Baby blue eyes
もくじきのうあした

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2004年07月30日(金)いよいよだね

ホテルに行くと決めたけど、なかなかホテルが見つからない。
ありそうなところを見てみるけど、ない。

そして、車の中は微妙な空気が漂っていた。
さっきまでとは明らかに違う。
2人とも、なんだか無言だった。
あたしはすっかり酔いがさめて、冷静になっていた。
そしてかなり、緊張してた。

もうどこでもいいから入ろうか、ということになった時に目に飛び込んできた
明らかにそれとわかる看板。
そのホテルに決めて、中に入っていった。
あたしはホテルに入るのは初めて。
どんな感じなんだろう?と思ったけど、意外とふつーだった。

さすがに土曜夜ということもあって、満室でかなりの人達が待っていた。
でもなんか結構早いペースで空室ができてたから待つことにした。
待合室が個室になってて周りから見えないはずだけど恥ずかしくて顔を上げられなかった。。。


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それから1時間くらい待って、やっとうちらの番が来た。
フロントで部屋のボタンを押す時、ものすごく緊張したの今でも覚えてる。
エレベーターの中で、緊張するね、と笑い合ったっけ。

そして部屋に入った。
あたしはもっとなんかどろどろした、というか、いかにもラブホだー!みたいな部屋を
想像していたけど、普通のホテルみたいな部屋で、あぁ、ラブホでもこんな普通の
部屋があるんだな〜なんて思った。

当たり前だけど、ベッドが1つ。
なんだか妙にドキドキしてしまった。
そして、そういうおもちゃを売ってる自販機。
たっちゃんとおもしろがって見てた。

それからちょっとカラオケをした。

「じゃあ、俺シャワー浴びてくるわ」

その一言にすごくドキッとした。

「いってらっしゃい」

たっちゃんがシャワー浴びてる間、あたしはTVを見てた。
でも全然頭に入らない。
ずっと心臓がドキドキしてた。

たっちゃんが出てきて、今度はあたしがシャワーを浴びた。
いよいよなんだなぁ・・・と思いながら一生懸命洗った。

バスローブを着て外に出ると、すでにベッドに寝転んでたたっちゃんが
「あ・・・」って見とれてたから恥ずかしかった。

「ほんとに、いいの?」

「うん・・・たっちゃんこそ、いいの?」

「うん。じゃあベッドにおいで・・・」

あたしはたっちゃんの隣に座った。
最初はお互いなんか恥ずかしくて笑い合って。
そしたらたっちゃんがあたしをそっと横に倒した。

「キスしていい?」

あたしは頷いた。
だんだんたっちゃんの顔が近づいてきて目を閉じた。
そっと、唇が触れた。
たっちゃんとする初めてのキス。

唇が離れて目を開けると、たっちゃんが優しく微笑んでた。
なんだか嬉しくて今度はあたしから、キスをした。
しばらくお互い求め合うようにキスしてた。

「好き・・・めっちゃ好きや・・・」

答えようとしたらたっちゃんに口を塞がれて。
それからは、全てたっちゃんに任せた。

だけどあたしは初めてだったから、やっぱりうまくいかなくて。
思ってた通り痛くて。

「今日は、ここまでにしようね」

そう言って、優しく抱きしめてくれた。
たっちゃんに申し訳なかった。

「これからもずっと、一緒にいたい」

「あたしも・・・」

初めての人がたっちゃんで、本当によかったと思った。


2004年07月29日(木)彼女に、なった

たっちゃんに告白されてからというもの、あたしはずっとたっちゃんのことばかり
考えてしまっていた。

気がつけば、ひろさんのことは前よりも好きじゃなくなっていた。

相変わらずたっちゃんから毎日メールが届く。
いつもと同じような感じで。
あたしは、たっちゃんに対する気持ちが前とは明らかに変わっていた。

あたしは前も書いたけど今までちゃんと誰かとお付き合いをしたことがなかった。
だから経験も全くなくて。
キスはしたことがあったけれども。
早くしたいな、と思ってた。

今度会う時は、どうなんだろう?
やっぱり、そうなのかな。
したいとかって、思うのかな?

なんて、変な想像ばっかりしてた。
バカみたいに。

でも、たっちゃんならいいかな。
いや、たっちゃんとだから・・・と思うようになった。

そして、いよいよ明日はたっちゃんと会う日。
なんか今まで以上に体の隅々まで手入れしてる自分がいてちょっとおかしかった。

だけど、たっちゃんからメールが入った。

「ごめん!明日仕事入ってしもたぁ」

「えぇ!?ほんとですか?ヒドイ!楽しみにしてたのに!」

「俺も楽しみやったのに・・・なぁ、明日って早く帰らなあかん?」

「え?いや、別に少しくらいならいいけど・・・」

「じゃあ、仕事早く終わらせて飛んでいくから会おう?会いたい」

「わかりました・・・」

そんなストレートに言われたら断れないよ。
ていうか、あたしも会いたいと思ってたから。

そして土曜日。
あたしはたっちゃんからのメールをずーっと待っていた。

終わると聞いてた時間になってもメールが入らない。
遅いなぁ、とイライラしてきた頃、やっとメールが入った。

「やっと終わったぁ。今からすぐ行くから!家まで迎えに行くからね」

「お疲れ様です。って、名古屋まで行くのに」

「いいよ。ゆっくりしといて。近くまで行ったらまた連絡するから。あ、ご飯食べた?」

「まだですよ」

「よかった!じゃ、食いに行こ!」

それから40分くらいしてから、着いたよってメールが入ったから急いで家を出た。
前送ってもらったところに、たっちゃんの車が停まってた。
仕事帰りだから、スーツ姿だった。

「どーも」

「ごめんな、遅くなって」

「いえいえ。ほんとお疲れ様です。あ、これ・・・遅くなったけどバレンタインの」

「え、ほんまに?わぁ、ありがとう!大事にする!」

「後でゆっくり開けてくださいな」

「うん。さぁ、食いに行くでぇ!朝から何も食べてないからめっちゃ腹減った!」

たっちゃんって子供みたいだなぁ、と思った。

「何がいいかなぁ。焼肉とかどう?」

「いいですねぇ」

「待たせたお詫びにおごるよ」

「ほんと?やったぁ♪」

結構な時間車を走らせたけど、なかなかいいところがなくて。
そしたら、焼き鳥屋さんを見つけた。

「焼き鳥でもいい?」

「喜んで☆」

すぐ中に入った。

「今日はどんどん飲んで下さいな」

「わぁい♪飲みますよぉ」

「俺は飲まれへんから食べに走るわ」

「てかあたしを飲ませてどうするんですか(笑)」

「それは言われへん(笑)」

そして遅い食事が始まった。
あたしはいつもより速いペースで飲んでた。
たっちゃんはもりもり食べてた。

だんだん酔ってきたあたしは際どい話をするようになって。
でもたっちゃんは呆れずに一緒になって話してた。


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何をあたしはいきなり言ったんでしょう。。。
いくら酔ってたとはいえ、ちょっとダメ。

