朝、彼から電話がありました。
今週のデートの待ち合わせの時間を伝えるためです。
私達のデートは今まで一度も代替案無しにキャンセルされたことが
ありません。
これはお互いの会いたい気持ちが一致しているからでしょう。
「昨夜はよく眠れましたか?」
「ああ、良く眠れたよ。
そっちは?
あれから気持ちがすっきりした?」
「はい、もう大丈夫です。^^」
私が二人の関係について踏み込んだ質問をしたことで
二人の間にわだかまりが残らないか心配だったけれど、
彼の声のトーンでその心配は無用だということが分かりました。
彼に会えない時間を寂しく思うのは、別れてから3日目位まで。
それが過ぎれば、また会う日を楽しみに過ごすことが出来るのです。
先週末、私達は深夜にホテルを出ました。
彼が車で私を送ってくれました。
マンションが近づくにつれて私が寂しい気持ちになっていると、
彼が運転席から、
「ほら、満月だよ。」
と言いました。
フロントガラスから紺色の空を見上げると、
そこには美しい満月が浮かんでいました。
彼に初めて抱かれた日の帰り、
彼の車の中から満月を見たことを思い出しました。
あの時は私が先に見つけて運転席の彼に声をかけたのに、
と言っていたことを思い出しました。
あの頃よりずっと、私達の気持ちは近くなっているようです。
それはほんの少し悲しくなるほどに…。
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