその他の元F1ドライバーでは、ジャン・アレジ(AMG・メルセデス)が19ポイントで5位、トヨタF1の立て役者として頑張ったアラン・マクニッシュ(アウディ・A4)が13ポイントで9位、ミスターDTMことベルント・シュナイダー(AMG・メルセデス)が15ポイントの7位、ハインツ・ハラルド・フレンツェン(オペル・ベクトラ)が9ポイントで10位につけています。
 僕としてはシーズン開幕前、2000年、2001年と2年連続でチャンピオンを獲得したベルント・シュナイダーとジャン・アレジ、そしてミカ・ハッキネンのAMG・メルセデス三巴対決を期待していたのですが、シュナイダーは今シーズンは、どうもパッとしないですな。まだ優勝もないですし……。

 ちなみにベルント・シュナイダーは元F1ドライバーという印象は極めて薄いですが、1988年にザクスピードからF1デビューを果たしたドライバーです。しかし、当時のザクスピードはチームメイトの鈴木亜久里が16戦全戦予備予選落ちを喫するほどの戦闘力しかなく、89年には本人も14戦において予備予選突破に失敗し、2戦は決勝に進出するもいずれもリタイヤに終わりました。翌年はアロウズからのスポット参戦にとどまり、結局3年のF1キャリアで1ポイントも獲得することなく姿を消し、F1ではまったく活躍しませんでした。



ノルベルト・ハウグ(髭なし)と談話するハッキネン
(c)crash.net



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 解散総選挙は熾烈極まる
2005年08月12日(金)

 いや〜今回の衆議院解散総選挙は、面白い選挙になりそうですねえ。自民党執行部は東京10区で郵政反対派の自民党・小林興起氏の対抗馬として小池百合子環境相を擁立するなど、反対派つぶしに走っていますが、自民党の造反者である反対派議員の間では「刺客」などと言われているようですね。

 これは、要は自民党の議員であっても、今度の選挙では郵政民営化に反対した造反者には自民党として公認しないで、代わりに郵政民営化に賛成する人間を自民党の公認として、造反者のいる選挙区に擁立して対抗馬にするという戦略ですが、選挙区によっては自民党の都道府県連が反発しているようです。
 郵政民営化法案に反対票を投じた亀井静香元自民党政調会長は、自民党造反組の代表格といえますが、彼にに放たれる「刺客」は一体誰になるのでしょうねえ。亀井氏は今日、衆院解散後初めて地元・広島入りしたそうですが、広島県連はこの日、亀井氏を党本部に公認申請する方針を決定しました。県連は今日の午前中に役員会・選対合同会議を開き、亀井氏を公認申請する方針を全会一致で決めたようです。
 会議後、奥原信也幹事長(県議)は県庁で記者会見し、反対派つぶしに走る党執行部の動きについて、「県連に相談なしに、『この人が出ます』と言っても難しい」と批判していましたね。しかし、広島6区にも刺客が投入され、分裂選挙となった場合について問われると、「その時の情勢を見て対応を決めたい」と述べ、苦渋の表情を浮かべていました。

 今回の解散総選挙は、言うまでもなく郵政民営化の是非を問う選挙であって、頭の悪い政治評論家が言っているような「八つ当たり解散」では決してないわけで、自民党執行部が党内の反対派議員を排除し、代わりに郵政民営化に賛成する議員を擁立し公認するのは、至極当然のことです。
 なぜなら、国民が「郵政民営化に賛成」と判断して自民党に票を投じても、その自民党内に反対派がいれば、自民党が再び選挙に勝って政権を握っても、当然次の郵政民営化法案の決議で造反者が出るわけで、解散した意味がなくなるというわけです。
 要するに、小泉首相は自民党の議員を郵政民営化法案賛成派で再編成するために、いったん衆議院を解散してリセットしてしまったというわけですな。

 今後も郵政民営化に反対する人間を、サクサクと強制排除してください。



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 「宇宙戦争」を観る
2005年08月11日(木)

 今日の話ではないですが、先日スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演の映画「宇宙戦争」を観てきました。

 スピルバーグとトム・クルーズが「マイノリティ・リポート」に続いてコンビを組み、有名なH・G・ウェルズの同名原作を53年に続き再映画化したSFスペクタクル超大作。異星人による地球への侵略と壮絶な破壊、さらには思いもよらぬ事態に混乱しながらも家族の愛と絆を確かにしていく主人公の姿を壮大なスケールで描きます。共演は「ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ」のダコタ・ファニング。
 アメリカ東部のニュージャージーに暮らすレイは労働者階級のごく平凡な男。別れた妻との間には息子のロビーと娘レイチェルがいた。そして子どもたちとの面会の日、その異変は何の前触れもなく唐突に訪れた。晴天だった空が突如不気味な黒い雲に覆われると、吹き荒れる強風の中、激しい稲光が地上に達し、地面に巨大な穴を空ける。すると大地が震え、地中で何者かが激しくうごめき始めたのだった。その光景を呆然と見つめていたレイ。町が次々と破壊され、人々がパニックに陥る中、レイは子どもたちのもとへ駆けつけ、彼らを守るため懸命に奔走するのだった……というお話。

