ヒルカニヤの虎



 もっと素直に僕が笑えるから

今週は水−木と下関出張でえらい目にあっていました。
私の仕事じゃないっていうかそもそも編集の仕事じゃない用なのに、豪雨の中国地方に頭から突っ込まされる理不尽。
行きは最終の新幹線が途中で止まって午前様になり、下関まで出られず小倉に泊まったんですけど、通りかかった旦過市場が膝くらいまで浸水していた。えええ…。ビジネスで来てるのが申し訳ない災害状態です。しかしなぜか住民のみなさんは陽気に太鼓を叩いて踊っていた。祭りの練習??
帰りは山陰・山陽本線が全線運行見合わせで新幹線の駅まで出れず、流れるように下関の水族館「海響館」へ。あそこはシノノメサカダザメとシーラカンス剥製がいるのだよ。

そんなわけで金曜午後の登校前、1ミリの罪悪感もなくリニューアルした京橋花月に行ってきました。代休もらったっていいくらいだぜ。


■京橋花月7月公演特選花月2部 2010/07/16/Fri_14:30-@京橋花月

ライセンスが出て、トリがやすともだったのでとってみた。
全出演者は青空・バッファロー吾郎・天津・ライセンス・テンダラー・あべこうじ・パンクブーブー・海原やすよともこ

・青空:出産から1年ぶりに復帰。おもしろくなってた!アジアンの漫才より私は愛せる。つっこみが誰かに似てるなあ誰だろう。すると明かされるストリークとの絆。そうか、ストリークに寄ってってるんだ!すごくいいと思います。がんばれ。
・バッファロー吾郎:ロボット・ポポンSに乗るコント。台詞が聞きとれない時点で、コント師として否定せざるをえない。残念。
・天津:お寿司が好きすぎる彼女の漫才。おたくでもエロ詩吟でもない、なんだか懐かしいスーツの佇まい。アドリブ入りまくりで楽しそうで、予想外におもしろかった。いいよいいよー
・ライセンス:コラボ漫才。ライセンスの名前が出たとたんアリーナ部分の女子が黄色い悲鳴を上げて座席ごと大揺れしたので、右の端っこ(※井本さんがまったく見えない席)に座っていた私は心にイムジン河が流れてしまいました。歓声あげるわうちわは振るわ、ライセンス終わった瞬間にトイレに立つわ帰るわ、もうやりたい放題。ああいうのきらーーい。やすともを見ないで帰るなんて2000円をドブに捨てるようなものなのに。ネタとしては遊びもあったし若干贔屓目でよかったのですが、やっぱり他の漫才師と比べるとつらい。スケールと成長率が大問題で、人気との反比例に暗澹たる気持ちになる。あ、スーツじゃなかったです。いのもっさんはポロシャツにスパッツにバギーっぽい半パンだったような。藤原さんの服装を覚えていない自分に愕然中です。ある意味真っ正面だったのに…!
・テンダラー:前列中央の客がガンガン席を立つのでやりにくそうでした。なんかもう泣きたかったわ、往年の$10を知ってるお笑い好きとして。「出てこーい」のくだりで大笑いしましたけどね。大好きだ。
・あべこうじ:例の漫談。客のいじりかたとかすばらしいですね。ただ、純然たる関東弁をあの猛スピードで喋られてしまうと、ネイティブでない関西人は流れについてくのがせいいっぱいで…。もうちょっとゆっくり聞きたかったなあ。あべちゃんの出囃子がフリッパーズの「恋とマシンガン」でふつうにテンションと好感度あがる。
・パンクブーブー:つかみの喧嘩ネタから、彼女と別れるときは笑顔での本ネタ。さすが王者!漫才師としての力量とスケールのデカさよ。パンブーはそんなに好きなタイプの漫才ではないけど、これはもう大笑いしました。空気をつかむうまさ、押し引き、客席との一体感、声の大きさ、身体の動き、舞台の使い方、テンポ、どれをとってもすばらしかった。M-1の結果に煮え切ってない関西人は一度ナマでみればいいと思うよ。
・海原やすよともこ:もう貫録でしかない、盤石。会場の笑い声が「ドォン」と聴こえる。大阪という街の下品さについての漫才だったかな。やすともレベルになるとネタなんてなんでもいいんです。10回同じネタを聞いても笑える。というか20回だって聞きたい。アリーナのライセンス女子たち(生き残り勢)も手を叩いて笑っていたので、ちょっとだけ心の扉が開きました。


半ばライセンスのために見に行ったのに、ライセンスが出てなければもっと楽しめただろうという皮肉な公演になってしまった。なんでこうなるかな〜。ひさびさに生ライセンス見たい!という思いは今後トーク以外は封じようと思う。
あと東京の漫才師で生で見てみたいのは、中堅どころでトータルテンボスとナイツ。テレビであれだけ面白いなら舞台でどれほどかと。若手は囲碁将棋とロシアンモンキー、流れ星、天狗、トンファー、タモンズあたり。

あっ、今日はこれからフットボールアワーの単独だ!

2010年07月16日(金)
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