こうして私はあなたを好きになった
綴りたいのは残された言葉、なつかしい匂い、
揺れる気持ち、忘れられない感触

2009年04月13日(月) 恋の割り算


 割り切った恋なんて出来ないと一度は捨てようと思った関係が

 半年経った今もまだ続いています。

 あれから私達の関係は変わったかといえば、

 そうではないとはっきり知らされた彼との電話での会話。

 彼ははっきりと


 「ずっと一緒にいようなんて俺は言えない。

  明日、自分の気持ちがどうなるかなんて分からない。

  明日とは言わなくても、あと半年、一年もしたら

  別の人を探しているかもしれない。

  それは俺だけじゃなくて、お互いに。」


 と言いました。


 「先のことは分からなくても、

  今好きだということを伝えたっていいじゃない。」

 
 と私が言ったら、


 「それは会っている時にいつも言ってるだろう。」


 と言われました。

 私はそれ以上何も聞けませんでした。

 最近私と一緒にいる時の彼は

 その場限りの恋と割り切っているようには見えなかったのです。

 彼は私に恋をしていて、私との時間を大切にしているように見えました。


 「初めに貴方が言っていた割り切った関係ということは、

  この半年間ずっと気持ちのどこかで意識していたの…。

  私には出来ないことだと分かっていたけれど、

  最近の貴方を見ていたら貴方も出来ないんじゃないかって思ってた。」


 私の言葉に彼は黙っていました。

 俺も割り切れないと言って欲しかったけれど、

 そうは言ってくれませんでした。



 それから、彼は

 相手の気持ちが信じられずに言葉で確かめたくなるということは

 自分の気持ちにも疑問が生じているからだと言いました。

 つまり、私の彼に対する気持ちや信頼が揺るぎの無いものであれば、

 相手の気持ちを問いただしたりはしないだろうと言うのです。

 「貴方は本当に私のことが好きなの?」という女の言葉は、

 「私は本当に貴方のことが好きなのかしら?」と聞こえ、

 「貴方は誰か別の人を探しているんでしょう?」という女の言葉は、

 「それなら、私も他の誰かを探すわ。」と聞こえるそうです。

 アメリカ人の英会話の先生の話によれば、

 “Do you love me?”とよく聞くのは日本人女性だけなんだそうです。

 アメリカ人女性の愛の言葉はいつも“I love you.”だと言っていました。




 決して約束しない彼。

 それは私を甘やかさないことでもあり、

 関係に一定の緊張感を与え続けることでもあるのでしょう。

 先日、肌寒い夜の舗道で、

 彼は自分のコートを私に着せ、マフラーを巻いてくれました。


 「私達は絶対に夫婦に見えないね。恋人同士にしか。」


 と私が言ったら、




↑エンピツ投票ボタン 
 永遠の愛の言葉はチョコレートみたいにとても甘くて

 耳に心地よいけれど、

 それは依存や怠慢を生み、恋を駄目にしてしまうこともあるでしょう。




 電話で彼に聞いてみました。


 「貴方は恋愛のことがよく分かっているのね。

  元カノにも私と同じようなことを言われて別れたんですか?」


 「いや、全くそういうことは無かった。」


 「えっ、そうなんですか?

  何の我侭も言っていないのに貴方に振られるなんて…。

  それならいっぱい我侭言っておいた方がいいですね!!」


 「みんなが自分みたいな女だとは思わないように。(笑)」


 最後はいつものように冗談を言い合って電話を切った私達。

 彼がいつも言っているように

 電話だと言葉が上手く繋がらなくてもどかしくなります。




 「私のこと好き?」


 の答えは男の態度から察して欲しいと有名な野球選手が言ってたっけ。

 私はなかなか素敵な大人の女にはなれそうにありません。


 < 過去  INDEX  未来 >


理沙子

My追加