 この映画は、これまで何度か宇宙人を題材にした作品を作ってきたスピルバーグとしては初の“侵略型”宇宙人をテーマにした作品ですが、ストーリー自体は宇宙人が地球を破壊しまくるという至って単純なお話です。しかし、他の宇宙人侵略モノの映画と違うところは、スピルバーグ独特の“恐怖感”の演出でしょう。彼のモンスターパニック映画の代表作である「ジョーズ」もそうでしたが、とにかくその恐怖の対象物を非常に象徴的に表現しているので、その圧倒されるような出現シーン、そしてその襲撃から人々が逃げる様は、まさに夢に出てきそうな悪夢、日本的な表現をするならば、地獄絵巻図のような光景です。
 しかも、今回も音楽は巨匠ジョン・ウィリアムズが担当しているのですが、彼の真骨頂である「スターウォーズ」「スーパーマン」「E.T.」「インディ・ジョーンズ」などのメロディが印象的なスタイルを一切封印し、ただただ恐怖感をあおる重厚なポストモダンに徹しているため、映画館全体が恐怖のどん底に突き落とされたような雰囲気に包まれます。

 他にスピルバーグらしいところというと、細かいメカニックのディテールが「A.I.」や「マイノリティ・リポート」に通じるものがあり、スピルバーグファンの僕としては思わず「スピルバーグやなぁ〜」と思わずにはいられませんでした。
 それから、すでに様々な宇宙人の映画が世に氾濫している今、スピルバーグがどのような宇宙人を描いてくるのか非常に興味深かったのですが、さすがはスピルバーグ!あえてH・G・ウェルズの原作小説の表紙イラストに描かれているような、古典的な宇宙人(というかメカ)を出してきました!巨大な鉄のロボットが地上に向けて無数のレーザー光線を発している、あの印象的なイラストそのまんまでした。原作のブキミさをほぼ完璧にトレースしていると言っていいと思います。圧倒的な力に呆然としながら、逃げ惑うしかない人々、ひたすら撃つしかない軍隊。このあたりの見せ方は、スピルバーグの職人芸的演出だと思います。幼い頃に読んだ「宇宙戦争」の世界そのものです。ウェルズが観たら、間違いなく大喜びでしょう。

 いや〜、この映画は絶対劇場で観るべきですね!タモリさんちみたいに、自宅に大きなテレビや5.1chのサラウンドシステムなどを完備しているなら別ですが、DVDを借りてきて普通のテレビでステレオで観てしまったら、この迫力は半分も伝わらないでしょう。



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 「フェイス・オフ」「キル・ビル」を観る
2005年08月10日(水)

 デッキ型DVDレコーダーを買ってから、片っ端からWOWOWの予約録画しているMakoですが、その後「マトリックス」「マトリックス・リローデッド」「マトリックス・レボリューションズ」「キル・ビル」「キル・ビル2」「マスター・アンド・コマンダー」「フェイス・オフ」、ついでに劇場を含めもう3回ほど観ている「ラスト・サムライ」もやっていたので録画しました。で、そのうちの「キル・ビル」と「フェイス・オフ」を観ました。

 まず「キル・ビル」は「パルプ・フィクション」のクエンティン・タランティーノ監督が同作のヒロイン、ユマ・サーマンを主演に迎えて贈るアクション・エンタテインメント。結婚式の日にかつてのボスに襲撃され、すべてを失った最強の女暗殺者の果てしない復讐の旅を、壮絶なバイオレンス描写とタランティーノ監督が愛して止まないB級アクション映画へのオマージュを込めて描いています。最終的に2部に分けて公開されることが決定し、本作はその第1作目。
 ストーリーを簡単に説明しましょう。ひとりの女が長い昏睡状態から奇跡的に目覚める。女の名は“ザ・ブライド”。かつて、世界中を震撼させた暗殺集団の中にあって最強と謳われたエージェント。5年前、彼女は自分の結婚式の真っ只中に、かつてのボス“ビル”の襲撃に遭い、愛する夫とお腹の子どもを殺された上、自らも撃たれて死の淵をさまよった。いま、目覚めた彼女の頭の中はビルに対する激しい怒りに満たされていた。ビルに復讐することだけが彼女の使命であり運命となった。復讐の鬼と化したザ・ブライドは、自分の幸せを奪った者すべてを血祭りに上げるため、たったひとりで闘いの旅へと向かうのだった……というもの。

 まあとにかくヤクザ映画、チャンバラ時代劇、香港カンフー映画、マカロニ・ウェスタン、スパイ映画、ギャング映画、等々をごった煮したような感じです。完全にタランティーノ監督の自己満足的作品といえるでしょう。ストーリー自体は復讐劇という至って単純なものですが、映画全体の雰囲気はわりとコメディタッチで描かれているものの、アクションシーンはハードボイルドを好むタランティーノらしく、極めて残虐で必要以上に血しぶきが飛び散ります。僕的にはちょっと激しすぎる映画でしたね。まあ楽しめたには楽しめたのですが、この映画はタランティーノファンのために作られた映画と言っても過言ではないでしょう。それほどタランティーノに興味がない人はおそらく、このノリにはついていけないのではないでしょうか。

 主演は先程も述べましたがユマ・サーマン、僕は彼女の作品は他に「ガタカ」しか知りませんが、まあこんなに活発なユマ・サーマンは初めて観ましたね。他には「チャーリーズ・エンジェル」にも出演していたルーシー・リューが日本のヤクザのボス役で登場しますが、おっかないです。エンジェルさはひとかけらもありません。それから、主人公の敵役としてベテラン俳優のデヴィッド・キャラダインが出演しているのですが、まだ1作目では謎の存在なのか、顔は一切登場しませんでした。

