こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年05月24日(日) 初めての旅行


 週末、彼と初めての旅行に出かけました。

 二日間ずっと、朝から晩まで彼と一緒に過ごすことが出来て幸せでした。



 初日はお昼過ぎに現地に着きました。

 一週間前から二人で週間天気予報をチェックしていたのに、

 予報が外れて当日はあいにくの雨。

 彼はドライブの予定を変更して、

 以前行ったことがあるという、その土地を愛した日本画家の美術館へ

 連れて行ってくれました。

 美しい自然を見渡すように小高い丘の上に建てられた美術館は、

 とんがり屋根の素敵な建物でした。

 併設されているレストランで、

 地元の野菜をたっぷり使った美味しいランチを頂きました。

 彼は国内や欧米の数多くの美術館を訪ねたことがあって、

 自分でも幾つかの絵を持っている人です。

 そんな彼と絵を見ることは私にとってとても楽しく、勉強になります。

 彼と話をしながら、一つ一つゆっくりと館内の作品を見ました。




 3時過ぎに山の中腹にあるリゾートホテルにチェックインしました。

 ダブルルームの窓からは美しい山々を眺めることが出来ました。

 雨のせいで少し肌寒かったので、

  
 「早くスパに行きたい。」


 と私が言うと、彼が


 「一汗かいてから行こうよ。」


 と言いました。




↑エンピツ投票ボタン


 バスルームで熱いシャワーを浴びた後、

 彼に抱かれました。


 「昼間から恥ずかしい…。」


 「恥ずかしくないよ。二人だけなんだから。」


 お互いの汗と体液が交じり合って、

 あっという間に真新しいシーツを濡らします。


 「気持ちいい…。」


 快感が高まって、思わず声を上げると、


 「ゆっくり気持ち良くなって。

  時間はいっぱいあるんだから…。」


 と彼が優しく言いました。


 ドライブの途中、ずっと美しい大自然を見て来たせいでしょうか。

 都会のシティホテルで抱かれる時とは違う

 リラックスした気持ちで彼と抱き合いました。




 愛し合った後、ベッドでまどろんでいると、


 「レストラン、フレンチと和食があるけどフレンチでいい?」


 と彼が夕食について尋ねました。


 「はい。^^」


 彼は私に腕枕しながら、ベッドサイドの携帯電話を取ると、

 ホテルのメインダイニングルームにディナーの予約を入れてくれました。




 ホテルの最上階にあるアーチ型のメインダイニングルームは

 両側が一面ガラスのパノラマビューになっていて、

 山の景色が間近に見られるようになっていました。

 私達のテーブルはちょうどレストランの中央にあって、

 黄昏時の淡い山肌から

 漆黒の闇にライトアップされて浮かぶ幻想的な表情まで、

 食事をしながら眺めることが出来ました。

 彼がオーダーしてくれた赤ワインを飲みながら、

 レストランお薦めのコース料理を時間をかけてゆっくり頂きました。


 「車の中で聞いていたCDいいですね。^^」


 彼は今回の旅行に

 色々なアーティスト達がそれぞれのアレンジで

 ビートルズの曲を歌っているCDを持って来てくれました。


 「あれ、あげるよ。」


 「そんな…いいですよ。自分で買うからタイトルを教えて下さい。」


 「あれはあげないけど、買って来てやるよ。^^」


 「自分で買うからいいですよ。」


 彼がちょっと困ったような顔をしました。

 私は彼の手に自分の手を重ねて、


 「あっ、分かりました。

  じゃあ、買って下さい。^^」

 
 と素直に言いました。




 レストランを出た後、彼が少し散歩しようかと言いました。

 ホテルのエントランスを出て少し歩くと、そこには小さな門があって、

 門の向こうには幾つもの小さな灯りが見えていました。

 可愛い門をくぐるとそこは童話の中に出てくる小さな村のようでした。

 丸太が敷き詰められた遊歩道には、

 小さなお店がコテージのように点在していました。

 ログハウスの形をした全ての店舗は、

 クリスマスのデコレーションのようにライトアップされていました。

 ほとんどのお店が既に営業を終えて、辺りはとても静かでした。

 雨に濡れた丸太は滑りやすくなっていました。

 彼はそっと私の手を繋いでくれました。


 「こういうの…照れるね。」


 本当に照れた様子で彼が言いました。

 彼にはこういう可愛いところがあります。^^


 「Tさんも照れるなんてことがあるんですね。^^」


 「だって、あまりにも完璧過ぎるシチュエーションでしょ。」


 「うふふ。」


 遊歩道を歩いているのは私達だけでした。

 
 「俺達、ここに似合ってるかなぁ。(笑)」


 「似合ってなかったら嫌ですよね。(笑)」


 彼自身は意識していないかもしれないけれど、

 彼の言葉はいつも私を幸せにします。

 あの夜、童話の中の小さな村で私達は二人っきりでした。

 誰も見ていないそんな場所で彼が照れるなんて意外でした。

 もう既に何度も抱いている私の隣で、しきりに照れている彼。

 そんな彼が無性に愛おしく思えるのでした。

 空は雨雲で霞んで星一つ見えなかったけれど、

 あの時の彼の言葉や仕草はいつまでもきっと忘れないでしょう。


 < 過去  INDEX  未来 >


理沙子

My追加