だけどたっちゃんは、
「正直にね、あるよ」
ふつーに、まじめに答えてくれた。

「そうなんですかぁ〜。あるんですかぁ」

「ゆうは?どう?」

「え?さぁ、どうでしょう?」

「あるやろ?」

「えぇ〜?なんで?」

「かわいいもん」

「はぁ?何をまた・・・はっきり言います。ないです」

「うそ?ほんまに?」

「ほんまです。だって彼氏もいなかったもん」

「そうなんや・・・信じられへんなぁ・・・じゃあさ、俺がゆうの初めての彼氏になってもいい?」

「たっちゃんがいいのなら・・・」

あたし達は正式に恋人同士になった。

それからめいっぱい食べて飲んだあたし達は焼き鳥屋を出た。

「ごちそうさまでしたぁ☆さて、どうします?」

「まだ帰らなくていいん?」

「へーきですよ」

「どこ行きたい?」

あたしは決心してた。

「じゃあ、ホテル行きましょうよ」

「え、いいの?」

「いいよ・・・たっちゃんなら・・・」

あたしからホテルに誘ってしまった。


2004年07月28日(水)バレンタイン前日

ひろさんと遊んでからというもの、なんか今まで以上のひろさんにメールしにくく
なってしまった。なぜだかわからないけど・・・

それでもたっちゃんからは毎日メールが届く。
今日は地元に帰って飲み会だとか、
仕事はどう?とか。
ほんとによくメールするネタがあるなぁ、と感心するほどだった。

メールの着信音が鳴るたび、あたしはドキっとしてしまう。
ひろさんからメール来たかな、と。
だけどいつも違う。
差出人は、たっちゃん。

あまりにも毎日メールが来るから、ちょっとそっとしてほしいと思ってそっけない
返事をしたりもした。
それでもくじけずにメールを送ってくるたっちゃん。
本気なのかな・・・?と思い始めてきた。

ひろさんとたっちゃんとのことを、大阪の友達に相談してみた。
たっちゃんに指輪もらったことや、
ひろさんと一緒に遊んだこと。
全て話した。

「あたしやったら、Tさんに傾くな、絶対。だってひろさんは結婚してるんやもん。
 それに、Tさんめっちゃゆうのこと好きやん。そんな想われてるなんて幸せやで」


他の子に話しても、同じような返事が来た。

やっぱり、Tさんを好きになったほうが幸せやろうなぁ、と思った。
でも、ハッキリたっちゃんから「好き」と言われてない。
だからたっちゃんがほんとにあたしを好きなのか、まだ信じられなかった。

今思えば、たっちゃんからのあともう一歩をあたしは待っていたのかもしれない。
いや、もうすでにたっちゃんを好きになり始めていたのかもしれない。
この時はそんなこと全然思わなかったけれど。

もうすぐバレンタイン。
街はバレンタイン一色だった。
ひろさんにあげたかったけど、なんかもういいや、と思えてきた。
逆に、たっちゃんにはプレゼントももらったし、お返しも兼ねてとネクタイを買った。
いつ渡せるかなんて考えもせずに。

そしてバレンタイン前日の金曜、新しい会社であたしの歓迎会をしてくれることになった。
今度の会社は人が少ない。
だからとてもアットホームな感じの飲み会になった。

1次会が終わって、あたしがカラオケに行きたいと言ったから2次会はカラオケに行った。
あたしはその日のうちに家に帰りたかったから、2時間くらいでお開きにした。

ほろ酔い加減で電車を待っている間、たっちゃんからメールが来た。

「今週一週間お疲れ様!土日はゆっくりしーや」

「お疲れ様です〜!今日は新しい会社で歓迎会やってくれたんです♪」

「そうなんや!酔ってる?」

「ちょっと、かな」

「気つけて帰りや!」

「はぁ〜い!あ、そうそう。明日ってバレンタインじゃないですか。プレゼント渡したいんですけど」

「え、マジで?」

「誕生日プレゼント買ってもらったからそのお返しも」

「ほんまに?嬉しい!」

「で、いつ渡しましょうかねぇ?」

「俺明日大阪に研修やねん。だから来週はどう?」

「わかりました☆」

それからはいつもよりもたくさんメールをしてて。
ちょっとハイだったあたしは、冗談でこんなことを言った。

「今のあたしなら、落とせるかもしれないですよ」

「今の、ってなんやねん(笑)」

「Tさん、もっと強引にしてくださいよ。女の子は強引な人が好きなんですよ」

「強引にねぇ・・・」

「うん」


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一気に酔いがさめた。
今まで名字で呼んでいたのに、いきなり呼び捨てでドキッとした。
みちくんの時と同じ、ドキドキ。

「ほんとですか?ほんとにあたしを・・・」

「うん。本気やから」

「ありがとうございます。てか、呼び捨てちょっとビックリしました」

「なんか照れるんやけど・・・ゆうって呼んでいい?」

「いいですよ」

「俺のことは・・・?」

「じゃあ、たっちゃん、で」

あたし達の始まりだった・・・かもしれない。


2004年07月27日(火)淡い期待は見事に打ち砕かれて

時間はもう12時近かった。
名駅の前を通ると、終電に乗ろうとみんなダッシュで必死だった。
その中をゆっくりと歩くあたしとひろさん。
ちょっとひろさんの後ろから歩いたりして。
ひろさんの後姿を眺めながら、幸せだなぁ、と思った。

前の会社の2次会でも来たことのあるカラオケに行くことにした。
さすがに金曜の夜だけあって混んでたけどすぐ入ることができた。

飲み放題つきのカラオケだったから、あたしはカクテルを頼んだ。
ひろさんが好きだというピーチフィズ。
カクテルといえばこればかり飲むようになってしまった。
ひろさんは運転するからということでウーロン茶にした。

そしていよいよカラオケ。
この前ひろさんに披露できなかったDo As Infinityの柊。
いきなり歌うのは嫌だったから、ひろさんの好きなあゆから歌うことにした。

ひろさんはほんとにあゆが好き。
そういえば、みちくんもかなりのあゆファンだった。
みちくんがあゆが好きと言ったから、あたしはあゆばかり聞いてた。
だからあゆはカンペキ。
ひろさんにリクエストされた曲は全て歌うことができた。

ひろさんとみちくんの共通点。
だからあたしにとってあゆはなんか特別。

ひろさんはまだ風邪が完全に治ってなくて、喉が辛そうだったけど
氣志団やミスチルとかを歌ってくれた。
風邪で声が出なくて掠れがちなところがまたセクシーと思った。

歌い始めて喉もそろそろ慣れてきたかな、というところで柊を歌うことにした。
実は、前たっちゃんとカラオケ行った時にも歌った。
練習のためだったなんて、口が裂けても言えなかったけど・・・

かなり練習したから、結構うまく歌えた。
歌い終わった後、ひろさんがニッコリ笑って
「ゆう、サイコー!」
と言ってくれた。。。

すっごい嬉しくて、涙が出そうになった。

それからまた前みたいにHYの11:00を2人で歌って。
楽しかったんだけど・・・
頻繁にひろさんの携帯にかかってくる電話。
ひろさんもかかってくる度に電話に出る。
その間はさすがに歌うことができない。
電話、出て欲しくないな・・・
ちょっと、ショックだった。

3時間くらい歌って、そろそろ出ようかということになった。
そのまま帰るのはちょっとさみしいから、とファミレスに行った。

深夜のファミレス。
結構人がいた。
ひろさんはドリアを、あたしはチーズケーキを食べた。
スーツ姿のひろさん。
ちょっと浮いてた(笑)
しばらくいろいろ話して、
買い換えたばかりの携帯でひろさんの写真を撮ったり、
ひろさんが最近飼い始めたわんこの写真を見せてもらって犬バカっぷりを聞いたりして。

「やっぱちょっと眠いなぁ。寝たい」

そうひろさんが言ったから、ちょっと、ドキっとしてしまった。


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ドキっとしたのも束の間、ひろさんは出よう、と言ってファミレスを出て、
車で暖房をガンガンかけて寝てしまった。
あたしってバカだなぁ・・・と思った。
でもひろさんの寝顔が見れて幸せだな、と思うことにした。

