そこにある時間
「出逢うのが遅すぎた」
絶対にそんな事は思わない。この人生で出逢えたこと自体が奇跡だもの。
「あの人」と過ごした今までの「時間」、そしてこれから過ごせるはずの「時間」を自分のための思いでとして綴っていこうと思います。
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今日はとっちゃんに逢える日。
だから私は17時10分には仕事場をあとにし、とっちゃんが待ってくれている場所へ急いだ。
とくに道が混んでいるわけでもなく、17時40分過ぎにはとっちゃんが待ってくれている場所に到着できた。
いつもの三種の神器?(笑)を携えて、いざ乗り込むと、いつも通りのとっちゃんがそこにいた。
昨日の機嫌の悪さはやっぱりあの時だけのものだったみたいで一安心。
ちょうどお腹減っててん
と嬉しそうに私がチョコパンにかぶり付くとっちゃん。
その横でうっかり
ゲプっ
とげっぷしてしまった私(汗)
「確かお前が住んでたアメリカではげっぷってオナラより下品って扱いやんな?」
と、とっちゃんからするどいツッコミが入り、即座に「ごめん(汗)」と謝った私。
とっちゃんの前ではいかなる小さなミスも許されない(笑)
と。
とっちゃんの携帯にメールが続々と入ってくる。
一回やってみたかってん、出会い系って♪
と無邪気なとっちゃん。
ま、とっちゃんなら不法請求なんぞにあってしまい、たとえヤ○ザな方が来たとしても、きっとあっという間に撃退してしまうだろうけどね。
で、そのメールの内容は…
「100万お支払すれば会ってもらえますか」
とあった。
いきなり金銭からみかいな。
いったいどんな条件だして登録したんだろうなんて思った。
昨日と違い、楽しい時間が二人の間で過ぎようとしていた。
そんな時、とっちゃんの携帯にある一本の電話がはいった。
携帯が震えた瞬間、私にはわかった。
あ、彼女さんからだ・・・
私は物音をたてないように、そして呼吸することさえ躊躇うように、息を殺してその場にいた。
渡すものがあるので渡したい
それが彼女さんからの内容だった。
彼女さんの声が漏れ聞こえていた。
そしてまもなく渡すために彼女さんがこの、私ととっちゃんがいる場所に来る事になり、私は帰ることに。
「ごめんな、ほんまにごめんな」
謝るとっちゃん。
いいの、いいの。当然だもん。
だって、彼女さんが光なら私は影だから。
光輝くものがあるなら影は消えるものだから。
ただ、車を降りる際にとっちゃんにお願いした。
「お願い、ギュってして」
するととっちゃんは笑顔で私をギュと抱きしめてくれた。
そして私はいつもより車をふかし、その場から急いで立ち去った。
寂しくならないように抱きしめてもらった。
一生懸命詫びてくれるとっちゃん。
もし、とっちゃんが私のことをどうでもいいと思っているなら、もっと冷たく
「彼女来るから帰れ」
って言えたのかもしれない。
だけど、気にかけてくれて、やさしく「ごめんな」って言ってくれるのは、私のことも想ってくれているからだろうか。
そんな風に都合よく考えてしまったらダメかな。
だけど、とっちゃんの性格を考えたら、きっと私のことも想ってくれているから、あんな風に言ってくれたんだ
そう思う。
そう思いたい。
想ってくれていなければ、もっと冷たい言い方されたと思うもの。
大丈夫。
私が車を降りるときに「また水曜日ね」、そう言ったら
「ほんまにごめんな、また水曜日な!」
と言ってくれた。
大丈夫。
大丈夫。
きっと、ううん、絶対大丈夫。
とっちゃんは私の事も想ってくれているはず。
Toっちゃん
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