みみずのたはごと

2006年09月27日(水)  仕事帰りに一人にやける。

雨でない場合は帰りは霞が関まで散歩をかねて歩くことにしているのですが。(気が向くと赤坂見附に出たり銀座や東京まで出向いたりもします。滅多に気は向きませんが。)
霞が関駅にこんなポスターが貼ってありました。→法務省「赤れんが秋まつり」
別にコンサートとかどうでもいいんだけど、「摸擬取調室」とか「摸擬雑居房」に萌えます…。あと、「法務・行刑関係史料の展示」に鬼平が含まれてるところが凄いと思った。
司法省って聞いて出てくる名前は私の場合どうしたって最初が(江藤)新平で、次が山田(市)なんだけど、赤レンガ司法省は明治28年竣工なので、2人とも関係ないんですよねー。市ィはまあ、霞が関に官庁街を作るにあたってドイツからエンデとベックマンを招聘したときの司法大臣だから、全く無関係ではないんだろうけど。完成待たず…だとすると、それはそれで切ないなぁ…。

まだ読みかけの本があるのに、萩原延壽『馬場辰猪』(中公叢書)を購入してしまいました…。小野梓の本を買う前に馬場に走りました。何いきなり自由党に行ってんの私…!?(でも自由党よりはやっぱり改進党派です)(やっぱり何かが間違ってるぞお前)
英国留学連中はそれだけで愛しいという罠。同じ地面を踏んだことがあると思うだけで愛しい。現地で問題起こしてたりすると余計に愛しい。そんな理屈。
この本は、通称「馬場ファンのバイブル」なんですが(研究者の愛が飽和してるらしい)、帯が安部公房でして…その文章が何かもうどうしようかと思う。だって、のっけが「馬場辰猪は、いまなお生きて、あなたのすぐ身辺をさまよい歩いている」だよ。思わず周囲を見回したくなっちゃうよ。(ロマンチックというより微妙にホラーな気がするのは私だけか?)

モニタの見過ぎでしょうか、眼精疲労と頭痛がここ数日酷いです。仕事がモニタと睨めっこなので、それ以外でできるだけ液晶を見ないように心掛けてます。
更新・メールなど遅れてますが今暫く。何卒。



2006年09月23日(土)  それなりに充実…?

本読んだりSS書いたり仕事したり本読んだり本読んだりしてました。←今週

……仕事あんまりしてないっぽいなこう書くと…。
いやちゃんとしてましたよ! 涼しくなったから在宅仕事も増やしたし。ちょっと在宅で大物仕事を請け負えるかもしれないチャンスが転がり込んできたので来週は事務所に行ってくるし! いつになく(…)真面目に仕事してたよ! …でも充実度(実感レベル)から行くと、本読んでたのがいちばん印象的だったんだ。最近、仕事関係と歴史資料以外の本って読んでなかったから。
といっても、仕事のための読書ではあったんですが。来週打ち合わせに行くのが出版関連なので、慌てて最近の話題書を読んでみたりしてるんです。(付焼刃)(泥縄)(足掻き)(何とでも言え)

『風に舞い上がるビニールシート』は、国際援助の仕事を以前してた身にはなかなか興味深かった。実は私、かつて「現場」に行きたがったクチです。技能も言語も足りないし、家の事情もあるしと先延ばしにしてるうちに持病が発覚しちゃったんで、今は行っても足手纏いだよなあとほぼ諦めてますけど。(せめて青年海外協力隊は参加したかった)
まあね、綺麗ごとじゃ済まない世界だし、実際に行って泥水啜ってお前は生きられるのかと言われると考えるけどね。私も妙に潔癖なところあるから。でも一方で、それしかなかったらどうにでもするよ、とも思う。生きるためならば。本当に見たいものを見てやりたいことをやるためならば。その程度には貪欲で現実主義です。踏ん切りつかなかった最大の理由は、家族に心配かけることのほうだった。心臓悪い人いるとやっぱりね…。

