こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2010年12月13日(月) 午前0時のアイスクリーム


 その日、私は彼に買ってもらったポンチョコートを着て出かけました。

 私が彼の車の助手席に座ると、


 「それいいね。お洒落だよ。」


 と彼が褒めてくれました。



 夕方から映画を観て、おでん屋さんで食事をした後、

 コンビ二でお酒やアイスクリームを買ってお部屋に戻りました。

 ちょうど0時になった頃に2人でソファーに座って、

 ハーゲンダッツのアイスクリームでHappy Birthday!

 本当は一年で一番喜ばしくない日だけれど、

 今年も彼にお祝いしてもらって幸せな誕生日を迎えることが出来ました。



 翌朝は真っ白な雪が降り積もっていました。

 明るいお部屋で少し激しく愛し合った後、

 私達は車で郊外のフレンチレストランに出かけました。

 お店に入るとすぐに、

 私達はお洒落なウェイティングスペースに案内されました。

 そこには小さな暖炉があって、オレンジ色の火が燃えていました。

 私達は暖炉の近くに並べられた小さな可愛い椅子に座りました。



 夏に彼が初めてそのレストランに連れて行ってくれた時、

 「誕生日はここがいいなぁ。」と呟いた私のわがままな言葉を

 覚えていてくれた彼。

 私が飲み物のメニューを見ていると、


 「お祝いだから、シャンパンにしたら?」


 と彼が勧めてくれました。



 レストランの大きな窓から見える公園の景色は、

 夏の光に輝く緑から美しい雪景色に変わっていました。

 あれから半年も経っていないのに、

 私には最近彼が急に年を取ったように感じられることがありました。

 この日、楽しい食事をしている最中にも、

 彼は時々とても疲れた表情を見せていました。

 この頃、彼の身に起こっていた大きな出来事。

 私はそんな彼の心の内も知らずに、ただ彼の優しさに甘えていました。


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理沙子

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