そんな時、ちさちゃんからメールが入った。
ちさちゃんにはひろさんとカラオケに行くことをちゃんと報告してたから。

「ひろさんとどぉ?ちゅーとかしたぁ?」

「それがさぁ、そんな雰囲気どころじゃなくて。今隣で寝てるよ」

「そうなの?残念だね」

「誘っちゃったりしてもいいかなぁ?」

「いいんじゃない!頑張りなよ!」

そう言われたけど、やっぱそんな勇気もなく・・・
ひろさんは、結婚してるから・・・
そう思うとそんなことを思ってしまったあたしはなんて情けないんだろうと思った。

でも、何も期待してなかったかというとそれはウソ。
ちょっとくらい、何かあるかな・・・と思ってた。
だけどほんとに何もなくて。
あたしはひろさんにとって女として見られてないんだなぁと思うと悲しくなった。
逆に、やっぱり奥さんがいるからそんなことできるわけないよ、と言い聞かせた。

しばらくひろさんの寝顔を眺めてたら、ひろさんが起きた。

「ごめんね。マジで寝ちゃった」

「いえ。いいですよ」

「俺、イビキかいてた?」

「あ・・・少し、かな」

「マジで?うわぁ〜ショック・・・」

「疲れてるから仕方ないですよ」

「最近仕事キツイからなぁ・・・さて、そろそろ帰ろうか」

そして家までの道のり。
あたし達は、何もしゃべらなかった。
その沈黙がちょっと、辛かった。

とうとう家に着いてしまった。
前に送ってもらった時と同じ場所で車を停めて。
でもあたしはまだ、帰りたくなかった。
だけど、ひろさんはほんとに疲れてて眠そう。
申し訳ないと思い、帰ることにした。

「今日はありがとね」

「いえいえ!こちらこそ。ほんとにありがとうございました」

「またカラオケ行こうよ」

「そうですね。あ、あたしひろさんの私服見たいなぁ」

「じゃ、今度は土曜に会おうか」

ほんとに、ひろさんはそう思って言ってくれてるのだろうか・・・
正直に喜べなかった。

家に帰ってから、あたしはもうこれ以上ひろさんと会ってはいけない、と思った。
お母さんにも、
「あんた、それ不倫やで?もう会ったらあかんで!」
と言われてしまった。。。

ひろさんとは、もう会えないかな・・・
メールも前のように届かなくなった。


2004年07月23日(金)ささかやな嘘

たっちゃんとアドレスを交換して以来、毎日のようにたっちゃんからメールが来た。
最初はそれなりに返事を返してたけど、あまりに返事が早く来るのでちょっと
鬱陶しいなぁ、とも思ってしまった。

いよいよ明後日はひろさんとカラオケ。
だけどあたしはなんとなく嫌な予感がしてた。
そんな時ひろさんからメールが入った。

「今週の金曜だけど、地元の友達が名古屋に来るから案内しなきゃいけなくなったんだ。
 申し訳ないけどカラオケ来週に延期できないかな?」


・・・嫌な予感が当たってしまった。
あたしとカラオケに行くのが嫌で、こんなメールを送ってきたんじゃないのか、
来週に延期といいながら結局は行かないなんてことになるんじゃないのか、
なんて、悪い方に悪い方にしか考えられなかった。

ひろさんと会う約束だった金曜日。
あたしは寂しく過ごした・・・

週明けからはいよいよ新しい会社で働き始める。
仕事を覚えるのに精一杯で、大変だったけどひろさんとカラオケを励みに頑張った。

木曜日、あまりにもひろさんからメールが来ないからあたしからしてしまった。

「お疲れ様です☆カラオケ、明日でいいですか?」

「お疲れ!明日でいいよ!」

「やったぁ♪時間とかどうします?」

「なるべく早く終わらせるよ。7時くらいかなぁ。また連絡するね」

「わかりました!」

よかった。
ひろさん、あたしとカラオケに行ってくれるんだ・・・
そう思うと嬉しくて眠れなかった。

そして金曜日。
午後からは仕事にまったく身が入らなかった(^^;
やっと仕事が終わって、いつもよりばっちりメイク直しをした。

「今終わりましたぁ」

「ごめん!ちょっと遅くなりそうだから喫茶店かどっかで待っててくれない?」

「そうなんですか?わかりました〜」

ちょっとガッカリしたけど、時間をつぶすためにマン喫に行った。
漫画を読んでてもちっとも頭に入らない。
ひろさんのことばかり考えてた。

そんな時、メールが入った。

「やっと終わったよ。今からすぐ行くね!」

そのメールを見たとたん、慌ててマン喫を出た。
思わずスキップしたくなるほど浮かれていた。

ちょっと待ち合わせ場所を決めるのに梃子摺ったけど、ようやくひろさんと会えた。
久しぶりに見るひろさんは、やっぱりかっこよかった。
こんなかっこいい人の隣を歩けるなんて幸せだなぁとしみじみ思った。

「とりあえずメシ行こうか」

というわけで居酒屋に行くことにした。
金曜の夜で多かったけど、すぐに入れた。
ひろさんはビール、あたしはチューハイで乾杯した。

それからはあたしの新しい会社の話とか、ひろさんの仕事のこととか、
ひろさんについていろんな事を聞いた。

「そんなにかっこいいんだからモテまくりですよね?」

「全然!ナンパとか普通にするよ」

「ひろさんが!?女の人から寄ってきそうなのに・・・」

「ないよ、マジで(笑)」

「ナンパするんですかぁ〜」

「うん。俺ってそういう男だよ?」

「かっこいいから許しちゃいます♪」

ちょっと意外な一面を見れて嬉しかった。

あたしはすっごい緊張してて。
何を話したのかあまり覚えてない。
結構飲んだけど、緊張のせいか全然酔えなかった。

ただ、ほんとにすごく嬉しかった。
こうして2人でいると、他の人にはどんな風に見られてるんだろ?
恋人とかって思われてるかな?と思うと幸せな気分になった。

結構長い間居酒屋にいて、そろそろ出ようかということになった。
あたしはもちろん、ひろさんに送ってもらうつもりだった。
だけど・・・

「電車大丈夫?帰れる?」

え、それって・・・・・・
もう帰った方がいいってこと?
しかも今ならまだ終電に間に合う時間。
でも帰るなんて嫌だ。まだカラオケもしてないのに・・・


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これぐらい、言ってもいいよね?
そしたらひろさんは「まぁ、送るつもりでいたけどね」って。
おいおい(^-^;

それからあたし達はカラオケに行った。


2004年07月22日(木)本気なのか冗談なのかわからない

いよいよ土曜日。
男の人と2人で出かけるのはみちくんと遊びに行って以来。
普通にメイクとかしてたつもりだけど、お母さんには気合が入ってるように見えたらしい。
頑張ってと激励されてしまった・・・

約束の時間よりだいぶ早く名古屋に着いてしまった。
そこからブラブラとお店を見つつ時間をつぶした。
1時少し前に、待ち合わせ場所へ行った。
1時になっても、たっちゃんはまだ来ない。
携帯を見ると着信が1件。たっちゃんからだった。
慌ててかけ直すと、少し遅れそうとのこと。
遅れるなんてちょっとなんだかな〜と思った。

10分後にやっとたっちゃんの車が見えた。
前に一度だけ乗ったことのある車。
そういや前も助手席に乗ったなと思いつつ乗り込んだ。
初めて見るたっちゃんの私服。
思ってたよりかっこよかった。

「ごめんな、遅れて」

「いえいえ、いいですよ」

「てかほんまに来てくれたんや・・・さっき電話しても出てくれへんかったから
すっぽかされたかと思っててんで。ありがとう」


「・・・すっぽかすわけないじゃないですか」

ほんとに嬉しそうなたっちゃんに、ちょっとドキっとしてしまった。

早速プレゼントを買いに、名古屋だと会社の人とかがいそうだから四日市まで行くことにした。
いろいろありそうだからとショッピングセンターに入った。
やっぱり土曜だけあってすごい人だった。