実用書系では、『憲法九条を世界遺産に』を読んでみた。対談モノ嫌い、無闇な護憲主義嫌い、やたらな平和主義敬遠、(でも自分はどっちかというと左派)という私にとっては、どれだけ話題になろうとも手に取らないだろうと思ってた本なんですけど。「読んどかなきゃ」かなーと思って店頭でパラ見したら、意外に面白そう&読みやすそうだった。
単なる護憲・平和主義じゃないってところがいいです。戦争に至る道筋をきちんと分析・理解せよと訴えてるのに共感した。護憲にしろ改憲にしろ、「するかしないか」のレベルの討論しかないのが気になってる。法律というのは時代に合わせて変えていくものだ。じゃあどう変えて、どこは変えないべきなのか、それは何故か。そういう話をもっとしなきゃいけないんじゃないかなと、思っているので。
この本の主張に全面賛成はしかねるんだけど、いろいろ考えさせてくれる、前向きな議論を誘発する本だという点で、評価します。オススメです。

『風が強く吹いている』を読んでみたいという気持ちと、躊躇する気持ちとが鍔迫り合い中。テーマは興味あるんだ。箱根駅伝は物心ついた時からの恒例行事だから。でもこの作家の文章がちょっと苦手…。(『月魚』は最初の3ページで挫折した)

とりあえず古書店で『花々と星々と』の入手に成功したので、次は犬養に浸りにいきます。ずっと探してたんです。やっと見つけました。ふふふ。待っててね「お祖父ちゃま」♪(←怪しい…)

あ、幕末資料は別次元扱いで同時進行中です。SSも書いてますよん。

●メッセージ返信
9/18 16:09 SS感想を送ってくださった方
 コメントをどうも有難うございました。物書き(いちおう)にとって「面白かった」は最上級の褒め言葉です。嬉しかったです。俄然やる気が出ましたvv/ 鳥←歳ワールド…ありましたでしょうか。自分でもあまり自信がありません(笑) 最近はもう「鳥・歳」みたいなかんじで別個のネタしか書いてなくて申し訳ない限りです。妄想はあるのですが史実を絡めようとするとネタにならないんです…(言訳) でも全然ないわけじゃないので、また折を見て書きたいと思います。宜しかったらまたお越しくださいませ。



2006年09月18日(月)  敬老の日、味覚の秋。

敬老の日でした。
うちは祖母と同居なので、毎年この日は近くのデパートから老舗料理屋のお弁当を取ります。今年は、京都菊乃井でした。めちゃ旨でした。おばーさまどうも有難う!(いや注文したのはうちの母君ですけども。資金提供はうちのパパ上ですけども。でもおばーさまが居なかったらそもそも食べられないからね!)
――といいますか、母君も世間一般的には老人枠に入るんですが(パパ上はまだ。我が家は昨今流行りの年上妻です)、何にもしてあげなかった、な…。買物代行とか、普段やってることだしなあ。
ここで「私がごはん作るよ」くらい言えればいいのですが、葛生さんの母君は台所の帝王なので、他人が台所を使うことを極端に嫌がるのでした。(以前提案したら、「うちの台所を使わないんならいいけど」ともの凄く嫌そうに言われました。…隣ン家のでも借りろってのか、アア!?)


閑話休題。

昨日は、幕末仙台版ハムレット『破無礼』を観てきました。久瀬さんと織方さんとままこっちさんが道づれになって下さいました。会場に着いてパンフ受け取って、開くなり「土方歳三」「島田魁」という役名が視界に飛び込んできて、一同えらく驚きました。予想外だった。
内容は……ゴメン正直、幕末設定にする意味が判らなかった…! (以下、ちょっと辛口な批評なので反転)

