みみずのたはごと

2005年10月31日(月)  諭吉先生。

葛生さんは育ちゆえに諭吉先生のことはずっと苦手というかライバル視しているのですが。(祖父の代から家族全員同じ大学でして。おかげで大学受験はその大学一校しか親が認めなかったという嘘のような恐怖体験があったり。そこは偏差値的に雲の上(最後までD判定)だったり。進路指導の先生に「何事も経験」とかいう生暖かい声援を貰って受験したり。末っ子だから拒否権はなかったのよね…。う、受かってよかった本当に…><)

仕事(英文編集・校正)してると、世の中の翻訳者と呼ばれる人たちに、諭吉先生の翻訳論を正座して読ませたくなります。
何でもかんでも逐一対訳すりゃいいってもんじゃねぇんだよ…!(卓袱台返し)
勝手に文意を変えられたら困りますが、こなれた表現は欲しいんです。つまり一回噛み砕いて欲しいんです。説明書じゃなくて雑誌記事なんだから。翻訳講座受けてたとき、同じような講義があったはずなんですが…実践しておいでの翻訳者さんにはあんまり出会わない。何故。
まぁ英語ができる=文章力がある、ってわけではないですから、仕方ないのかもしれない。ネイティブチェッカーも特別表現に繊細な人がなっているというわけでもなさそうだし。
意訳の弊害もあるにはあるけど、私は明治期の翻訳って好きですね。

…というわけでちょっとした現実逃避でした。
(現在、午後16時)
(読んでる英訳があんまり酷いもんで、ちょっとね…)



2005年10月29日(土)  思うようにはいかない。

何か、先週あたりから、飯を食うと腹具合がおかしくなる、という非常に腹立たしい症状が出ております。腹は空くんだよ。食欲も普通にあるんだよ。で、食うっしょ。すると後で胸焼けがするんだよな…。
今夜はとうとう刺身で症状が出た。何なんだソレ。
関係があるとすれば、足の裏にちょうど先週あたりから妙に痛む部分があるんで、そこかなと。胃腸系の反射区ではないんですが、そこが発端かなと。マッサージに行きたいと思いつつ2週間行かれなかった…。来週もたぶん無理だ。orz

(注: そんな騒ぐほどの事態でもないんで心配しないでくださいね〜 ←なら書くな。)

更新滞ってるのにはそんな理由もあったりします。単にネサフに明け暮れていたという理由もありますが!(をい。)

●更新
>「史跡」: 「放浪雑記」に日光レポ第一弾。
 一回消えた後、時系列に書くことがどうにもできず、思いついたところから書いていくことにしました。毎日更新とかは逆立ちしても無理なので(…)、思い出した頃に増えていくという感じになりそうです。史跡レポのほうは、雑記が完結してから考えようと思います。

●メッセージ返信
10/26 21:44 流れ弾指名のS様
 もはやお名前を伏せる意味もないと存じますが、バトン有難うございました。友人少ないので嬉しかったです☆ ふた味くらい違いましたか?>答え。「外してる」だろうなという自覚はありましたが…。紛争とか武田とかF1とか語らせると、たぶん圭介語らせるのと同等かそれ以上に語り続けると思われます。覚悟は宜しいか(笑) /日光レポ、妙な箇所から始めてみました。Sさんのレポも楽しみにしてます。特に杉並木でのコラージュを…!(キラキラ)



2005年10月25日(火)  歴史バトン。

S宮さんから思っきし名指しで回ってきましたので答えてみた。→「歴史バトン」
あんまり面白い解答じゃないですけど、宜しかったら。

本日は「Gimmick Flower」の久瀬さんとイタリアン・○ハチでディナーでした。おいしい食事のBGMが素晴らしい歴史語りの数々ですよ。溢れるほどのネタと知識がきちんと整理された脳内抽斗を次々と開けてとっかえひっかえ披露してくださいました。葛生さんの脳内なんか一個の押し入れに一緒くたに詰め込んでるだけなんで対抗できません。ひたすらきゅんきゅんしてました。
…の割に、9時を回った途端、欠伸の連続でまことにすみません…(汗) ←寝不足だった
うわぁんすっげえ敗北感…!(><)
――修行して出直すことにします。