 この映画の多くの舞台は日本なのですが、千葉真一、栗山千明、麿赤兒、國村隼、北村一輝と、日本の俳優も多く出演しています。しかし、千葉真一はかなり重要な役所で出演しているものの、他の日本人俳優は、それはもうすごい扱われ方をしています。特に日本では今や映画やドラマに引っ張りだこのベテラン國村隼などは、ちょっとセリフを喋っただけでその後とんでもないことをされてしまいますし、北村一輝などは出演していたことすら気がつきませんでしたよ。

 「キル・ビル2」は一転してラブストーリーでアクションも激しくなく、しっとりとした雰囲気らしいのですが、果たして「2」も観るべきなのでしょうか……。

 続いては1998年に公開されたジョン・トラヴォルタとニコラス・ケイジが共演した「フェイス・オフ」。憎むべき互いの顔を取り替えた二人の男の果てしなき死闘を描いた、ジョン・ウー渾身のバイオレンス・アクション巨編です。
 かつて冷酷無比のテロリスト、キャスター・トロイ(ケイジ)によって狙撃され、その際に最愛の息子を失っているFBI捜査官ショーン・アーチャー(トラヴォルタ)。彼は飛行場での壮絶な追撃戦の末、ついにトロイを捕らえたが、トロイがLAのどこかに細菌爆弾を仕掛けている事が判明。当のトロイは植物人間となっており、唯一の情報源は獄中にいるトロイの弟ポラックスだけだった。FBI特殊班はアーチャーにトロイの顔を移植し外科的手術で本人そっくりに変えてから刑務所に潜入させポラックスから爆弾の設置場所を聞き出そうと提案。それは完全な極秘結計画として行われ、トロイの外観を得たアーチャーは、凶悪な犯罪者だけを収監した特殊刑務所に送られた。
 だが一方で昏睡状態だったはずのトロイが覚醒、彼は特殊班の医師を脅迫し保存されていたアーチャーの顔を自分の顔に移植させる。そしてポラックスから爆弾の場所を聞き出すことに成功したアーチャーの前にアーチャーの顔をつけたトロイが現れた。計画に関与した人間は全員殺され、刑務所にいるのがアーチャーである事を証明する手段は何一つ残されていなかった。トロイはFBI捜査官アーチャーとして爆弾を解除した事で脚光を浴び、権力と金を手に入れようとしている。アーチャーはトロイの陰謀を阻止するために要塞のような監獄から脱走、トロイの仲間の元へ身を寄せるのだが、そこにトロイの指揮する特殊部隊が急襲をかけた……という内容。

 この映画は今回初めて観たのですが、いやいや、面白かったです!冒頭ではトラヴォルタが正義感あふれるFBI捜査官、そしてニコラス・ケイジが狂ったような高笑いをする冷酷非道な凶悪犯なのですが、顔を入れ替えたことで見た目が逆転し、今度はトラヴォルタが極悪人、ケイジが正義感あふれる役を演じることになります。
 この映画、映画の大半がトラヴォルタ悪、ケイジ善の性格で展開されるのですが、役者の演技として観ていると、その逆転振りがとても面白いですね。元々僕のイメージでは、トラヴォルタは悪役が似合ってるし、ケイジはいいヤツ役が似合っていると思っていたので、正直冒頭でのトラヴォルタ善、ケイジ悪というシチュエーションには違和感がありました。しかし途中からそのシチュエーションが入れ替わるので、その後はまったく違和感なく観ることができました。

 久々に面白いアクション映画を観たといった感じです。でもこの映画って、いったいどっちの演技が素晴らしかったと言えるのでしょうねえ。何だか映画を観たあとも混乱してしまいます。それにしても、ニコラス・ケイジ主演の映画は、面白い作品が多いですな。「60セカンズ」といい「ザ・ロック」といい、やっぱ好きですわ。トラヴォルタの「ソードフィッシュ」も好きですけどね。



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 スペースシャトル・ディスカバリー帰還
2005年08月09日(火)

 野口聡一さん搭乗のスペースシャトル「ディスカバリー」が今日午前5時11分(日本時間午後9時11分)、米カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地に着陸しました。ディスカバリーは約1時間前にエンジンを噴射して軌道を離脱し、高度約120キロで大気圏に突入。2003年に大気圏で空中分解したコロンビアが通信を絶った約60キロの高度も無事通過して、夜明け前の滑走路に着陸し、帰還が完了しました。

 2003年2月1日、着陸16分前に空中分解したコロンビアの事故はまだ皆さんの記憶にも新しいと思いますが、その事故原因は、打ち上げ時に外部燃料タンクから落下した断熱材が翼に穴を開けたことでした。そして今回のディスカバリーも、度重なった打ち上げの延期、再び起きたタンクからの断熱材落下、さらに大気圏再突入も天候不順で遅れるなどのトラブルが相次ぎ、無事帰還できるかどうか心配されていました。

 当初米航空宇宙局(NASA)は、米東部時間8日未明(日本時間8日夕方)に予定していたディスカバリーの帰還を9日に延期しました。着陸するケネディ宇宙センター周辺の悪天候が原因で、NASAは、8日午前4時46分(同午後5時46分)と、シャトルが地球を1周した約90分後の2度の着陸機会を見送りました。センター付近は雲が低くたれ込め、滑走路の視界が相当悪かったそうです。高度2400メートル以下で空の半分以上が雲に覆われず、視界が8キロ・メートル以上確保されていることが着陸に必要な条件だそうですが、気象状況が安定せず、この日の帰還を断念せざるを得ませんでした。