後でパンフ読んだら成る程と思わなくもなかったんだけど、でもそれじゃ舞台で演る意味はあまりないと思うのよ。芝居にしろ歌や楽器にしろ絵や本にしろ、ハイどうぞとお客さんに差し出した状態で判ってもらえない演出は、どれだけ思い入れがあってもゼロと同じで単なる自己満足に過ぎないと個人的には考えてるから。むかし合唱団で歌ってた時も、SS書いてる時も、そのつもりで私はやってきたし、やってる。で、そういう視点から見た時に、この作品はシェイクスピアでもなく戊辰戦争を題材にした芝居でもない、凄く中途半端な立ち位置に感じられた。劇としてはまずまずの出来だったし(ところどころ科白つっかえてたから「良かった」とは言い難い…)、試みとしては面白いんだけど、どうせ戊辰戦争を絡めるなら、もう少し巧く効果的な方法があったんじゃないかな、と思えてしまうんですよね。
まず、デンマーク王家の物語をそのまま、仙台藩(天馬藩という名前になってますが)に持って来ているのが、史実と噛み合わない。そして仙台藩を舞台にしていながら、筋はハムレットという「お家騒動の家庭劇」のままなので、時代の危機感がどうも感じられなくて、勿体無いという印象でした。(どうせなら、架空の家老とか作ってそのお家騒動話にしちゃったほうが、戊辰戦争の切羽詰まった感がもっと出たんじゃないかしら。←素人思いつき)(っていうか、幕末・戊辰戦争・仙台藩、ときたらやっぱり世良暗殺を使わないと勿体ない気が…!)


でも、面白くなかったわけじゃないですよ。面白かったですよ。オフィーリア(依瑠亜)役の子は上手だったし。笑いや地元ネタの挟みかたも工夫が効いてて良かったです。劇中劇を現代劇洋画っぽくアレンジしてたのも、フォーティンブラス役を3人(玉虫左太夫・土方・乾抱天)に振り分けていたのも、巧いなあと感心しました。
ただ、一ヶ所、たぶん恐らく絶対に笑わせるつもりじゃあなかったんだろうなって所で我々のみ(推定)爆笑してしまった点があるのですが。
官軍の大将役を振り当てられていた「乾抱天」。パンフ見ると、板垣退助(戊辰戦争当時はまだ「乾」姓)の仮託なのは明らかなのですけれども。――「チェストォォ!」って叫び声とともに登場なされました。被ってたの、白熊(ハグマ)でした。薩長土混合軍かよ…!
ラストのラストで恰好よく、オイシイ所ぜんぶ掻っ攫う勢いで登場したのに、我々4人とも揃って噴出すの堪えるので必死でした…。
(あとついでに言うと、仙台藩が降伏申し込んだのって確か肥前じゃなかったかと思うんだ、けど…な???)

土方の扱いについては、もう何も言いません。土方が登場すべき意義が見えなかったけど、土方だからまあいいや。(幕末で戊辰戦争ときたら使いたくなる気持ちは判るし)

観劇後のお茶は、さぞかし新撰組話に花が咲くかと思ったら、日常小ネタ披露大会みたいになってしまいました。そんな席でも隙あらば圭介と伝習隊について語る葛生。…うざくてスミマセン。
更に、お貸しすると宣言した書籍をごっそり忘れてしまって本当にスミマセン;;→O方さん
目印〜とか言って拙宅のケースケ(自己紹介ページに居る佩刀オオトリ様)は持ってったくせにな…。(本来不要のものを持って肝心なものを忘れるの好例)



…新撰組な方々にお会いしたので、新撰組話が書きたくなりました。夏から苦しんでる真っ最中な長編があるんですが……何か短編書こうかなあ(人はそれを逃避と呼ぶ)



2006年09月12日(火)  ちょうど6日置き

…に更新してますね(笑)(いや笑い事じゃなくてな)