なんでもいいよと言ってくれたから、あたしはピアスが欲しいと言った。
ちょうどセールをやってるお店があったからそこに行った。
まず目についたのはプラチナのダイヤのビアス。
すごく可愛いし値段もそこそこだからこれがいいなぁ〜と思った。

するとお店の人が来て、掘り出し物がありますよと出してくれたのが同じプラチナダイヤのネックレス。
あたしが前から欲しかったクロスのデザインで、今日入ってきたばかりらしい。
しかも同じデザインで18金のダイヤネックレスと同じ値段。
それなら間違いなくプラチナの方が欲しい。
さっきのピアスより1万ほど高いからどうかな〜とたっちゃんを見たら快くいいよと
言ってくれたから、これに決定。

プレゼント用に包装してもらってる間、お店の人に「いいですね〜」を連発された。
お店を出てから、たっちゃんが「俺達絶対恋人同士に見られてたな」とつぶやいた。

「そうですね・・・あ、でもほんとありがとうございます!大切にしますね」

「喜んでもらえて嬉しいよ。あ、そうそう。記念にお揃いの物がほしいんやけど・・・」

「お揃いの物?」

「うん。いい?」

記念って何やろ?と思った(笑)
でもせっかくだし、といろいろ見て回った。
時計とか、マグカップとか。

なかなかいいのがなくて、どうしようかと言ってたら、シルバーアクセサリーのお店があった。
そこにはいろんなデザインのペアリングがあった。

「ペアリングとか、どう?」

「え・・・?あ、別にいいですけど・・・」

はっきり言って、あんまり乗り気じゃなかった。
だけど、あたしはペアリングをするっていうのに憧れてた。
ほんとはみちくんとしたかったんだよな・・・と思いながらも、たっちゃんと選んだ。
今思えば結構最低だな、あたし。

そしてこれにしよう、と選んだけどたっちゃんのサイズがなくて、直してもらうことにした。
その間結構時間があったからカラオケに行った。

たっちゃんはあたしが好きなポルノを歌ってくれた。
あんまりうまくなかったけど(^^;嬉しかった。
あたしもたっちゃんのリクエストにいっぱい応えた。
たっちゃんは「ありがとう」ばかり言ってた。

カラオケが終わってから、指輪を取りに行った。
今は名前など無料で入れますよ、とのことだからお互いの名前のイニシャルを入れた。
まるっきり恋人同士なあたし達。

それからご飯を食べて、家まで送ってくれた。

「今日はほんとにありがとう」

「いえいえ!こちらこそいろいろ買ってもらって・・・ほんとにありがとうございます」

「ペアリング、ほんとによかったん?」

「いいから買ったんじゃないですか。Tさんこそよかったんですか?」

「いいよ!嬉しいもん。てかさ、ほんと誰か好きな人他にできたら捨てていいからね」

「な、何を言ってるんですか・・・」

ちょっとしんみりしちゃったあたし達。
でもすぐ話題を変えて盛り上がった。
そのうちにどれだけうちの会社で社内恋愛が多いかという話になった。
思ってた以上に多かったから驚いた。


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あまりに軽く言ったから、一瞬ぽかーんとしてしまった。
その後すぐにあたしは、冗談でしょ?と思った。
本気にしろ冗談にしろ、あたしはまだたっちゃんとは付き合えない・・・
だから、「ちょっと待って下さい」と答えた。

「わかった・・・」

そして家に着いた。
お互い番号しか知らなかったから、メアドを交換した。

「今日はほんとに楽しかった。また、遊ぼうね」

「はい。こちらこそ楽しかったです」

家に帰ってから、ちょっと複雑な気持ちだった・・・
あたしは来週、ひろさんとカラオケに行く。。。


2004年07月21日(水)デート、なのかな?

ちょっとお久しぶりです。
振込みを忘れてて更新できませんでした(^^;

とうとうあたしが会社を辞める日。
その日もいつもと同じように仕事をして、仕事が終わる少し前から机を片付け始めた。
引継ぎもして、時間が余ったからみんなに一人一人電話することにした。
電話するとみんな一斉に「次の仕事は決まったの?」と聞いてくる。
まだ決まってなかったけど、次の仕事を紹介されて面接に行きます、と何度も説明してた。

そして最後にひろさんに電話した。

「今までありがとうございました」

「そっか・・・ほんとに終わりなんだね。寂しくなるなぁ。ま、でもメールして」

「はい!」

「カラオケ行こうね」

「いつがいいですか?」

「ん〜金曜がいいかな」

「ですね。また連絡します♪」

結構あっけなく電話は終わった。
ちさちゃんに「なにぃ、あっけないじゃん。どして?」と追求されて、番号を交換したことを白状してしまった。
「いつのまにそんな風になってたの!?教えてよぉ!」
と散々からかわれた。
「遊びに行く時は教えてよ!」
と釘をさされてしまった(^^;

さて、これでみんなに電話したかな・・・と思ってたらちさちゃんが言った。

「Tさんに電話しなくていいの?」

「忘れてた・・・した方がいいかなぁ?」

「Tさんかわいそ〜(笑)当たり前じゃん!」

いや、実はTさんにまだ電話してないことをわかってた。
だけど、なんかするのが恥ずかしかったというか・・・
実際今度の土曜会うんだし・・・と思ってたけど、やっぱりTさんにもすることにした。

「あの、今日で終わりなんで・・・ありがとうございました」

「あ、そっか・・・お疲れ様」

「頑張ってくださいね」

「ありがとう。あ、土曜のことやけど、また金曜連絡するから」

「わかりました」

Tさんとも結構あっけなかったけど誰にも突っ込まれず、番号を交換したこともバレなかった。

そして仕事が終わった。
みんなから花束をもらった。
すごく楽しい会社だった。
あっという間に過ぎていった6ヶ月。

2日後。
あたしは次の会社の面接に行った。
次は派遣社員ということで、でも長期だし、2月から働いて欲しいとのことだったから
絶対受かりたかった。
結果は合格。かなり嬉しかった。
次の仕事も決まったからそれまでは長期休暇ということでゆっくり過ごそうと思った。

ひろさんに仕事が決まった連絡をした。

「仕事決まりました☆」

「ほんと?おめでとう!いつから始まるの?」

「2月からです」

「それまでゆっくりしなよ」

「はい♪あ、カラオケなんですけど・・・」

「そうだねぇ。やっぱ金曜がいいからなぁ」

「じゃあ、来週の金曜にしませんか?」

「来週?いいよ!」

ひろさんとカラオケに行く約束もできて、かなり浮かれてたあたし。
そしていよいよ次の日はたっちゃんと会う約束の日になった。
夜、たっちゃんから電話がかかってきた。

「ども。仕事決まった?」

「決まりましたよ!2月からですけどね」

「よかったやん!じゃあ明日はそのお祝いも兼ねなあかんね」

「ほんとですか?やったぁ♪」

「明日やけど、1時くらいはどう?」

「いいですよ。どこにしますか?」

「じゃあ1時に○○で」

「え、○○ですか?」

(○○とは引っ越す前の会社があったところのこと)

「うん。人少ないしいいやん?」

「わかりました」

いよいよ明日、初めて会社以外で、しかも2人でたっちゃんと会う・・・
お母さんに「デートやな♪」と言われた。
そうなのかな・・・??