 しかし、宇宙滞在の期限は燃料電池の寿命などから10日までとされ、9日はケネディ宇宙センターのほかカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地、ニューメキシコ州のホワイトサンズ宇宙基地を代替着陸地とし、計6回の着陸機会を設定して帰還に万全を期しました。この日、ディスカバリー船内で目覚まし用に流れた音楽はビートルズの「グッド・デイ・サンシャイン」だったそうです。搭乗員たちはビートルズに好天と安全な着陸への願いを託したんですね。

 ところが、9日午前5時7分(日本時間9日午後6時7分)に予定された帰還は、ケネディ宇宙センター付近の上空に雨を伴う雷雲が発達していたため、再び延期されてしまいました。その後、付近の上空に雷雲が一向に晴れず、専用滑走路への着陸に適さないと判断され、ついにケネディ宇宙センターへの着陸を断念することとなりました。代わりにカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地への着陸を試み、日本時間9日午後9時12分、ディスカバリーはようやく空軍基地に滑走路に無事着陸することができました。実に燃料電池が切れる1日前、ヒヤヒヤものです。

 コロンビア空中分解事故以来2年半ぶりの再開飛行はひとまず成功しました。しかし、1986年の「チャレンジャー」、そして2003年の「コロンビア」、もう2度とあのような事故は起こって欲しくありません。今回ディスカバリーが無事に帰還できたことはとても嬉しいですが、反面、まだまだ安全面に関する課題は山積みであると言っていいでしょう。今後の宇宙開発に期待したいですね。

 そして願わくば、日本の宇宙開発も、もっと飛躍して欲しいですな。



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 郵政民営化法案否決!衆議院解散へ
2005年08月08日(月)

 今日は非常に大きなニュースがありましたね。

 小泉首相が「改革の本丸」と位置づけている郵政民営化法案ですが、衆議院が今日の午後、本会議で法案を採決し、反対多数で否決されました。予想通り野党のほか自民党の一部が反対に回ったようです。参院採決では、投票総数233票、賛成108票、反対125票となりました。小泉首相は郵政民営化法案が参院本会議で否決されたのを受け、衆院解散断行を決断しました。政府は今日午後の臨時閣議で解散を決定、衆院はその後の本会議で解散されます。衆議院解散総選挙は30日に公示、9月11日に投票となります。

 僕個人的には、郵政民営化法案には賛成でした。従って今回参議院で法案が否決されたのは非常に残念でなりません。現在国が運営している郵便局には、国民が預けている莫大な郵便貯金があるわけですが、このいわば国民のお金が日本道路公団の負債に当てられたり、さらには各地の観光名所に点在する郵便局員専用の保養所の負債に当てられたりしています。しかも郵貯が道路公団に流れていることで、その資金で談合が行われているのは周知の事実です。また、郵便局員専用の保養所はどこも広大な敷地と豪華な施設を有しており、そのすべての施設は多額の赤字を出しており、さらにその存在が温泉地や旅館などの地場産業に影響を及ぼしているのです。

 そして、東京駅に降りたことのある方なら見たことがあるかもしれませんが、東京駅丸の内南口を出たところには、1931年に建てられた5階建ての東京中央郵便局が広大な敷地を占領しています。
 東京中央郵便局は逓信省の吉田鉄郎による設計で、完成した当時はブルーノ・タウト、アントニン・レーモンドという2人の著名な来日建築家に大絶賛をうけた傑作といわれ、歴史的建造物ではありますが、建っている場所は今や東京の一等地ですよ皆さん!そんな場所で、廻りには高層ビルがひしめいている中で5階建てって、どうかと思いませんか?しかもこの敷地内にある広い駐車場から、毎日何台もの集配車や大型トラックが出入りしていて、ただでさえ交通量の激しい東京駅前で渋滞を引き起こしているのです。
 そもそも中央郵便局が東京駅の目の前に建てられたのは、鉄道で郵便を地方に運んでいたからなのです。しかし、現在では地方へ送られる郵便物は陸路や空路を使って運ばれますので、中央郵便局が東京駅前にある必要は全くないわけです。


東京駅丸の内南口にある東京中央郵便局


 このように、現在のように国が郵便局を運営しているということは非常に無駄が多く、さらに莫大な郵便貯金が保養所や日本道路公団の負債に当てられ、しかもその一部が談合の資金にもなっているわけです。郵便局の運営が民間に委ねられれば、国民が預けている大事な預金は道路公団に流れることもなくなり、それによって談合の資金源を絶つことができることになります。また中央郵便局も、もっと値段が安く交通の便がよい土地に移転すれば、その跡地となる東京駅前の一等地も売却でき、有効に活用することができるようになるわけです。

 今回参議院で郵政民営化法案が否決されたことで、小泉首相が衆議院の解散総選挙に踏み切ったことは大いに賛成ですね。しかし、いくら国民にその是非を問うとはいえ、仮に選挙で郵政民営化法案が国民に支持され、再び自民党が政権を握ったとしても、自民党内の郵政民営化法案の反対派を何とかしなければ、状況はまったく変わらないことになります。自民党執行部は今回の選挙で、法案に反対した議員は自民党として公認せず、賛成した議員は公認すると言っています。選挙まで時間はわずかしかありませんが、郵政民営化法案に関しては、自民党としての考えを統一して欲しいものですな。

 国会でいつも揚げ足を取っては何に対しても批判しかしない、ただ政権が欲しいだけの民主党は問題外として、誰か亀井さんを説得してくれ〜!