近況。母君がウールのロングスカートをくれるというので、直しに出しました。葛生さんは母君よりでかいので、主にウエスト出しなんですが。
…計ってみたら、ちょっとかなり相当ショックな結果が出た。
昨年以降、体重は減ってるのに、なんでウエスト太くなってんの!?orz
買った服のウエストが余って置いてきちゃいそうとか一度言ってみたいもんですよ…
胸はしょっちゅう余るのにな!(爆)

●メッセージ返信
10/25 10:22 こちらこそご無沙汰でしたのH様
 お忙しい中メッセージ投下有難うございました! /上官と部下、お気に召していただけて何よりでございます。秋山氏関連の感想も感謝です。小説は最近あんまり読まないんですが、秋山さんと木内昇さんだけは必ず確認してます。人物描写というのは難しいですよね…。たった一語でアウツという経験は私にもありましたそういえば。かといってフィクション全部駄目ってわけでもないので…。うーん…? /メールの件、承知です。ご無理のない範囲でご連絡いただければ結構ですので。(でもお待ちしてます♪)←あれ?



2005年10月22日(土)  呆然。

日光レポート書いてたらアプリケーションエラーで消え…消え…っ……。


……少し自分を立て直してから出直します。ぐすん。
(っつーか、これもPC不調の所為なのかなぁ。)



●メッセージ返信
遅くなりました〜m(_ _;)m いつも嬉しく拝読してます。元気の素☆
10/19 21:27 目じりを拭うS様
 地図より磁石じゃないでしょうか、まず(笑) それとも磁石くらいはあったのかな? 無線はあっても活用できない気がします。山の中だから。圭介だから。うっかり敵と交信してたりしそうです。しかも互いに敵だと気付かずのほほんと。(何の根拠が。) /海難救助、ちょっとキャラ作りすぎたなと反省しつつ我慢して恥晒してるんですが…(汗) 伝習隊で出世した人たちは、身分の上下を問わず、新しいやり方に馴染めた人なんでしょうねぇ。面白がった人間の勝ちという気がいたします。伝習隊資料は組織構成を中心に集めまくってるんですが、読む時間がなくて畳の上で肥しになってます。そのうちね、そのうち!(と言ううちにも月日は無情に過ぎていく…)
10/20 22:58 上司部下最高!な方
 メッセージ投下有難うございます! いいコンビ、というか大鳥と本多の関係には、本多がよく出来た部下だったという印象を抱いてます。や、それは滝川にしろ大川にしろ同じなんですが。葛生さんの場合、実際に仕事する場合に欲しい上司の条件は、一つには「俺が責任を取るから好きなようにやってみろ」と言ってくれる懐の広さ。それから、こちらが言い出せないことなどにも目敏く気付いてそれとない配慮を見せてくれる細やかさ。前者は圭介持ってそうですが、後者はちょっと微妙です。というわけで葛生さん的には圭介の部下より本多の部下のほうが嬉しいなと(誰もそんなこと訊いてないよ)。あ、因みに土方の部下は断じて却下です(笑)



2005年10月21日(金)  読書感想文

今週は外回りと会議が交互に入ってくるような日程で、そこへ微妙な体調不良が重なったため、ギリギリ採算が間に合ってないかんじの一週間でした。な、長かった…。そして辛かった…。
体力的には今日などもうレッドゾーン振り切れだったんですが、鬱憤晴らしを兼ねて帰りに本屋さんに寄り道。新刊書店でも古本屋でも、本屋という空間は私にとってワンダーランドです。何時間でも居座れる。(←立ち読みはあかんという常識はこの際すっ飛ばせ)

本日の収穫。
『漫画が語る明治』 清水勲 (講談社学術文庫)
『新撰組捕物帖: 源さんの事件簿』 秋山香乃 (河出書房新社)
『逝きし世の面影』 渡辺京二 (平凡社ライブラリー)

