VITA HOMOSEXUALIS
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私は小学校から中学校にあがる春休みに精通があった。
いつものようにオナニーしているとその日はペニスが非常に勃起し、絶頂に達する前にペニスの先端から透明な粘液が出てきた。快感が絶頂に達したときに薄い精液がとろりと落ちた。その日は一日中ペニスの先端が濡れているようで気持ち悪かった。
私は中学一年生のときに跳び箱から落ちて腕の骨を折った。ひじの複雑骨折だったので手術が必要で、地元の小さな個人開業の外科医院に二週間ばかり入院した。ギブスで固定して三角巾で固定した右手はほとんど使えず不自由したが、手術の痛みも引いたころ、私はある晩とても体の芯がむずむずと疼くのを感じた。病室はすでに消灯され、薄暗い常夜灯だけがあたりをほんのりと照らしていた。目をつむって眠ろうとすると女の子や男の子のいろいろな顔が浮かび、落ち着かなかった。同時に私はペニスが勃起してくるのを感じた。自由のきく左手で布団をめくり、その手を股間に持っていくと、そこは熱くなっており、ずうんと衝撃に似た快感が背中を走った。私はなかば無意識のうちに左手を動かし始めた。
そのとき、ドアを「コン」と軽くノックする音と同時に扉が開いて看護婦が体温を測りにやってきた。私はあわてて布団を元に戻そうとして、そのときに右手のギブスをベッドの枠にぶつけた。小柄で若い看護婦は「あら」というような表情をして少し笑った。それから無言で私の脇の下の体温計を入れると、私の左手はもう動かすことができなくなり、突っ立ったままのペニスが看護婦の目前にあるのだった。
「動いちゃあいけんよ」看護婦は私にそう言うとそっと私のペニスを握った。そのとき私はまだ包茎だったが、握られると先端から透明な液があふれた。看護婦はそのまま無言で少し怒ったような顔をして私のペニスを握った手をゆっくり動かし始めた。私は体温計を落とすわけに行かないので身動きが出来ず、体を硬くしていたが、そうするとペニスはますます敏感に反応して、涙のような液をたらたらと垂らすのであった。ほんの数回看護婦が手を動かしただけで私は射精した。看護婦はティッシュでその射精の後を綺麗にふき取った。私はその間体温計を脇の下にはさんだままだった。
「誰にも言うちゃあいけんよ」
看護婦はそう言うと体温の記録をつけ、部屋から出て行った。
私はこのとき、それまで何とはなしに感じてきたオナニーの快感が「性」と結びつくのだということを知った。知ったというよりそれは直感であった。これは人と人とが結ばれるときに起こる感情であり、出来事なのだと私は直感した。
それから私はぐっすり眠った。
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