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 続・続・リビングデッドな夜
2005年08月07日(日)

(前回の続きです)

 さて、最後は「28日後…」です。この作品は2002年公開の映画で、「ザ・ビーチ」の原作者アレックス・ガーランド初のオリジナル脚本を「トレインスポッティング」「ザ・ビーチ」のダニー・ボイル監督が映画化したもの。ゾンビ映画や戦争映画をモチーフに、絶望感漂う終末世界でかすかな未来に希望を託す主人公の心の軌跡を繊細かつ大胆に綴っています。また、デジタルビデオで撮影された映像も絶望的世界観を見事に表現しています。
 ストーリーは、怒りを抑制する薬を開発中のとある霊長類研究所で、ある夜、精神を冒し即効性の怒りを発するウィルスに感染している実験用チンパンジーが、侵入した動物愛護活動家たちによって解放されてしまう。その直後、活動家の一人がチンパンジーに噛まれて豹変、仲間に襲い掛かる…。そして28日後。交通事故で昏睡状態に陥っていた自転車メッセンジャーのジムは、ロンドン市内の病院の集中治療室で意識を取り戻す。ベッドから起き廊下をさまようジムだったが、院内にはまったく人の気配がなかった。人の影を求めて街へ飛び出したジムは、そこで驚くべき光景を目にする……というもの。

 この映画は映画の前半、まったく誰もいなくなってしまった無人のロンドン市街の映像が非常に印象的です。僕が現在今まで観た映画の中でナンバー2に挙げている「エンド・オブ・ザ・ワールド」に通じる虚無感を味わいました。誰もいない都会の風景は、それだけで人類の終末を象徴する印象がありますね。その後舞台はロンドン郊外を抜けて田舎町へと進んでいくのですが、この途中のイギリスの片田舎ののどかな風景にも、人が誰もいないので美しい風景を堪能することができます。こちらは無人の都会とは打って変わり、ファンタジー世界のような幻想的な印象です。もちろん都会でも片田舎でも、所々にウィルスに感染した者たちはいるんですけどね。

 しかし、生き残った主人公たちがクルマで片田舎に辿り着き、軍人が登場してくるあたりから、何だか話が一気に変わってしまってイマイチでした。前半の無人の風景のあたりがよかった気がします。軍人が出てきてからは人間の心のおぞましさや残酷さが浮き彫りになってしまい、不快感を覚えました。
 ラストはハッピーエンドとそうでないものの2種類のエンディングが存在していて、両方が劇場公開されたようなのですが、僕が観たのはどうやらハッピーエンドの方でした。ハッピーエンドでない方のエンディングは知りませんが、僕的にはこの映画はハッピーエンドで終わって欲しいですね。後半の不快感を味わったあとに希望も何もなかったら悲しすぎますからねえ。

 でもまあ、ダニー・ボイルらしく、よくまとまった映画だと思います。



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 続・リビングデッドな夜
2005年08月06日(土)

(前回の続きです)

 さて、「ドーン・オブ・ザ・デッド」は昨年公開された映画で、昨日ご紹介したジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」を現代的な解釈でリメイクした作品ですが、謎の“病気”に感染しゾンビと化した死者たちと、巨大ショッピングモールに逃げ込んだ生存者たちとの死闘を、オリジナルに負けない残酷描写にユーモアを織り交ぜスピード感溢れるタッチで描いています。
 ストーリーを簡単に説明しますと、舞台は米ワシントン州エベレット。看護婦のアナは、この日もいつものように仕事を終えると愛する夫ルイスと暮らす自宅へ帰り、一日を終えた。翌朝、彼女たちの寝室のドアが外側から静かに開けられる。ドアの向こう側には、隣家の8歳の少女ヴィヴィアンが佇んでいた。少女はルイスが異変に気づく間もなく、人間離れしたスピードで襲い掛かってきた。そしてルイスは絶命してしまう。が、間もなくルイスは息を吹き返し、今度は彼がアナに向かって襲い掛かってくるのだった。何も分からないまま、とにかく必死で屋外へと逃げ出したアナだったが……というもの。

 この映画はリメイクながら、ロメロ版ゾンビと決定的に違うものがあります。それは、ゾンビの動きです。この映画に出てくるゾンビは、とにかく動きが速い!幼い子供やよぼよぼだったお婆さんまでものすごい速さで襲いかかってきます!ロメロ版のようにのろのろと彷徨うように歩くゾンビだったら、分散していればゲームの「バイオハザード」のようにひょいひょいとよけながら走って逃げることもできますが、この映画のゾンビは、生きた人間を発見するやいなや、猛スピードで突進してきます。こんなに素早いゾンビは嫌です!素早いと言うだけでやられる確率が上がりますから!