秋山香乃さんは賛否ありますが、私は好きです。巧いなあと思う。格調高く意趣を凝らした文章だけがいい文章というわけじゃなくて、実は平易な言葉で組み立てていくほうが難しい作業だったり、します。物を知っている人ほど、とかく凝った言い回しをしたがる。そのほうが雰囲気出ることもありますが、簡単に言えるならそれに越したことはない。この作家さんは非常に芸の細かい人で、よく資料を読んでいるなと感心させられます。何より、この人は引き立て役を作って主人公を活躍させるという手段を取らない。そのほうがストーリーが作りやすいにもかかわらず。
作家さんというのは史学者ではないから、作品を創る過程での登場人物のキャラクター付けは避けられない作業です。そこで史実がどうのと必要以上に騒ぐ気はありません。創作なのだから、歴史学じゃないのだから、要は面白ければそれでいい。ただし、実在の人物を貶める手法だけは、私、どうしても生理的にアウトでして。その対象人物が好きか嫌いかに関係なく、例外なく嫌な気分になるので。秋山さんの場合、その心配をせずに済むので、心置きなくストーリーを楽しめるのがいちばん嬉しいですね。
……と、クソ真面目な感想を書いてみましたが、頭の中では「イバトシ!」と「尾形!」という単語が回っております。源さん主人公だからそういう方向性はないと思ってたのに、何あの可愛い生きもの。どうしよう。ネタバレになるのでこれ以上は言えない…。あと、去年の大河といい『地虫鳴く』といい、尾形俊太郎って今、旬なの?

『逝きし世の面影』は相当の量と中身があるのでじっくり読もうと思います。平凡社はレポート材料を入手していた学生時代から好きな出版社さんです。豪華ラインナップに惚れる。問題は、欲しい本すべてを格納する場所と入手する元手と読みきる時間と根性が圧倒的に足りないということだ。とりあえず誰か私に書庫をプレゼントしてください。宜しく。

メッセージ返信と更新準備は週末中に。今日はもう寝ます。背中痛い。



2005年10月18日(火)  暇なのか?

G**gleの衛星画像・地図サービス(Go**le Earth)が各国の懸念の的になっているというニュース。(→ttp://www.asahi.com/international/update/1018/006.html)
対象国によって解像度に差はあるものの、軍事施設までバッチリ映っちゃってたりする、というので、ワクワクしながらダウンロードしてみました。
(日本版はダウンロードの必要ないんですが、画像保存ができません。英語版はソフトの無料ダウンロードが必要ですが、画像の保存や斜め方向からの鳥瞰図など幅広い楽しみ方ができます)

…だからって、初手から六方越えルートを確認するのはどうかと思いますよ葛生さん。

結論から行きますと、日本地図の解像度は、たとえば我が家@23区内はかなり詳細な画像が見られますが、六方沢のような山の中は、荒くてあんまりアップにできませんでした。残念。(何が?)
でも、折角なので遊んでみた。(JPG画像102Kなので注意)

………そんな下らないことしてる暇があったら旅行レポ書きなさいよ。

●メッセージお礼
10/17 18:38 叱られる圭介モエのM様
 SS感想有難うございますvv メッセージ頂けるだけで嬉しいので、内容とか気にせずばんばんツッコミ呉れてやってくださいませ! /新作は、あの、その、一応アレでもギャグのつもりでし、た…(笑)「叱られる(のが似合う)圭介」って同人女の妄想だと思ってたのに、というショックの産物。因みに沼間氏の場合は「叱る」を通り越してる気がします。そんな暖かい感情は存在しなさげ。でも別にいいです、明治になって沼間もけちょんけちょんに言われてますから! /蝋燭ネタは、自分でSS書くときに欲しいなと思ってた判断材料をひょんなところでめっけたので思わず書いてしまった代物です。ああいう日常的な要素こそ執筆時って欲しくなるんですけど、意外とないんですよね。色とか匂いとか音とか、形に残らないものの資料って貴重です。



2005年10月16日(日)  色々と迂闊。

一つ、日本GPに現を抜かしてて、このサイトの一周年(10/10)を忘れてました。
二つ、このサイトの更新に集中するあまり、F1最終戦(中国GP、本日)を素で見忘れました。(涙)
三つ、鷲の木上陸記念に小ネタ連載を考えていたんですが、どうにも間に合いそうにないです。
四つ、そんなこんなでバタバタしていて、未だに衣替えできてません。
五つ、衣替えする前に部屋の掃除をしないとならないんですが、掃除をするためには部屋の片付けが最低必要前提条件です。…どうしよう。
六つ、PCの調子が悪いです。たぶんHDDに傷ついてます。バックアップしたら何か安心した。安心してないで早くHDD交換しろオレ。

…本当にもう、全くもう。駄目の見本みたいな人間だよお前は!(泣)

