VITA HOMOSEXUALIS
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2016年06月14日(火) 女性への諦め

 20代の私は女性ともセックスできた。

 良いものだとは思わなかった。腰を動かしていると途中で退屈になる。だが、機械的に射精はした。そうやって二、三人の女性と交合した。

 だが、女性とのセックスは畢竟生殖のためである。女性は子供を産みたがり、巣を作り、男との関係を安定した鍋底のようなところに落としたがる。それが家庭である。女性は家庭を作ることを望む。

 私はセックスの先にぶら下がっているのがこれほど大きな社会的拘束であるということに耐えられなかった。

 女性の気持ちが自分の方に向いて傾斜してくると思うとその女性を捨てたくなった。

 セックスをする前はいろいろスリルもある。だんだんと気持ちを盛り上げて行くときには私も興奮した。しかし、射精してしまうと急速に気持ちが離れた。

 世の中は東欧の非共産主義革命からソ連解体へと進んで行った。

 私はもうかつての闘士は自分を追いかけて来ないと思った。


aqua |MAIL

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