 この映画を観ている最中に、どうも観たことがある人が映画の中のブラウン管に映っているなあと思ったら、この映画のすぐ前に観たロメロの「ゾンビ」で最後生還したSWAT隊員役のケン・フォリーが、この映画ではテレビの中の伝道師役として再登場していました。彼は1978年の「ゾンビ」で生還し、2004年の「ドーン・オブ・ザ・デッド」でその教訓を伝えたかったのでしょうかねえ。

(さらに続いちゃったりして……)



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 リビングデッドな夜
2005年08月05日(金)

 ……いえ、別に引っ越しの荷ほどき作業に疲れ果てて僕がリビングで死んでいるというわけではありませんよ。「リビングデッド」とは「死してなお生ける者」という意味で、つまりはゾンビのことです。

 実はデッキ型のDVDレコーダーを買って、内蔵のハードディスクに手軽に番組を録画できるようになってから、「TV TARO」を見ながら片っ端からWOWOWの観たい映画を予約録画しているのですが、今日のWOWOWはゾンビ映画の特集のようで、1978年のジョージ・A・ロメロの傑作「ゾンビ」、そしてそのホラー映画の金字塔となった「ゾンビ」を現代的な解釈でリメイクした、昨年公開の「ドーン・オブ・ザ・デッド」、さらには「トレインスポッティング」「ザ・ビーチ」のダニー・ボイル監督で2002年に公開されたSFホラー「28日後…」が立て続けに放送されました。

 いまや古典となったロメロのゾンビ映画第一作は1968年の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/ゾンビの誕生」(日本未公開)ですが、今日放送された「ゾンビ」は、その「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/ゾンビの誕生」に次ぐ“リビングデッド”プロジェクト第2弾。
 ゾンビが増え続ける中、都市からの脱出を試みるSWAT隊員たちとその仲間。ようやくたどり着いた郊外の巨大なショッピングセンターで得た束の間の平和も、乱入して来た暴走族によって終りを告げてしまいます……。残酷描写ばかりに話題が取られがちですが、友人がゾンビと化す恐怖感や全編に漂う世紀末の雰囲気がしっかり描かれ、極限状況でのサバイバル物としても屈指の出来となっています。

 「ドーン・オブ・ザ・デッド」は謎の“病気”に感染しゾンビと化した死者たちと、巨大ショッピングモールに逃げ込んだ生存者たちとの死闘を、オリジナルに負けない残酷描写にユーモアを織り交ぜスピード感溢れるタッチで描いた作品。

 「28日後…」は、ゾンビ映画というわけではないですが、感染すると激しい怒りに満たされ見境なく他の人間を襲うようになる新種のウィルスが蔓延したロンドンを舞台に、感染を免れた人々の生き残りをかけた戦いを描くSFホラーです。

 まず「ゾンビ」に関しては、製作されたのが1978年ということもあり、ゾンビのメイクアップがただドウランを塗っただけというしょぼいもので、しかも時々流れる音楽がホラー映画に似つかわしくないポップで楽しげなものだったりと拍子抜けしてしまう部分はありますが、それでも銃を撃ちまくってもきりがなく、そのうち弾が切れて集団で襲いかかられてしまう恐怖感や、先程も述べたように自分の友人が襲われてゾンビに変わってしまい、そのゾンビと化した友人を撃たなくてはならない悲壮感などが表現されており、ショッピングモールという、食料も衣服も銃も何でも揃っているが限られたスペースでの立てこもり生活という設定が今観てもとても新鮮に感じられました。
 しかし、やはり僕としてはロメロのゾンビ映画1作目である1968年の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/ゾンビの誕生」の方が秀作だと思いました。この映画はモノクロなのですが、一軒屋に立て篭った7人の男女と怪物の死闘というストーリーはさして目新しいものではないものの、ロメロの客観的で冷徹な演出とモノクロ画面が醸し出す恐怖感は他に類がないと思います。
 ふらふらっと頼りなさげに歩き、襲ってくるゾンビが非常に怖いです。闇の中から何体も歩いてくるゾンビの集団も怖いですが、この映画で一番怖いのは、冒頭に墓場で一人歩いているゾンビ。姉弟が会話している奥で一人歩いてるあのカットは素晴らしいと思いました。

(続いちゃったりして……)



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 荷ほどき作業は73%完了
2005年08月04日(木)

 新居での荷ほどきの作業は、部屋に積み上げられた段ボールをひとつひとつ空にしては潰していき、キッチンとリビング、そして和室は完全に収納もレイアウトも完成しクリアになりました。残るは音楽機材やパソコン関係がある洋間だけなのですが、こちらもかなり段ボールを減らし、だいぶ上の視界も開けてきて、作業もしやすくなってきました。この分だと明後日ぐらいには、完全にすべての荷物が収納されて、新居のレイアウトが完成すると思います。

 現在潰した段ボールは束ねた状態で廊下の壁に立てかけてあるのですが、部屋の段ボールを次々に空けていくうちに、今度はこの潰した段ボールの束の厚さが増えていき、だんだん通行の妨げになって来つつあります。しかしこれらの段ボールは、縛って自分で「引っ越しのサカイ」に持っていけばタダで引き取ってもらえるので、もう少し頑張ってすべての段ボールを空にし、一度に持っていってスッキリさせてしまいます。

 リビングには4人掛けの食卓があるのですが、両側に引き出しが付いているので、その中に2組ずつ箸、箸置き、スプーン、フォーク、コースター、ランチョンマットなどを入れました。すべて片づいてしまったら、自分で料理を作ってこの食卓で夕食を食べるのが楽しみです。



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 F1、佐藤琢磨来季参戦絶望か?
2005年08月03日(水)