鷲の木記念は、4話か5話構成で考えてまして、1話めと3話めはそれぞれ八割できてるものの、他がまったく白紙という。モチーフとか漠然としたイメージは半年前からできてるんだけど、…って、半年前から準備してて間に合わないって何事なの…。
無理矢理に連載はじめるとまたレポート書くのが遅れてしまうし、11月に入るとまた原稿地獄に引き摺りこまれて中断してしまうのが判りきってるので、記念という掲載の仕方は諦めます御免なさい。春になる前にお見せしたいです。うん。
PCはねぇ。早いところ処置したほうがいいと思ってます。思ってはいるんだ。思ってることは思ってるんだけどね。(御託はもういいよ)

●更新
>「草子」: 箱館小ネタ一つ。
 没ネタのサルベージ。有り得ない話だと思うんですけど、でも某様のご提供くださった圭介談話からすると、あってもおかしかないかと。や、没にしたのは有り得ないってだけじゃなくて、シリアスな話にこのシーンが入ると方向性が狂うからなんですけど。とにかく本気にするのだけはご勘弁。にしてもあれだ、リハビリ中なのバレバレな文章ですな…。

●メッセージ返信
10/16 18:20 目が笑ってないS様
 え、何で、どうして目が笑ってないんですか!? お願い笑ってェェ…!(←莫迦) 切れっ端なネタの代わりにゴミ箱から拾ってきましたが駄目ですかこれじゃ。お茶濁しくらいにはなりませんか。 /キャンドルは、和蝋燭より明るいんだそうですよ。あと、お店でキャンドル灯すときは、何処か(足元とか)にそれ以外の光源が必ずありますよね。それ全部消してキャンドルだけにすると、やっぱり結構アレな感じになっちゃうと思います。はっきりものが見えるのが光源から半径20センチくらいまでなので。我々が英国でやらかしたのもそれが敗因でした(お店の雰囲気が念頭にあったんです)。こういうとき、(先進国の)現代人は恵まれた生活してるんだなと気付かされます。



2005年10月14日(金)  た、ただいまです…。(恐る恐る)

日記は書きますとか言って、何も書いてないじゃないか。(怒)

本当に嘘吐きですみません…。(土下座)
とりあえず昨日、F1のほうを一旦片付けまして、ぼちぼち日光レポやらSSやらに取っ掛かってます。書きたいのを我慢するのも結構大変でした(笑)
月末までの間にどれだけのことができるかな。

自分にお預け喰らわせてる間に、ばばばっと天から降ってきたように思いついたシーンが幾つかあって、その時は時間がなかったから概要だけメモしておいたのですね。いざ、文章にしようと思ったら、あの瞬間の完璧なまでのイメージが…さ、再現できな…(吐血)
よくあることですが。(笑)
起承転結は書き留めてあるので、時間が解決してくれるはずです。情景はしっかり脳裡に展開されてます。言葉が見つからないだけ。もどかしいなあ、いっそこの脳味噌かっさばいて中身を直接晒しちまいたいYO!(やめれ)(つーかグロいこと言ってすんません…)(でも結構本音☆)(…。)

●どうでもいい話(メモ代わり)
『大隈候昔日譚』で見つけたちょっと目鱗だった話。

 「燈火は明治初年は一切行燈であった。これで勉強もやれば針仕事もやる、平日は燈心二本を使用するが、お客でもあると三本に奮發する。大奮發で蝋燭をキバると云ふ有様で、之が大御馳走であった。」

