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2006年06月14日(水) 世界の音を訪ねる-音の錬金術師の旅日記 / 久保田麻琴

あと一日で休みだ…生き延びるぞ。先週末に既に通販サイトでポチってるので、特にCDを買うのは無いかなと思ってたけど、湯川潮音の新譜が今日出るので買いたいと思っています。後は前に壊してどうしようと思っていた腕時計が実家の近所の雑貨屋にまだあることを発見。なんということもない時計なのですが、とても気に入ってたので嬉しいです。2代目か。

あんまり話題になってないのが残念ですが、岩波新書で久保田麻琴さんの本が出ていました。世界の音を訪ねる-音の錬金術師の旅日記です。読んだことあるなあと思いながら、おまけでミニCDがついているので買ってしまいました。中身はエスノポップの専門誌ラティーナの記事を大幅に加筆したものとのこと。確かにこれは読んでました。前半が久保田さんの今気になっているブラジル北東部とモロッコの音楽旅行の記録で、後半が久保田さんへのインタビュー。かなりマニアックですが、短いし、音楽の好きな方にはとてもおもしろい本だと思います。おまけCDは久保田さんとモロッコやインドネシアなどの演奏家とのセッションが入ってます。

ブラジル北東部とモロッコの音楽、どれもひと昔のブームでもう落ち着いてしまったかと思われたので、なんで今久保田さんがはまってらっしゃるのだろう、と不思議に思いつつ、も大好きなジャンルの音楽なので買わないわけにはいきません。どちらも時代の経過がうかがわれるのが興味深い。プロトゥールスって偉大なんだな…またシンガポールとスリランカで行われたWOMADの話もおもしろかったです。去年のスリランカはドラム特集だったのか。

後半のインタビューはあまり久保田麻琴さんについて知らなかったので、私にはこっちの方がおもしろかったです。裸のラリーズで活動していたことがある(!)というのは初めて知りました。古いジャズからロックのルーツへ遡って大衆音楽・民俗(?)音楽にはまるという流れがおもしろいと思った。それもルーツを単純に過去へ掘り下げてゆくというのではなく、あくまでもいまここで新しいものと古いものが混ざり合ってケミストリーを起こしている所を楽しんでいる方なのだなと思った。時代や地理的距離があっても音の中につながりがあることがわかるんですね。また歴史に沿って変化した音楽が、また今の状況に合った状態で在るということをきちんと認識している方で、そのバランス感覚が、学者や自分の音楽にだけこだわった普通のミュージシャンとも違う所だなあと思った。とてもおもしろいです。

あとはコラムでイントネーションの話が出て来たりとか、ブラジルとモロッコの音楽のコアであるリズムについて書いてあるのがミュージシャンっぽいなとおもった。あのリズムはとてもわかりやすいけど不思議(笑)タタタとタタッタの間というか、要するに3連と16分の間のグラデーション、混ざり方なんですが、ブラジル音楽については、実際にパンデイロ(タンバリン)を持って振った時に、均等に16分で刻めないというのがあった。微妙になまっていて、そのパンデイロの形とか持つ人の手首の関節の具合とか重力とか、そういう物理的な都合があってああいうリズムになるんじゃないかなあと思ったことがある。まあ後は音を出して一緒に体を動かしていて淘汰なり洗練なりされていったものなのかなあと思っています。やっぱり謎としかいいようがないのですが…


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