 えーと、まず始めに、昨日付けのVoiceでWOWOWが映らないというお話をしましたが、映るようになりました。僕の初歩的なミスでした。

 さて、改めまして、今日のF1ニュースで何と!かねてから噂されていたルーベンス・バリチェロの来季フェラーリ離脱と、現ザウバーのフェリペ・マッサの来季フェラーリ入りが発表されました!マッサは2003年シーズンにフェラーリのテストドライバーを務めた経験があり、久しぶりの古巣復帰をレギュラードライバーという形で迎えることになります。

 そうなると気になるのはバリチェロの来シーズンの移籍先ですが、現時点ではBAR・ホンダの名前が挙がっているようです。BARは話し合いがまとまれば今週末にも正式発表にこぎ着けるらしいと噂されています。
 なお、現BARのジェンソン・バトンは来シーズン、ウィリアムズへの移籍が契約上では決定していますが、バトンはBAR残留を強く望んでおり、チームもバトンの引き留めに躍起になっていることから、今後はウィリアムズを含めて話し合いを行うことになりそうです。もし万が一バトンのBAR残留に失敗した場合は、バリチェロのチームメイトとして現ルノーのジャンカルロ・フィジケラ、もしくは現ウィリアムズのニック・ハイドフェルドの獲得を検討しているそうです。

 つまり、バリチェロが来シーズンBARに移籍すれば、バトンが来シーズンウィリアムズに行こうが残留しようが、今シーズン末で契約が満了するもう一人のBARのドライバー、佐藤琢磨はBARから放出されてしまうと言うことです。琢磨がBARから放出されるとなれば、ホンダとの関係も切れてしまうわけですから、他のチームからのオファーは極めて厳しい状況であると言わざるを得ません。

 早くも琢磨のF1キャリアは、今年で終わりを迎えてしまうのでしょうか……。

 しかし、今年の琢磨の走りを見ていると、やはり放出はやむを得ないかなという気はしますね。ミスも多かったですし、これまでのところでは不運にも見舞われて結果を残すことができていませんし、予選・決勝ともにチームメイトのバトンに大きく実力差を見せつけられている感があります。
 仮に僕がBARのチームオーナーだったとしたら、やはり琢磨よりも、フィジケラかハイドフェルドを選択するでしょう。
 BARのチーム代表ニック・フライは「彼が2006年のドライバーの一人でいるためには、残りのシーズンで再び適切なパフォーマンスを演じる必要がある。でもまだ彼にドアは開いているよ」と言っていますが、それなら今週末に来季のドライバーを発表するというのはどういうことなんでしょうかねえ。フライの言う「ドア」とは、テストドライバーのシートのことを指しているのでしょうか?

 いずれにせよ、やはり日本人ドライバーにとって、F1はまだまだ厳しいんですねえ。今年の鈴鹿は思いがけない琢磨のラストランで盛り上がりそうですな。

 そうそう、琢磨に今年12月に子供が誕生するそうですね。琢磨にはデビュー直後からレースに付き添って支える恋人がいるそうですが、その恋人との間に待望の第一子が誕生することになります。できればおめでたついでに来季のF1のシートも獲得して欲しいものです。



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 テレビ廻りの復旧作業
2005年08月02日(火)

 荷ほどきの作業は、とりあえずキッチンとリビングがほぼ整備され、和室は完全に段ボールがなくなりクリアになりました。しかし、洋間にはまだ大量の段ボールが埋め尽くされています。基本的に新居では和室で寝起きするので、まずはその生活空間を確保したと言った状況です。

 今日はリアル・テトリス(昨日付参照)は中断し、テレビ廻りの復旧をすることにしました。壁に設置されているアンテナ線からケーブルを別の部屋に引っぱってきたり、スカパーとBSのパラボラアンテナを設置してケーブルを部屋に引き込んだりと何かと面倒なので、「S2000ニュース」にも登場した電気配線が得意な高校時代からの親友、タクヤに手伝ってもらうことにしました。で、ケーブルや必要な部品を買うためにヤマダ電機に行ったのですが、タクヤが「ケーブルはウチの会社に余っているからあげるよ」と言ってくれたので、ケーブル代が浮いてしまいました!

 うーん、至れり尽くせり!親友で新居に遊びに来るとはいえ、一応出張作業で、しかもケーブルまでいただけるなんて……。そんなわけで、まず作業の前に、美味しいおそば屋さん「八平衛」で冷製の天おろしそばをおごらせていただきました。

 引っ越しの時のイソといい今回のタクヤといい、何だか飯をおごって友達を買収して作業を手伝わせているるみたいだなあオレ……。

 さて、夕食を済ませてタクヤとともに新居に戻り、早速作業が開始されたのですが、先程述べたように、まずアンテナ線のコネクタがある部屋とテレビを設置した部屋が違うので、ケーブルを引っぱってこなくてはなりません。アンテナ線のコネクタは洋間の壁に設置されているのですが、テレビは隣の和室に設置してあるのです。
 そこでまずは13メートルのケーブルを用意し、僕が洋間のコネクタにケーブルを繋ぎ、それを部屋の隅に這わしていって洋間まで持ってくる作業から始めたのですが、冒頭で述べたようにコネクタがある洋間は段ボールの山。僕は「ミッション・インポッシブル」のテーマを口ずさみながら、通気口などから建物に侵入するトム・クルーズのような気分で洋間の狭い隙間に潜り込み、ケーブルを繋いで部屋の隅にケーブルを這わして戻って和室に戻ってきました。その間、幸いどこかに潜んでいるかもしれない敵には発見されなかったようです。