――蝋燭って「大奮発」で「大御馳走」なんだ…!?
ってことは、燈心3本の行燈より蝋燭のほうが明るいってことですよ、ね。
…実は葛生さん、在英時のクリスマスに、同居人(日本人留学生)と「雰囲気出そうよ!」とうっかり盛り上がってしまい、夕食を蝋燭の明かりだけで食ったことがあるんですけど。予算の関係で燭台なんて贅沢なもんは有り得ないので、大型蝋燭2本を食卓の両脇に据えて、いつもよりちょっと気合を入れた食事を並べて、いざ!と電気を消したところ、ものっそい雰囲気出ました。
クリスマスってゆーより、肝試しってかんじの雰囲気が。(爆) 
食事しながらお互いの顔を見るでしょ、したらゆらゆらと燈火が揺れて、いやもうおどろおどろしいの何のって。3歳から教会に縁がありますけど、あんな心に残るクリスマスは初めてでした。たぶん今後もアレを越える経験は得られないのではないかと思います。懐中電灯一本点けたほうがよっぽど明るかった。
…でも、それが「大奮発」らしいですよ。明治初年の大隈さんをしてそう言うんだから、幕末の圭介なんてきっと燈心1本だけだったに違いない。(「しみったれ」だしな!)
よく目を悪くしなかったもんだ。昔の人って凄いなあ。
(基本的に江戸時代までの人は日が暮れたら寝るという生活だったみたいだけど、それは燈火が贅沢だったからという理由もあるのでしょうね。でも圭介なら、勉強したり翻訳したり、夜中でもやってたに違いない。…太田陣屋の夜とか、想像したら萌えた。所詮は同人屋)



2005年10月09日(日)  前言撤回(早っ!)

連休中に何か書けたら〜みたいなことを前の日記で言ってますが、撤回させて下さい。
や、本日、日本GPでして。
レース見てたらいろいろと書きたいことや考えたいことが出てきてしまったので、ちょっと別サイトの方にエネルギー回します。ただでさえささやかな集中力だもんで、こう、両方にうまく分散させて…ってのができないんです。m(_ _;)m
たぶん3日もあれば気が済むと思います。日記はその間も書く予定。

全霊をかけて好きだと白状できるものがあるって幸せですね。私はそれを最初にF1で、それから歴史で教えてもらいました。
F1とは出会って12年になるんですが、圭介ともそのくらい長く(いやどうせならもっと末永く)付き合っていきたいもんです。圭介には嫌がられそうだけど(笑)

●物価の話 追加
米の価格にちょっと引っ掛かりを覚えていたところ、手持ちの中に参項資料がありました。『大隈候昔日譚』によると、
 「ペルリの来航した(嘉永六年)頃、米一石が僅か一両(現在の貨幣に換算して十円位)で、王政復古の時は非常の凶年であったが、それでも八円であった、之を過ぎ去っても廃藩置県の頃(明治四年)には五円であったそれで各藩々は多量に米を蓄積して居たが、遂には蟲が入るので売り出す、売り切れないので余りは外国に出すと云ふ始末だが、大分損をしたと云ふ有様で、これで尚ほ一石四円位 で、今日如何に大戦のためとは云ひながら、四十円五十円と云ふ常軌を逸したる暴騰を見ては、今更ながらに驚かざるを得ない訳である。」
よって、1石4円というのは幕末ではなく明治初期の値段。因みにこの中の「現在の貨幣」というのは大正時代のことです。
や、だから何って言われると困るんですが。



2005年10月07日(金)  不得要領

…だからどうしてこの頭は京都ネタ2本北行3本を同時進行で思いつくかな!コノ…!コノ…!!(涙目)
(連休中に小ネタの1本くらい何とか形にできたらいいですネ)
(他人事みたいに言ってんじゃねえぞ)

自宅近所の古本屋さんで面白いものを発掘しました。幕末〜戦前の物価比較本。物品毎に価格の変遷を纏めた表で、もとは新聞の連載だったようです。細々とした日用品から散髪とか劇場などの娯楽まで、実に多種多様な物価比較。年代と価格しか掲載されてないですが、物価は世相を如実に反映しますから、じっと見てるとそれなりに面白い。…幕末〜明治中期の物価がもう少し沢山載ってたら買ったんだけどねえ。(明治末期〜が多かった) 
数少ない幕末物価の幾つかはこんなかんじでした。
 豆腐100匁: 4文
 しる粉: 5文
 蕎麦: 16文
 酒: 上等240文、中220文、並170文
 うな重: 300文
 裏長屋家賃(慶応年間): 600文
 白米(幕末)1石: 4円
米、高い! そしてうな重2食で一ヶ月の家賃。(遠い目)
酒ってのがどの程度の代物なのか不明ですが、こりゃ酒呑みは辛いっすなァ。そしてしる粉と蕎麦の値段の差にちょっと吃驚です。あんま変わらないと思ってたので。
価値換算は、250文=1朱、4朱=1分、4分=1両。明治4年公布の新貨幣条例で、1両=新貨幣1円と定められてます。現代感覚に直すと、1文=20円程度らしい。
そういや、今年67歳になるうちの母が大学生の頃、学生街のラーメンが50円しなかったみたいなこと言ってたな。そう考えると、物価って凄いですね。

