こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年08月18日(火) 四日目の朝


 明け方、彼の動く気配で私は目を覚ましました。

 前の晩、抱かれないまま眠りについたので、

 朝になったら彼と抱き合えると思っていました。



 そんな私の気持ちに彼は気付いている様子もなく、


 「飲み過ぎた…。」


 と疲れた声で呟きました。

 彼はベッドを離れるとテレビの前のソファに座りました。

 そして、石川遼が出場している全米プロ選手権の中継を見始めました。

 中継が終わると、彼は隣のベッドに入って朝の情報番組を見ていました。

 私は二言、三言、彼と言葉を交わしましたが、

 そのうち隣のベッドから彼の寝息が聞こえてきました。

 今度は私の方がすっかり目が覚めてしまったので、

 バスルームへ行きシャワーを浴びました。

 髪を洗い、ドライヤーで乾かして、メイクもしました。

 
 「どうしたの?」


 ベッドから彼の声が聞こえてきました。


 「用意してるの。

  私もあなたがゴルフに出かけた後、すぐにここを出るから。」


 私が時々咳き込む音が聞こえたのか、


 「大丈夫なのか?」


 と彼が言いました。




 時刻は午前8時を過ぎた頃でした。

 彼は友人とのゴルフのために10時にはホテルを出ると言っていました。

 私はキャミとショーツのまま、眠っている彼の枕元へ行きました。

 そして、彼の寝顔にそっとキスをしました。


 「こっちにおいで。」


 目を覚ました彼が、私の手を引っ張ってベッドに誘いました。




↑エンピツ投票ボタン


 抱き合った後、彼はシャワーを浴び、ゴルフウエアに着替えました。

 彼は赤いポロシャツと茶のズボンを着ていました。

 彼はベッドに横になっていた私の隣に来て、

 その格好のまま寝転びました。

 私達はしばらくベッドの上でお喋りしていました。

 それまでのゆったりした時間の流れが夢だったかのように、

 それからはあっという間に時が過ぎていきました。

 一人でベッドに残されるのが嫌だったので、

 私が先にベッドを離れようとすると、


 「行くなよ。」


 と彼が私を抱き寄せようとしました。

 多分私達は二人とも寂しがり屋なのだと思います。

 私はもう一度彼に抱き締められたい気持ちを抑えて、

 ベッドを離れました。




 私がもう一度シャワーを浴びてバスルームから出ると、

 彼は既に起きて自分の荷物をまとめていました。


 「もう出るんですか?」


 「会計を済ませないといけないから、早めに行かないと。」


 「そうですか…。」


 「電話もメールもいつでもしていいからな。」


 「はい、夕方電話してもいいですか?」


 私は彼がゴルフが終わって帰る頃に電話をすると言いました。



 彼は白いバスタオルを巻いて立っている私の側に来て、


 「もう一度するか?^^」


 と甘い声で言いました。



 あの時、もう一度抱いてとおねだりしていたら、

 彼は本当に私を抱いてくれたのでしょうか?

 彼が部屋を出た後、

 はしゃいでいた私の気持ちがフェードアウトしていくのが分かりました。

 私は自分の荷物を手早くまとめると、慌しく部屋を出ました。


 < 過去  INDEX  未来 >


理沙子

My追加