 その後、タクヤがスカパーとBSのパラボラアンテナをベランダに設置している間に僕はテレビ、DVDデッキ、スカパーのチューナー、WOWOWのデコーダー、ついでにプレステ2などを接続する作業を行いました。比較的誰でもできるような簡単な接続は僕がやって、ケーブルの先端の端子を作ったりパラボラアンテナを設置したりという専門的な作業はタクヤがやるという作業分担です。

 一応一通りの接続が終わり、各機材の電源を入れてみると、観られましたよテレビが!そしてスカパーが!これで再び世の中の情報がわかるようになり、ドラマやDVDやビデオ、そしてF1も観られるようになり、ついでにプレステ2でゲームもできるようになりました。スカパーのアンテナ受信レベルは85、新居でも良好です。

 しかし、なぜかBSだけは観られませんでした。実は引っ越す前からBSが観られなくなっていたのですが、台風でアンテナの位置がずれただけだと思い、新居に引っ越してアンテナを設置し直した時に調整すれば再び観られるようになると思っていたのでそのままにしていました。しかし、今回新居にアンテナを設置し、タクヤが持ってきた検波計では受信レベルが77まで来ているのに、テレビにはBSがまったく映らないのです。

 BSアンテナに繋がっているケーブルの時点では信号は来ているので、考えられる原因は、受信レベルがまだ足りないか、足りているのであれば先日買ってきたばかりのDVDデッキに内蔵されているBSチューナーに問題があるかです。とりあえず今日は遅いので、明日DVDデッキのメーカーに問い合わせてみようと思います。

 ま、BSが観られないのはさておき、とりあえず新居で地上波とスカパーが観られるようになったのは嬉しいですね!MacやCDコンポはまだ繋がっていないので、今まで新居はまったくの無音状態でしたからねえ。やはりテレビの音が部屋の中で聞こえていると、一気に生活感が増しますな。僕は新聞を取っておらず、ネットもまだ繋がっていないのでテレビ番組表が観られないのが難点ですが、ネットが繋がるまではテレビガイドでも買ってきて対応することにします。

 タクヤくん、手伝ってくれてありがとう!やはり持つべき物は友達ですね!



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 リアル・テトリス
2005年08月01日(月)

 Voiceの先月のエンピツランキングは、現時点で72票獲得し351位でした。ただし、今後も先月の記事に誰かが投票すれば、ランキングがアップする可能性もあります。先月もっともアクセス数が多かった記事は7月27日付の「結局DVDデッキ、買っちゃった!」でした。皆様投票ありがとうございました。
 ちなみに、投票できるのはお一人様1日1票です。つまり3件の記事に投票したとしても、反映されるのは最初に投票した1票だけということになります。ですから書く方も、毎日コンスタンスに日記を書いていかないと、票が集まらないということですね。頑張ります。1日の区切りは午前4時5分です。

 で、エンピツランキング1位は42623票獲得した芸能関連の日記でした。恐ろしいほどのアクセス数ですな。この日記は毎回1位にランクインされています。上位20位ぐらいまでは、ラインナップは毎回同じメンツのようです。やはり上には上がいますな。上を目指してもきりがないので、とりあえずは1ヶ月で3桁の票を獲得できるよう頑張りたいと思います。

 さて、引っ越しの方ですが、昨日は引っ越し作業の疲れとあまりの段ボールの多さに、まったく荷ほどきに手をつける気力がありませんでしたが、今日から気持ちを入れ替えて、荷ほどきを進めていきます。
 現在パンダ印の立方体が部屋中に所狭しと積み上げられている状態で、ゲームのテトリスのように4つ並んだからといって消えてくれるわけでもないわけですが(消えてしまったらそれはそれで困る)、まずは今回新しく買った食器棚の中に入れるグラスや食器類、そして2003年7月13日付のVoiceでもご紹介したスライド式本棚に収納する本を出していくことにしました。

 食器棚と本棚に一通り収めると、だいたい1/4ほど段ボールを空にして潰すことができました。その後、旧居で廊下の本棚に入れてあったマンガなどは、段ボールから出さずにそのまま押し入れに収納してしまったので、これでだいたい1/3ぐらいの段ボールがなくなったことになります。何だか1箱1箱段ボールを空けて潰していくので、リアルでテトリスをやっているようです。まあ次々に上から段ボールが降ってきて、早く消していかないとどんどん増えていってしまうなんてことはないので少しずつやっていけばいいのですが、まだまだ先は長そうです。
 食器棚と本棚は一応入る物が決まっているのでスムーズに進みましたが、これからは何をどこにしまおうか考えながら進めていかなければならないのでペースが落ちそうです。しかしまあ、新居の収納スペースは旧居の収納スペースよりもかなり広いので、旧居で収納されていた物が新居で入らないはずはないので安心です。

 そうそう、旧居では上着やコート、スーツなどを収納するハンガーチェストを2つ使っていたのですが、おそらくもう2度と着ることはないようなものを思い切って処分することにして外していったら、チェスト1つに収まってしまいました。これでチェストが1ついらなくなるので、部屋の省スペース化に成功しましたぞ!

 ……引っ越しの前に処分しておけよって感じですね……。



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