●メッセージ返信
10/7 21:40 板挟み圭介のK様
 いやあの本っ当にちょろっと、大鳥スキーにとっちゃ常識な事実がさらっと、触れられてるだけですので、わざわざ読みに行かれるほどのものかどうかは…!(慌) 陸奥に絡めて圭介を追いかけるなら『蹇蹇録』のほうが面白いかと…(もうご存知でしょうが) /衝鋒隊キャッチ。そういやそんなのありましたですね。桑名っていったら私は「その手は桑名の焼き蛤」しか出てきませんでしたよ(爆) /や、や、もう、こちらこそ資料ツッコミに日々悶えさせていただいてますので、100分の1くらいのお返しにでもなってれば幸いです。レポ、頑張りまっす!



2005年10月06日(木)  だから天邪鬼なんだって。

しなければならないことがある時ほど、別のことがやりたくて堪らなくなります。つまり記憶が色褪せないうちに旅行レポ書かなきゃ〜と思ってるのに、異様にSS弄りたくなってせっせとメモ取ってたり、しま、す…。
全然ダメじゃないか!(自己叱咤)
他所様でウフフな資料ツッコミが展開されてたり、ムフフなお話が更新されてたり、デヘヘなお原稿の進行状況報告を拝見したりするたびに、ふらふらと魂が萌えの横丁を彷徨ってしまうのです、が。
うん、私も頑張らないとね。ファイト・ミー☆(造語)

『歴史街道』の特集が「日清戦争の真実」というので、パラパラと捲ってみました。だいたいにして葛生さんは、「真実」だの「真相」だのという言葉を胡散臭いと感じる疑り深いヤツなので(というか、真実なんてのは立場が変われば幾らだって変わるもんであって、確かなのは「事実」でしかないと思ってるんですよ)、あんまりこの手の特集は得意じゃないんですけど、陸奥がクローズアップされてたので気になったのでした。
でもまさか名前出て来ると思ってなかったけど!
伊藤と陸奥との板挟みで「心中複雑だった」って紹介されてました。
あと、立見に記事一本割かれてた。白河攻防の頃の佐幕派番付かなんかで、一位桑名、二位会津佐川隊、三位衝鋒隊、と騒がれたというエピソードが載ってて、「えー伝習隊はー?」と見当違いなところで不機嫌になってみたりした。
悲しかったので、帰宅してから『戊辰落日(上)』を読みかえして自分を慰めてみたりした。
「弾丸の向ふ所、鵠を誤らず、彼れ伝習隊に非ずんば、奚ぞ之を能くせんと。」
……有難う『板垣退助君伝』!(><)

にしても最近、明治〜昭和の歴史を振り返る動きが盛んですが、その時代の背景や経緯を理解することが大切だという意識には賛同しつつ、まかり間違ってもそれが日本の過去の正当化になってしまわぬことを願います。どんな理由があったとしても、戦争はよくない。戦争に至る過程を正しく理解することが、戦争を許容することであってはならない。欧米の思惑を楯にした開き直りなど以ての外。欧米だろうが日本だろうが他の国だろうが、勝とうが負けようが、過ちは過ちだし悪いものは悪い。敗戦の記憶、を、そういうふうに世界に胸を張って主張できる方向に育てていけたらいいのになとこっそり思ってます。

●メッセージ返信(メールでお返事した方を除く)
10/3 11:43 戦場のS様
 わくわくしながら進捗状況拝見しておりますですー。陣中見舞にちょっとした兵糧なぞも考えてたんですが、間に合いませんでし、た…。六方沢の記憶は間違ってません。途中はホラ、野州花の国にトリップしてたから覚えてないんですよ。野州花の精が忘却の粉を撒いたんですよ! …と、いう阿呆な言い訳が現実にならんうちに何とかしないとなりませんな。作図で獲た妙な達成感こそ早いところ忘却して文章にかかりたいと思いまする…。S様もあと一息、六方越の苦しさを思い出して乗り越えてくださいませ…!