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2004年07月17日(土)誕生日プレゼント

送別会があった次の週の月曜があたしの誕生日。
あたしはどうやら送別会で誕生日のことばかり言ってたようで・・・←最悪
ある人に「何が欲しい?」と聞かれて「ピアス!」と答えてて。
でも次の日に「男1人で買いに行くのはちょっと恥ずかしいから・・・」と言われて。
確かに恥ずかしいだろうなぁ、すみません・・・気持ちだけでありがたいですと謝ったり。

飲み会の次の日はいつも反省ばかりしてるあたし。
いつももう飲むもんかと誓うのだけどやっぱり飲んでしまう。
ダメだなぁ。記憶はあるつもりなんだけどやっぱ飛んでることもあるみたい。
酒は飲んでも飲まれるな。
飲まれてないつもりなんだけどなぁ。やっぱ気をつけよう。。。
あ、ちなみに最近はほどほどにしてます。マジで。

ひろさんには前の飲み会で誕生日のことを話してて。
「プレゼントあげるよ」と言われてたから楽しみにしてたんだけど、
風邪っぴきなのでどうなるかと思ってたら日曜日にメールが来た。

「今日会社行ったよ。風邪はもうかなりマシになった。書類置いてきたからよろしくね。あと、お土産も置いてきたよ」

「ほんとですか?まだまだ寒いので気をつけて下さいね。書類は任せてください♪ってお土産ですか?わぁい♪楽しみ☆」

「そんなに期待しないでね」

「ひろさんにもらえるものなら何でも嬉しいです♪」

月曜、仕事に行くのが楽しみだった。
そしていつもよりちょっと急いで会社に行って、慌てて机を開けた。
書類の上に封筒が置いてあった。
中を見てみると・・・
キティちゃんのキーホルダーだった。
九州限定のキティちゃん。
嬉しくて、きっとにやけてただろうな。
誰にもひろさんにもらったと言わなくて。
うきうきしながらこっそり携帯につけた。
そして即メールした。

「すっごいかわいいキティちゃんのキーホルダーありがとうございました!」

「喜んでもらえてよかった」

飲み会の席でプレゼントくれるって言ってたから正直あんまり信じてなくて。
だけどほんとにくれて、すっごい嬉しかった。

そして家に帰って、親にキーホルダー見せびらかして。
お風呂に入って携帯を見ると不在着信が1件。


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マジでビックリした。
ほんとにかけてくるなんて。
ちょっとドキドキしながらかけ直した。

「もしもし」

「ゆうです。あの、電話もらったみたいで・・・」

「あ、うん。今日誕生日って言ってたから・・・おめでとうございます」

「覚えててくれてたんですね。ありがとうございます」

「かけ直してくれるなんて思わんかった。ありがと。でさ、プレゼントあげたいんやけど・・・何がいい?」

「ほんとにくれるんですか?といってもあたしもう明後日で終わりだしTさんももう岐阜だし・・・」

「そやな・・・あ、今週の土曜とか暇?」

「え?あ、暇ですけど・・・」

「じゃあ、一緒に買いに行こう」

「あ・・・はい」

こうしてたっちゃんと会う約束をしてしまった。


2004年07月14日(水)送別会

送別会の幹事さんが、「ひろとずっとひっついてられるようなこと企画するからね♪」と毎日のように言ってた。
あたしも「ほんとですか?ありがとうございます☆」とゴキゲンだった。
ちさちゃん達も「最後なんだから思いっきり甘えちゃえ!」と応援してくれた。

一方たっちゃんはというと、一回行くと言ったのにまだはっきりしないらしい。
あたしからちゃんと言えとみんなに言われて何回か電話したけど、
曖昧な返事ばかりでちょっとむかついてしまった。

「最後なんだから絶対絶対来てくださいよ!」

「うん。わかった」

とは言ったけどどうなるやら。
たっちゃんにも来てほしかったけど、ひろさんが来てくれることの方が嬉しかった。
だけどあたしは、なんとなく嫌な予感がしていた。

そして送別会当日。
幹事さんが悲しそうな顔であたしに言った。
「ひろが風邪ひいて今日微妙なんだって・・・」

「そうなんですか?・・・でも風邪なら仕方ないですね」

ほんとはショックで目の前が真っ暗になった。
あたしは仕事でひろさんに電話をかける用事ができた。
電話に出たひろさんは、明らかにいつもと違う。
声がしんどそうで、時々咳き込んでた。

「ごめんね・・・今日やっぱ無理みたい・・・」

「いや、いいですよ。かなりひどそうだし、早く帰ってゆっくり休んで下さいね」

「ありがとう・・・」

ひろさんが来れない。
正直めっちゃショックだった。
あたしが辞める日まで、ひろさんが会社に来ることはもうない。
ということはもう二度とひろさんには会えない・・・

仕事が終わってから、送別会が始まった。
あたしはいつもより飲まされた。
というより自分から飲んだ。
ひろさんがいなくてヤケになってたのかもしれない。

「ひろがいない分甘えていいよ〜」
と言ってくれた人にすがりついて泣いてたような気がする。。。
その人はぽんぽんと頭をずっと撫でてくれた。
ちょっと救われた。

一次会が終わって、ちさちゃん達は帰っていった。女の子はあたし1人。
あたしはもう終電がなくて帰れなかったからオールするって言ったらみんな付き合ってくれた。

二次会はカラオケ。
ひろさんに「今度のカラオケでこれ歌って」ってリクエストされてた歌を歌った。
かなり練習したから聞いて欲しかったな・・・
そう思うとまた悲しくなった。

すると、ドアが開いてたっちゃんが入ってきた。
来てくれたんだ〜!!と思って嬉しかった。
だけど、たっちゃんとはその時しゃべらなかった。

その後適当に盛り上がって、結構みんな帰ってったりして。
気付けば4人になってた。
たっちゃんも、もうそろそろ帰るっていうからあたしは慌てて引きとめた。

「帰っちゃうんですかぁ?」

「うん。遠いからね」

「嫌です!もっといてください!」

「もっといたいんやけどやっぱ遠いから・・・」

「あたし、最後なんですよ?あ、そうだ!来週の月曜日は誕生日なんです!」

「え?そうなん?」

「辞める2日前ですよ。なんか寂しいです」

「そっか〜。じゃ、プレゼント買ってあげる」

「え、ほんとですか?わ〜いやったぁ♪あ、でもどうするんですか?もう会わないでしょ?」

「そうやなぁ・・・あ、番号教えて」

「いいですよ♪」

そうしてあたしとたっちゃんは携帯番号を交換した。
たっちゃん、あたしに番号聞きくてどうしようと考えてたらしい。
だけどあっさりと交換できて拍子抜けした、と言ってた(笑)

「じゃ、電話するから」

たっちゃんは帰っていった。
後の1人も途中で抜けて、最後まで付き合ってくれたのはさっき甘えさせてくれた人だった。

始発で家に帰って一眠りして、あたしはひろさんにメールした。
「風邪はどうですか?昨日は寂しかったです」

「ごめんね。昨日ほんとヤバくて。点滴うったよ。ちょっとマシになったかな」

「そうですか・・・早く良くなって下さいね」


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ビックリして、嬉しくて舞い上がってしまった。


2004年07月13日(火)辞めるまでのカウントダウン

たっちゃんの岐阜への転勤が決まってからというもの、たっちゃんは
引越しの準備やらいろいろでとにかく大変そうだった。
引越し先の物件を何件かFAXで送ってもらって、みんなで見てここがいいとか
ここはちょっと・・・とか勝手に言ってた。
これがいいんじゃないですか?と言ったとこにたっちゃんはほんとに決めてしまった。
実際に見ずに決めなきゃいけないほど時間がなかったらしい。

転勤先は、聞いたこともない地名だった。
名古屋から1時間以上かかるらしい。
年明けからはもう完全に向こうに行ってしまうからそれまでにちょっとでも
しゃべりたいね、ってみんなで言ってたけどやっぱ忙しいみたいでほとんど
会社にいなかったからあまりしゃべれなかった。

その時あたしは、ちょっと寂しいかな、と思うくらいだった。
そう。結構どうでもよかったというか・・・
今からは考えられないけど。
その時はひろさんしかほんと見てなかった。

