お泊りデートから帰って来た日の翌朝、
電話で話したいと彼にメールを送りました。
しばらくして、今なら電話出来ると彼から返信がありました。
「おはようございます。」
「おはよう。どうしたの?」
ただ声が聞きたかったからという言葉を私は飲み込みました。
「昨夜、あれからすぐに帰ったんですか?」
「そうだよ。メール貰った時にはもう寝てたよ。」
「うん…。」
「どうしたんだよ。」
心なしか彼の声が素っ気無く聞こえてきます。
「腰、大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃ無い。」
「そうですよね。昨日すごく辛そうだったから。」
彼の返答がぶっきらぼうなので、
ついネガティブなことを想像してしまうのでした。
「二日間もずっと一緒にいて飽きちゃった?^^」
「俺、そういうこと言われるのって面倒なんだよ。
そんなことないよ。」
「だって、Tさんがもう無理だって何度も言ってたから。
鰻屋さんに携帯電話を取りに行ってくれたこととか、
長時間運転してくれたこととか、
帰りの車の中でずっと歌ってくれたこととか、
色々無理させちゃったのかなと思って。^^」
「肝心なことを言ってないじゃないか。(笑)」
「えっと…。^^;」
「あはは、そういうことですね…。^^」
「今度会う時までに他の方法を研究しておいて。(笑)」
「他の人と研究していいんですか?^^」
「インターネットやAVを見て研究しなさい。(笑)」
「やっぱり、Tさんの腰が治るまで会うのやめましょうか?」
「そんなことしなくて大丈夫だ。^^」
「本当?」
「ほんとだよ。ただの腰痛なんだから。」
「良かった〜。^^
明日からお客さんがいらっしゃるんですよね。
私、その間はメールしませんね。」
「うん…。」
「何か、言って。^^」
「愛してるよ。」
永遠に彼の口から聞くことはないと思っていた言葉が
受話器から流れてきました。
幸せな気持ちが胸いっぱいに広がりました。
「今度会う時までに、研究しておきますね。(笑)
腰、お大事にして下さいね。」
電話を切った後、
「愛してるよ。」と囁く彼の優しい声が、
しばらく耳元でリフレインしていました。
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