体調はもう大分よくなりました。お騒がせしました。通院のたびに「お、ちゃんと来たな、偉い!」と先生に褒められる29歳。(嫌だそんなの…)
なら何でサイトに顔出さないかというと、ちょいと別宅(F1)のほうで騒ぎがございまして。
13年間ずっと見守ってきた最愛のドライバーさんが、引退を発表いたしました。
もう数年前から覚悟してきたことだったので、ショックやら涙やらはなく。(嘘。涙はちょっとあった。悲しいんじゃなくて、これまでの色々を思い出して懐かしくって泣けた。)
F1は、というよりは彼が、私の青春で、目標で、生きる支えでした。彼に出会わなかったら渡英してないし、つまり英語喋れるようになってないし、ていうことは今の仕事もやってないですよ私。
実に人生の半分近く、彼を見て生きてきたんだなあと。感慨深いです。
今後サイト(別宅のね)の運営をどうするかという問題もありますし、思考がそちらへ傾きがちになってしまって、歴史サイドを楽しみにしてくださってる方には申し訳ない事態になってます。そう、長くはかからない予定ですが。(更新準備は水面下で細々と続けてます)
もう少し、我儘させてください。お願いします。m(_ _)m

今日は在宅日で、母親の代わりに近所に買物に出掛けたところ、なんていうか道端に思わぬ罠が転がってました。ピンポイントで葛生さんを狙ったんじゃなかろうかと思った。F1に浮気してねえでとっとと更新しやがれと言われた気がした。

 ↓


(幼稚園の園児募集ポスターなんですが)
(園児の習字が展示されてるわけです)
(でも罠にしか見えない…)
(ポスターだけに、歩いてて凄く目に付く場所に貼られてるわけです)
(罠にしか見えない……)



2006年09月06日(水)  とりあえず生きてます。

今日、仕事帰りに整体行ってきたので、生き返ったとも言いますが。
葛生さんは背中傷めて早や10年、通院をサボるものだからすっかり癖になっちゃってまして、体調不良がまずそこに出るのですけれども、今回ちょっとした切欠で、寝不足→背痛→入眠障害→さらに背痛、という負のスパイラルに突入してしまったりなんだりしておりましたのですよ…。
ここまで酷いのは本当に久々でした。この一週間まともに眠れる日がなくて、よっぽど睡眠改善薬を飲もうかと思った。市販薬買うくらいなら、原因の一端である背痛を何とかしたほうがいいじゃないか、と思って整骨院にしましたけど。
毎度のことながら、超適当な「怪我の原因」を考えて(笑)、保険診療にしてもらいました。さすがに、「暫くちゃんと通いなさい」と怒られました。てへ☆
(てへ、じゃないだろう)
(ていうか先生と、「医療費だと思うと出したくないのに、酒代だと思うと不思議とあっさり支払う気になるんですよネ!」「いや気持ちは判るけどね…」という会話をしてた)
(どうなんだソレ…)


最近ご無沙汰の理由は、↑の他にも、ちと別サイトの更新頑張ってるというのもあります。というよりは、別サイトで更新したいことがあるのに、背中が痛くて準備が進まずズルズル引き摺ってる、というのが正解。
こっちのサイトも、水面下での準備はしてますよー。してますけど、纏まった時間が取れないので(仕事して引っくりかえるの繰り返しだった)、人目に触れさせられる形に至らないだけです。
もう少し待っていただけると、何かはできると思います。何かは。ふふふ。(怪しい)

前回の日記で書いた幕府歩兵1期組の京都出張ですが、この当時の右仲さんの動向について、『紫雨のゆりかご』の織方さんが教えてくださいました。曰く、「上京に反対して長行公と大喧嘩をした後、伊庭道場に通っていた友人らと共に元外国奉行の水野忠徳暗殺未遂を起こして脳溢血で倒れ、家で寝込んでた」、そうで、す…。…………。す、素敵…!(爆笑)
右仲さんも若い頃ハジケてたクチなのは聞き齧ってましたが、何かこう、期待を裏切らないエピソードです。素晴らしいです。

●メッセージ返信
9/1 1:42 O方様
 右仲さん情報有難うございました!(匿名にする意味ナシ)/ あと、観劇のお誘いに乗って下さって感謝です。やっぱり☆王子?って思いますよね…! その場合ホレーシオが二関で、オフィーリアは…細谷?(爆)(こらこらこら) 逆に、世良修蔵=父王、という捻ったキャスティングもありかと思ったり。楽しみですー。(『仙台戊辰戦史』とか読んどくべきか…??)/ 本は、観劇の時にお持ちしますねー。


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