ひろさんとは相変わらずメールをやり取りしてた。

「あたし、来月で終わりなんです」

「え、ほんと?もう半年経つの?早すぎるよっ!寂しいよ・・・」

そう返事が来て、嬉しかった。
寂しいと思ってくれるんだ・・・と。
仕事が休みに入っても、ひろさんはメールをくれた。
毎日毎日、楽しみにしていた。

そして年が明けた。


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仕事始めの日、たっちゃんの次の人が入ってきた。
その人がちょっと・・・な人で。
みんなたっちゃんの方がよかったね、と言ってた。

あたしが仕事を辞めるまであと一週間と少し。
そんな時、あたしの送別会をしてくれると聞いた。

ひろさんは、「絶対行くね!」と言ってくれた。
たっちゃんは「遠いから・・・微妙」と言った。
何回誘っても行くとは言ってくれなかった(-_-)

その送別会から、ちょっとずつ変わっていく。


2004年07月10日(土)急な話。

ひろさんに送ってもらって以来、あたし達は仲良くなった。
仕事の電話でもあたしを指名してくれるし、
あたしに何でも頼んでくれるし。
それがとても嬉しかった。

何より嬉しかったのは、毎日メールできたこと。
毎日メールを送ってくれて、あたしはそれを心待ちにしてた。
そして、メールしてることは誰にも言わなかった。

そんな時、ちょうどたっちゃんとちさちゃんとでしゃべる機会があった。

「Tさんって、彼女さんいるんですか?」

おぉ、ちさちゃん大胆!と思った。

「え・・・?そうやなぁ。うん、まぁね」

「ほんとですか??どこの人ですか?」

「あ、うーん。大阪にね」

「こっちに来たりしてるんですか?Tさんの部屋とか」

「いや・・・来たことないよ」

「え?じゃああまり会ってないんですか?そんなのかわいそうじゃないですか。ね、ゆうちゃん」

「そうだねぇ。なんで部屋に呼ばないんですか?」

「え?いやぁ・・・」

「もうすぐクリスマスですけど、会うんですよね?」

「あ〜・・・でも会わへんよ」

「えぇ!?それおかしくないですか??」

「うん。おかしいですって!!プレゼントとか渡さないんですか?」

「渡さなあかん?」

この一言にあたしとちさちゃんはあたたたた・・・と思った。

「当たり前じゃないですか!指輪とかネックレスとか」

「そうそう。あたしペアリングとかもらえたら嬉しいなぁ」

「いいよね。おそろいのとか」

「そうなんや・・・」

「ちゃんとあげなきゃだめですよ!」

このたっちゃんに彼女いるかどうか、というのはほんとかうそかで分かれてた。
あたし達はほんとにいると思ってた。
他の人はうそだと言ってた。

でも、見事にあたし達は騙されてたんだけど(^^;
たっちゃんはあたし達があまりにもしつこく聞くからいるって言ったらしい。

たっちゃんはなぜかあたしとはあまりしゃべってくれなかった。
ちさちゃんとかには普通にしゃべるのに。
話しかけてもすぐ会話を終わらされた。
それなのにまりちゃんとは仲良く楽しそうにしゃべってた。

だからあたしとちさちゃんはたっちゃんはほんとはまりちゃんが好きなんじゃない?
と言ってたほどだった。
でもまりちゃんは
「Tさんはゆうちゃんが好きなんだから。Tさんはゆうちゃんとしゃべるのは照れるんだよ」
と言ってきかなかった。

12月の終わりの週明け。
会社に行くと重大発表があった。


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急に決まったことらしい。とてもビックリした。
あたしも契約が終わるまであと約1ヶ月。


2004年07月08日(木)時間が止まればいいのに

みんながまだまだ盛り上がってる中、あたし達はこそっと抜け出そうとした。
一応「お疲れ様〜」と声をかけて。
誰にもあまり気付かれず抜け出すことができた。

外はかなり寒くて、明るくなり始めてた。
酔いも結構さめた。
何よりひろさんの歩くのが早くて。
ついていくのに一生懸命だった。

ちょっと歩いて、路駐してたひろさんの車に着いた。
ひろさんは急いでエンジンをかけてヒーターをつけた。
助手席に乗ってもいいのかな・・・荷物あるし・・・
ちょっととまどってたあたし。

「はい、乗りなよ」

荷物をどけて言ってくれた。
ドキドキしながら乗り込んだ。

何をしゃべればいいんだろう。
沈黙になるのは嫌だな・・・
そう思ってたけど、ひろさんがいろいろしゃべりかけてくれたから話題は困らなかった。

途中でひろさんがおなかすいた、って言ったからコンビニに寄っておにぎりを買った。

そうこうしてる間に、空はだんだん明るくなって、家も近づいてきた。
1時間以上かかりますよ〜って言ってたのに、やっぱり夜中で道路もすいてたから
30分ぐらいで着いてしまった。

もっともっと、しゃべりたい。
時間が止まればいいのに。

それでも時間は過ぎていくわけで。
あたしの家の近くまで来てしまった。

「あ、そこ曲がったとこです」

「りょーかい」

家の前まで送ってもらうのは恥ずかしかったから、ちょっと離れたとこで停めてもらった。

このまますぐ帰ってしまうのは嫌だ。なんかもったいない。
そう思ってたのがひろさんにも伝わってしまったのか、ひろさんは近くの自販機に
ジュースを買いに行った。

今までもいっぱいしゃべったのに、そこでまた30分くらいしゃべってた。
これ以上引き止めるのはひろさんに、そして奥さんにも悪いと思った。

「そろそろ帰ります。家まで送ってくれてありがとうございました」

「いや、全然いいよ。意外と近かったし」

「でもひろさん、前送ってって言った時遠いからって渋ったじゃないですか(笑)」

「そうだっけ?(笑)」

「あ、ほんとにメールしていいんですか?」

「いいよいいよ。送って」

「わかりました♪じゃ、ほんとにありがとうございました」

そして車を降りて、ひろさんの車が消えるまで見送った。


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そんなあたしはバカだよね(^^;

家に着いて、早速お礼のメールをした。

「今日は楽しかった♪帰りは渋滞してたよ。またカラオケしようね」

そう返事が来て、嬉しくて眠いのになかなか眠れなかった。


2004年07月07日(水)本気にはならない・・・なっちゃいけない

あたしはひろさんが好き。
でも、ひろさんは新婚さん。
それはわかってる。
好きだから付き合いたい、とかそんなのは思ってない。
ただ、もう少し仲良くなりたい。
そう思ってただけ。

だけど、よくまりちゃんに言われた。

「ゆうちゃん、ちゃんと現実見なきゃだめだよ?」

「わかってるよ。あたしはただ、もっと仲良くなりたいだけ」

「でも、ゆうちゃんの性格考えたら仲良くなれたらもっともっと、って欲深くなる気がするなぁ」

「そうかなぁ・・・?」

「うん。仲良くなれば絶対本気になっちゃうよ」

「それはないよ・・・きっと・・・」

「Tさん(たっちゃんのこと)はどうなの?」

「は?なんでそんな急に・・・」

「ゆうちゃんのこと好きらしいじゃん?」

「冗談でしょ〜。てか、そんな風に見れないなぁ」

「でも、好かれるのはいいことだよ?あたしだったら嬉しいし、考えるよ?」

まりちゃんにいくらそう言われても、あたしはうーん・・・と言うだけだった。
それに、たっちゃんには彼女がいるらしい、っていう噂もあったし。
何よりあたしはひろさんしか見えてなかった。

そして12月。
会社の忘年会があった。
それまで飲み会は1回あったけど、ひろさんとはあまりしゃべれなかったので気合が入ってた。

ちさちゃんも「頑張れ!お互い協力しよう!」とお互いチャンスを作り合う約束をした。

あたしは結構お酒が強い。
だから、ガンガン飲まされる。
前は緊張してて全然酔えなかったけど、今回は結構酔ってた。

みんなあたしはひろさんを好きってこと知ってるから、面白半分に
「ほら、ひろにお酒注ぎなよ〜」
「もっとくっついてくっついて!!」
と言ってくる。
ちさちゃんには「あたしの出る幕ないな〜」と言われた(^^;

