こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年07月17日(金) 温かい気持ちで


 「まだ今日も終わっていないのに来週のことを聞く。^^」


 と私のことを笑うくせに、

 10月の旅行で行きたい場所を私に尋ねる彼。

 先日のデートでは、本屋さんで旅行のためのガイドブックを買いました。



 ホテルのお部屋で私が、


 「私達は10月にまだ付き合ってるかな…。」


 と少し弱気になって言うと、


 「それまでに一体何が起こるって言うんだよ。

  俺の方は全く問題ないよ。」


 と彼が言いました。



 二人でベッドに寝転んで、ガイドブックを見ました。

 彼が私に地図を見せながら幾つかのプランを提案しました。

 素肌をくっつけて、時々キスをしながら話をするうちに、

 言葉は途切れ、二人の吐息も乱れがちになるのでした。

 彼がガイドブックを閉じ、テレビを消し、明かりを落として、

 私達は一週間ぶりに抱き合いました。



 夜、食事に出かけたお店でも私達は旅行の話をしました。

 私達が旅行を検討している街には

 彼が以前から行きたいと思っているスペイン料理のお店があって、

 そこへ食事に行こうかと彼が言いました。

 彼の行きつけの場所に連れて行ってもらうことも嬉しいけれど、

 二人で初めての場所へ行くことはそれよりもっと嬉しいことです。

 スペインで伝統的なバスク料理を学んだシェフが開いたという

 そのお店の話を聞いているうちに、無性に行きたくなって来ました。 

 10月なんてまだずっと先の話だけれど、


 「分かった。予約するよ。^^」


 と彼が言いました。



 旅行の話の後で、少し真面目な話題になりました。

 私が将来の不安を断片的に打ち明けたからです。

 相談というわけではなく、話の流れでそうなったのです。

 彼は彼独自の人生哲学で私の心配を和らげるような話をしてくれました。

 いつも思うことだけれど、彼は一般論は言わない人です。

 彼自身の言葉で彼の考えを理論的に明確に示します。




 ホテルに戻ってから、


 「今日はもうしないよね。あんな真面目な話をした後だもの。」


 と私が言うと、


 「それは関係ないよ。俺はするよ。」


 と彼が言いました。



 シャワーを浴びてベッドに入ると、

 色々な不安が押し寄せてきて涙が溢れてきました。

 その不安は彼との付き合いとは無関係なものではあったけれど。

 彼は私を後ろから抱き締めると、


 「理沙子、好きだよ。」

 
 と優しく囁きました。


 「嘘ばっかり…。

  何番目に好き?」


 私は彼が答えに困っている間に


 「何番目でも別にいいけど…。」


 と言いました。

 彼は更に強く私を抱き締め、

 耳たぶや濡れた頬にキスしたり、胸やお尻を愛撫しました。




 愛し合った後、私達はベッドでお互いの身体に触れ合いながら、

 帰る時間までずっと話をしていました。

 彼は私の胸の先端を弄りながら、


 「この前ずっとこうしてたら、

  理沙子がだんだん感じてきたんだっけ。」


 と先週の話をしました。




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 彼は私に観て欲しいと貸してくれた映画の話や愛犬の岳の話、

 日曜日に久しぶりに会う予定になっている高校の同級生の話を

 聞かせてくれました。

 この日は抱き合った後も彼を冷たく感じることはありませんでした。




 帰り道、彼の車の中で、


 「この赤信号、長いな。」


 と少し苛立つ彼に、


 「ずっと赤ならいいのに。」


 と私が言いました。

 彼は不思議そうに私を見ました。


 「すぐに家に着いちゃうのが嫌だから…。」


 と私は独り言みたいに呟きました。

 
 「こんなに私に思われてるなんて、Tさんは幸せ者ですね。」


 と私が続けて言うと、彼は優しい笑顔を見せました。




 私が車を降りる時に、彼が私の助手席に右手を置いたので、

 私はおやすみのキスの代わりに、

 彼の右手の上に自分の左手をそっと重ねました。

 私が車を降りてから、

 彼の車はUターンをして角の信号の所で停まりました。

 私達の目が合って、二人とも手を振りました。

 彼の車はしばらくそこに停まっていたので、

 私は歩きながら時々彼に手を振りました。

 角を曲がると彼の車が見えなくなるまで、

 私は振り返りながら手を振りました。

 私が手を振る度に彼も手を振ってくれたので、

 この夜は温かい気持ちで家に着くことが出来ました。


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理沙子

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