2005年10月03日(月)  断固訂正を求めたい。

日曜に外国人の友人と食事をしていたところ、「週末は何をして過ごすか」という話題になり。
最近はサイトの更新準備が中心だなー(本読むとか資料整理するとか含めて)と思ったので、正直に申告しました。ただし、どんなサイトやってるとかは伏せて。そしたら、
「そんな…! いつのまにOTAKUになったの…!?
……………。
ちょっと待てやコラ! サイト持ってたら即ヲタクかい! ンなこと言ったら世界中ヲタだらけになっちまうわい!
――と、は、その場では言わなかった。だって、下手に口出すと墓穴掘りそうな気がしたんだもん…。(←ヘタレ orz)

ま、葛生さんがヲタだというのは事実ですが。(笑)
先日、兄貴にも「おまえの嵌りかたは何でもマニアックだからな」としみじみ褒められましたですよ(褒めてないからソレ)。
アニメとかキャラ萌えとか所謂典型的ヲタな方面には殆ど縁はないものの、スポーツにしろ物語にしろ歴史にしろ、興味の在り処が一転集中掘削型であるという意味ではコアだしマニアックだし十二分にヲタクだと認めます。ああ認めますともさ。
でもさァ、たとえば同じような感覚でじっくり酒を楽しむ人が居たとして、「酒萌え」とか「酒ヲタ」とは呼ばないと思うんだよね。対象が酒なら一般的で圭介だと駄目って根拠は何なの。(いや駄目だろそれは。)

…以上、仕事でとんでもない突発事態が発生した憂さ晴らしというか逃避でした。
(ここに書いてあった詳細についてはやっぱ見苦しいので削除←もう遅いんじゃないか?)
メッセージのお返事などは↑が片付いたらちゃんとします。ゴメンナサイ。m(_ _)m



2005年10月01日(土)  脳内整理。

六方越えレポート第一弾。何に苦労したって、地図づくり…。左肩が微妙に腱鞘炎っぽいです。いろいろ資料を押さえてたからだと思う。
…や、何を書くより前にまず、自分の頭の中を整理したかったのです。いちおう下調べはして出掛けたんですが、あんまりドタバタと出掛けてったので、肝心の1/25,000縮尺地図が荷物に入ってなかった(爆)
ドライバー担当のU禅さんは、葛生の「や、この道です。…たぶん。」という立派なナビにだいぶ苦労なさったこととお察しいたしますですよ。ご愁傷様。(反省の色ナシかよ)
レポートの書き方を迷ってまして、去年見たものと合わせてちゃんと一般向けレポートに仕上げるか、ひとまず萌え雑記を上げるか、まだ決まってません。決まってないままに、部分的に書き始めてはいますが。どーしよっかなー。(どっちでもいいからさっさと書け)

父君がi-Podを購入したとかで、要らなくなったMDウォークマンをくれました。葛生(仮)家では、音楽関係で最先端を行くのは趣味で合唱をやってる父君です。PC関係の最先端はSEの兄貴です。葛生さんが我が家で誰にも負けないと言い切れるのは、ヲタク度と古書文献の数くらいです。…いい歳した女としてどうなんだソレ。
音楽は、どうも「買って聞く」というより、「自ら演奏する」ものだという認識のほうが強い。4歳から楽器を習ってて(放置しすぎてもう弾けなくなっちゃったけど)、中高大学と合唱もやってたので、CD買ったら暫く聞きまくって耳コピして後は自家発電。カラオケは嫌いなのでアカペラで。…よって、折角貰ったMDウォークマン君が活躍する日が来るのかは謎です。何か名前つけたら頻繁に可愛がるようになるんかな。

そういや、先日の萌え旅行中、「モノに名前を付けるかどうか」というのがちょっとした論点になりました。S宮さんと葛生さんは「付ける」派、U禅さんは「付けない」派でした。U禅さん曰く、「だってたとえばケイスケって名前にしたら、壊れて捨てるときに泣いて別れを惜しまなきゃならないじゃないですか!」
……そうか、それは盲点だった…。

●更新
>「文庫」: バードウォッチングに「六方越ルート検証」
 初版をアップしたのは夕方6時頃でしたが、実はその後、少しアップデートしました(早っ)。「笹小屋」〜「五十里宿」までのルート検証をし忘れていましたので、追記。本日午後10時半より前にご覧になった方は、よかったらもういちど読んでみて下さい。(基本的な内容は変わってませんけど)


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