ひろさんにバレるじゃない・・・と思ったけど、酔ってたあたしは大胆にもひろさんの隣を独占してた。

1次会も終わって、カラオケに行く時にはあたしとひろさんはかなり打ち解けてた。
移動の時、恋人つなぎなんかしちゃったりして。
でも、酔ってながらもどこか冷静だったあたし。

「すいませ〜ん・・・なんか迷惑ですよね?」

「いや、全然?」

「優しいですね〜ほんと」

「そうかなぁ?あ、そだ。デュエットしようよ」

「え?いいですよ〜!何がいいですか?」

「これこれ。HYのAM11:00」

という風にデュエットまでしてたあたし達。
みんな盛り上がってるのもそっちのけで、かなり2人の世界を作ってた。
そんな時、ひろさんが携帯を出した。

「あ、ひろさんJフォンなんですね〜!一緒一緒♪」

「ほんと?見せて〜」

そしてお互いの携帯を触ってた時、ひろさんが言った。

「番号教えて?」

「え・・・??い、いいんですか?」

「うん。教えてよ」

あたし達は番号を交換した。
ひろさんがメールを送ってきた。

「ひろ」

あたしは即保護してしまった。
ひろさんは電話帳に「ゆう」と登録した。

「これでおっけー。メールしてね」

「いいんですか?奥さんに怒られますよ〜」

「へーきへーき」

あたしはかなり舞い上がってしまった。
ひろさんと番号交換しちゃった・・・!!

すっかり盛り上がってるうちに終電がなくなってしまったあたし。
みんな朝までオールするみたいだからあたしも残ってようと思ってた。


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あたしはドキドキしながらうなずいた。


2004年07月06日(火)意外な告白

あたし達の年が近いせいもあってか、働き始めてから1ヶ月ほどですごく仲良くなった。
こっちで友達がなかなかできなかったあたしは嬉しかった。

あたし達の話のネタは、もっぱら恋愛話(仕事しろよ)
ちさちゃんには彼氏がいたけど、まりちゃんはいなかった。
当然昔の恋の話をすることもあって。
あたしはいない歴=年齢というのが恥ずかしくて、曖昧にごまかしてた。
でも、みちくんとのことは話した。

2人とも「新しい恋を探しにこの会社に来たのは間違いだったね」と言った。
まぁ、あたしもそうだと思っていたんだけど。

そして、あたし達はそれぞれのお気に入りの人についていつもしゃべってた。
その人に電話をかける用事ができたら電話をかけさせたりとか、
担当分けしてお気に入りの人の仕事をすすんでやったりとか。

あたしはもちろんひろさん担当だった。
でもあまりにもあたしばっかりひろさんに電話してるから変に思われてないかな、
といつも思ってた。

でもあたし達はいつも「ひろさんがどう・・・」とか、「○○さんが・・・」とか、
そのままの名前でしゃべってたから、周りの人はあたし達が誰を好きか大体気付いたらしい(^-^;

そんなある日のこと。
たまに会社に来る人(この人はかなりちさちゃんをお気に入り)が言った。

「たっちゃんの好きな人って知ってる?」

「え、知らないですよ〜」
あたし達はそう答えた。
その時はちょうどたっちゃんがいなかった。

「そっか〜教えてあげよっか?」

「知りたい知りたい!!」


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その瞬間、皆があたしを見た。

「う、嘘ですよね!?」

「いや、はっきりゆうちゃんが一番可愛いって言ってたよ」

「うわ〜!ちょっとちょっと!!」

「ゆうちゃんよかったね〜!」

「ちょっと待って下さいよ!あたしはひろさんが好きなんで無理です!」

・・・しまった。
ついひろさんが好きと言ってしまった・・・
しかも何が無理なんだよ。
ちゃんとたっちゃん本人から聞いたことないのに・・・

「え、ひろが好きなの?たっちゃん失恋だね〜」

ヤバイ・・・しかも一番おしゃべりな人にバレてしまったよ。

案の定、あたしがひろさんを好きなことが皆に広まってしまった。
もうこうなれば開き直るしかない。

しかし、たっちゃんがあたしを好きだなんて・・・
男の人にそんな風に言われたのは初めてだったけど、
ハッキリ言ってちょっとえ・・・と思った。
そう、あたしはたっちゃんを恋愛対象になんてとても見れなかったから。

そんな時、会社で飲み会が開かれることになった。
もうあたしが会社を辞める1ヶ月前になっていた。


2004年07月05日(月)社内恋愛の多い会社

会社を辞めてから、日曜に入る求人のチラシはもちろん、
タウンワークやDOMOとかの雑誌を出るたびに毎回必ず見ては次の仕事を探した。

でもなかなかいいのがない。
家から近いところで探していたけどあまりにないので思い切って名古屋で働こうか、と思った。

そうしているうちに、ある会社を見つけた。
前やってた仕事に似てるかな、と思って応募した。
面接に行って、受かったんだけどチラシに載っていたのと説明が違っていたので
行くのはやめた。

そして前々からずっと気になっていた会社がまた載っていた。
一度問い合わせて、交通費が全額でないからと諦めた会社だった。
だけど、また載っていたのは何かの縁かも。
話を聞くだけでも行ってみよう、とさっそく応募した。

面接の時に、半年間だけの契約社員ということを知った。
事務の経験がない人のための養成のためでもあるらしい。
確かに事務の仕事は経験を問われることが多い。
だからあたしもなかなか見つけられなかったのだけど。

話を聞いていて、とてもいいなと思った。
半年だけとは短かったけど、契約が終わってもそのあとのフォローはしてくれるとのことだったから安心した。

結果は今日か明日中に連絡しますと言われて家に帰った。

その日の夕方、電話がかかってきた。
結果は合格。
今すぐにでも働きたいと言っていたから、早速明日にもう一度きてくださいということになった。

次の日、緊張しながら会社に行った。
簡単なパソコンの検査とかをした。

それから、週明けから働き始めることになった。

そして当日。
初めて配属されるところへ行った。

そこには男の人が3人と、女の子が2人いた。
1人の女の子、ちさちゃんはあたしと同い年で、一番古くからいて仕事もばっちりできるしっかりしてる子だった。
もう1人のまりちゃんは2つ上で、1か月前に入ったばかりだった。

最初はちさちゃんにつきっきりで仕事を教えてもらった。
同い年ということで、人見知りの激しいあたしも気兼ねなくしゃべれた。
ただ、やっぱり大阪弁ではしゃべれなかった(^^;

ちさちゃんが教えてくれた。

「うちの会社ってね、社内恋愛が多いんだよ」

「ほんとに?」

「うん。いい人いた?」

「ん〜・・・いない・・・かな」

「だよね〜!信じられないよ」

「ほんとだよ」

「カッコイイ人いるんだけどね、結婚するんだって」

「へぇ〜そうなんだ」

男の人はいつも会社にいる3人の他にも、他のところで働いてる人たちが6人いた。

その3人の中にたっちゃんがいた。
第一印象は、、、はっきり言って覚えてない(笑)
同じ関西人と知って嬉しかったのは覚えてるけど(^-^;
かなり忙しいみたいであまりうちらとはしゃべってくれなかった。

そして後の6人の中に、ひろさんがいた。それがちさちゃんのいうかっこいい人。
一番最初に会ったのは働き始めてからしばらくたってからだった。
第一印象は、ほんとにかっこよかった。めちゃあたしの好みだった。
ただ、あまり会社にいないからしゃべることなんてまずできないだろうと思った。

あたし達の口癖。
「どうやってこんな会社で恋愛すんだか・・・」

その割にあたし達にはそれぞれお気に入りの人がいたんだけど(笑)


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2004年07月02日(金)左手の薬指に・・・

みちくんとはこれからも友達のままかもしれない。
恋人になることはできないのかもしれない。

そう思ったのは、告白してから3ヶ月がたった時だった。

あの時「待って」と言ったのは、あたしを傷つけないために、そう言ったのかも・・・

バレンタインにチョコをあげたあたし。
ホワイトデーにはお返しくれるかな、その時に返事もくれるかな・・・
そんな期待を抱きながらホワイトデーまで指折り数えてドキドキ待ってたのに。

みちくんは何もしてくれない。

あたしのことを友達以上に見れないのかな?
時が経てば経つほど、そう思うようになった。

それなのにみちくんは相変わらずな態度。
苦しいよ、みちくん・・・
はっきり言って欲しいよ・・・

そして季節は春になった。
仕事も暇になってきて、みちくんは他の用事があるから、と会社にあまり来なくなった。
メールも前よりかなり減った。

元気にしてるのかな。
メールしてみようかな。
でも、あたしからは絶対にしなかった。
みちくんからのメールを待ってた。
変なプライドがあった。

そんな時、携帯が鳴った。
画面に映し出されたみちくんの名前。
ドキドキしながらメールを開いた。

「久しぶり!元気にしてる?僕は元気にやってるよ。
最近暇やけど、ゆうはどう?」


メールを見て一瞬固まった。
「ゆう」って。
いつもみちくんはあたしを「ゆうちゃん」とちゃんづけで呼んでた。
それがいきなり呼び捨てにしてくるなんて・・・
どうして?期待しちゃうじゃない。

「久しぶり〜!元気やで♪てかさ、呼び捨てでビックリしたんやけど(^^;

あたしはそう返信した。するとすぐ返事が来た。

「ん?なんとなく呼び捨てにしてみた。いい?」

なんとなく、ですか。
でも、すごく嬉しかったのは事実。
あたしは、彼に「ゆう」って呼ばれるのが夢だったから。

「なんとなくかい(笑)いいよ。嬉しかった(^-^)

それからまたちょくちょくメールが来るようになった。
でも、みちくんは相変わらずで。

そして告白してから約半年が過ぎたころ。
みちくんが久しぶりに会社に来た。
久しぶりに見るみちくんは、前よりちょっと髪が金髪ぽくなって、肌も焼けて黒くなっててかなりかっこよかった。


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それを見た瞬間、あたしは絶句してしまった。
みちくんはいつものように話しかけてくる。
だけどあたしは、頭が真っ白になって何を話したか覚えてない。
帰り道もどうやって帰ったかわからない。

「彼女できたら絶対ペアリングすんねん」

そのみちくんの言葉と、みちくんの左手薬指に光る指輪がずっと頭で回ってた。
その日は布団の中でずっと泣いた。

どうして?なんで?
そんなことばかり思って泣き続けた。
わけがわからなかった。

次の日、やっと落ち着いて受け入れることができた。

みちくんに彼女ができた。
あたしはふられた・・・。

今までの思わせぶりな態度はなんだったの?
返事もしてくれないなんてズルイ。
この半年間、ずっと期待してたあたしは何?
ただのバカじゃん・・・

しばらくみちくんに憎しみを感じてしまった。
だけど、やっぱりあの「待って」という言葉が、もうすでにあたしへのNoという返事だったんだ。

普通に考えればそうだよね。
OKならその場で「いいよ」って言ってくれるはず。
あたしは、逃げてただけ。
自分にいいように言い聞かせて、期待して、そしてふられたとわかってみちくんを憎むなんて。
なんて醜いんだろう。

だけどね、ほんとにうまくいくって信じてた。
ほんとにほんとに、楽しかったんだよ。
でも、もういくら想ってもこっちを向いてくれないんだね。
短かったけど、楽しい時間をありがとう。
彼女と幸せにね、みちくん・・・

あたしはみちくんへの想いを断ち切るために、携帯からメモリを消して、アドレスを変えた。
そして会社も辞めた。

これでいい。
次があるさ・・・

そうしてあたしは新たな気持ちで次の仕事探しを始めた。


2004年07月01日(木)どれくらい待てばいいの?

みちくんに待ってといわれたあたしは、待てばいつかみちくんはあたしと付き合ってくれるんだ、と本気で信じていた。
その日の夜は、楽しいことばかり想像して眠りについた。

次の日、みちくんに会うのは最初は緊張したけど、みちくんから普通に話し掛けてきてくれていつものように接することができた。

あたしは、みちくんから何か返事があるまでは自分から何も言わないでおこう、と決めた。
返事の催促も、みちくんを好きだって前面に出すこともやめよう、と。

しかしみちくんは、今まで以上に思わせぶりな態度をとるようになった。

いきなり家にきて部屋にあがってきて長い間居座ったり(親が帰ってきてすごく驚いてた)、

ボーリングに行って名前を書く時にあたしの名前にみちくんの苗字をつけてみんなに「結婚しましたー」とか言ったり、

仕事では使い捨てライターを使ってるけど仕事以外はあたしがあげたライターを使ってくれたり、

皆の前ではあまりあたしとしゃべらないけど、2人の時はすごくしゃべるみちくん。
仕事帰りにいつもあたしと長い間しゃべってるのが皆にバレて
「あの2人できてるー!!」なんて噂されたり。

そんなこんなでクリスマスが近づいてきた。
ちょっと期待してたあたしだけど、何もなくクリスマスは過ぎた。
そして仕事納めの前の日のこと。

「明後日から休みやね〜」

「そやな〜。暇やわ」

「あ、そうや。明日って暇?」

「ん?あぁ、暇やで」

「じゃあさ、買い物に付き合ってくれへん?」

「いいよ〜」

てなわけで、みちくんと初めて2人で出かけることになった。

次の日、仕事が終わってから、皆にバレないように買い物に出かけたあたし達。
ちょうど、ピアスが欲しいと思ってたからアクセサリー売り場に行った。
みちくんがこういうのに興味なかったら申し訳ないと思ったけど、逆に好きそうだったみたいでよかった。

あたしがピアスを見てる間、みちくんはリング売り場を見てた。

「どしたん?」

「あ〜・・・僕さ、彼女できたら絶対ペアリングするんよ」

「へぇ〜・・・」

たくさんあるペアリングを見ながらそんなこと言うなんて、期待しちゃうよ、みちくん。
期待しててもいいの?

でも結局、「お金ないからな〜」とその場を離れた。

買い物が終わってから、近くの公園でクリスマスのイルミネーションやってるらしいから行ってみようということになった。

だけど、イルミネーションは昨日で終わりだったらしい。
公園ももう遅くて閉まってて、来た意味なかったね、と苦笑した。

そして家まで送ってくれたみちくん。
このまま離れたくなかったあたしは、家でコーヒー飲んでって、と誘った。

部屋で2人きり。
あたしはすごく期待してた。
今イエスと言ってくれるかな、と。

でもいつもみたいに他愛もないおしゃべりをしただけで。

「そろそろ帰るわ」

「あ、うん。今日はありがとね」

「ううん。あ、そや。来年まで会わへんやん?そやから携帯教えてや」

「いいよ」

それまでほぼ毎日会ってたから、携帯番号を交換してなかったあたし達。
みちくんからそう言ってくれて、嬉しかった。

「じゃ、メールするから!」

そうして2002年は終わった。
2003年。あたしは初詣でみちくんと付き合えますように、と願った。

もうすぐすればあたしの誕生日。
あたしはその日にかけていた。


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さすがに、もう待つのは疲れたよ、みちくん。


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