ヒルカニヤの虎



 夜空の果てまで向かおう

明日から四国出張なのに、いつ書き終わるんだろうコレ。
書き終わるまでカンニングしない(=他の人のレポを読まない)と決めました。見ちゃったらもう絶対に続き書かないから。なんかだんだん書き起こしじゃなくて創作補完になりつつある。セリフとかノリで書いてるからね、雰囲気、雰囲気です。

ちなみにここまでの流れはこちらの途中から。


「まだ死ぬわけにはいかない」
伝説の剣を手に入れて旅を続けている林ちゃん。ザアザアと雨がふるなか、黄色い合羽を着た人影林ちゃんの背後に駆け寄り、後ろからナイフで刺す。それは生き返っていたオコチャ。オコチャ「おあいこ!」林「おあいこだったら生き返らせてくれよ!」でも走り去るオコチャ。
(あれ?お返し、だったかな?)
林「だから俺は梅雨が嫌いだ」倒れ込む。
とても冷たいところにいる林ちゃん。「俺は死んだのか...?」起き上がると、そこは川のようなところ。なんだかとても上手側に行きたい気がする。「でも行っちゃいけないような気がする...でも行きたい...ああでもあっち(下手側)に行かなきゃ!」そこにぱちぱちぱち、と拍手が。
手を叩いたのは舞台中央の階段に座っていた人影「さすがですね!」。
白いシャツに黒の蝶ネクタイ、下半身はおむつのみ。赤の水泳帽に髪を全部入れている。帽子にひっぱられて目が吊り上がり、顔は歪んでいる異形。もちろん家城さんです。
「ここまできて理性が残ってるってやっぱすごい!さすが魔王討伐を誓った男!」絶賛されても「きもちわるい!」としか返せない林ちゃん。「慣れましょう、話が進まないから」嗜める気持ち悪い人。林「慣れません!」たしかに慣れない気持ち悪さ。水泳帽をかぶりなおしてぐりっと顔を剥き出しにし、キモさをアップデート&バージョンアップする気持ち悪い人。
「俺についてくればキモさの向こう側、見せてやるぜ」(キメ)
ジョジョ立ちで上体を揺らして爆笑をとる気持ち悪い人。「求められてる気がするんです」
(これは2回目だけだったかな?)
「ここは世界一有名な川でございますよ」林ちゃん「三途の川ですよね」そう、ここは「三途リバーでございます!」どちらに行けば死ぬのか、生き返るのか。「最高の二択でございますよ!人生最後のギャンブルの始まりでございます!ざわざわです、ざわわざわわです!」あ、カイジだ。
(あっぱれのひっぱりからのアドリブは1回目だけだった?どこに入るんだ?)
気持ち悪い彼の名は邪鬼、無邪気の邪に鬼。三途の川で迷う人を導く役割。林ちゃんのように自分で立ち止まる人もいるし、誰かに呼び止められる人もいる。下手に立って「まだそっちに行っちゃだめよ」上手に立って「ここはまだオマエが来るところではない(超美声)」林「でもぼく誰にも呼び止められませんでしたよ?」邪鬼「そりゃ誰にも愛されてないですから」地味に凹む林ちゃん。
林「でも邪鬼さん、あなたはバカですね」だってさっき上手が彼岸、下手が此岸だって言ったから。「い、言ってねえよ!何年この仕事やってると思ってんだよ!言ってないってえ!」挙動不審で逆ギレする邪鬼。結局ぐずぐず泣き出す邪鬼。実は録画されてて、現場がちゃんと仕事してるかを上の人に見張られてる。「派遣だし!」普段は派遣も社員も仲良いけど、ボーナスのときだけ壁ができるらしい。知りませんよ!さっさと下手に行こうとする林ちゃん。
邪鬼「ちょちょちょ、待って待って班長!怒られるんです、そっちの岸行ってもいいですから一端こっちの岸にぴょんと飛び乗っていただいて...」とうぜん振り切って下手に行こうとする林ちゃん、邪鬼は止めようとするけど止め方が甘い。しかも最後にちらっと笑った。のに林ちゃんは気づいた。本当は下手があの世なのではないか?と疑心暗鬼になる林ちゃん。シュール5の田所プロデュースのような展開、どっちだ?ざわ...ざわ...。なかなか立ち止まる人がいないので遊びたかっただけという邪鬼。基本は生き返らせる方針で、しかも林ちゃんは生き返らせるように上から指示があった。
林「けど死んでたらどうするんだよ!」
邪鬼「ぜっったいにそのようなことのないよう言葉を選んでおりましたあ!」
林「じゃどっちに行けばいい?」邪鬼「.........。」座ったまま動かない邪鬼。え、死んだ?
林「邪鬼ちゃーーん!」どんなタイミング!
上手か?下手か?ますます混乱する林ちゃんの背後から「ざわざわ...ざわざわ...」死んだはずの邪鬼の声。生きてた。そりゃそうだ。遊びたいだけの邪鬼ちゃん。
邪鬼「私は人を信じられない人には本当のことを言います。人を信じる人には嘘を申します」
お前が先に死ね!と上手(あの世)に邪鬼を突き落とすと、またも動かなくなる邪鬼。
じゃあやっぱりあっちだ、と対岸の下手へと向かう林ちゃんの背後から「ざわざわ...ざわざわ...」死んだはずの邪鬼の声。三途の川の住人は死なないのだった。しかし林ちゃんもまだ岸に上がってはいなかった、ドロー。邪鬼「これは卑怯だあぁ!」この騙し合いはどこまで展開していくのか。あれ、結局どうやって林ちゃんは上手に行ったんだっけ?(このくだり長かったんだよ...)
とにかく上手の岸にあがった林ちゃん「生き返ったぞ!」
「あぁあ、遊びたかっただけなのに、結局マニュアルどおり」がっかりして立ち去る邪鬼。
そう、けっきょく上手があの世だった。林「俺死んだ!?」
そこにひびく魔王の声「お前は死んだ。私の手下になるなら生き返らせてやろう」
林「よろしくお願いします!」しかも食い気味。魔王「カンタン!」
あっさり魔王側についた林ちゃんは客席に一礼、スラムの皆様に謝る。
スクリーンには「コントオーバー」の文字。サブちゃんの「祭り」がかかり、エンドロールが流れる...けどキャストがふざけている(笑)たしか、
林景荘・・・藤原竜也
王様・・・・サモハンキンポー(黒ウーロン茶)
従者・・・・大泉洋
みゆき姫・・余貴美子
邪鬼・・・・香川照之
魔王・・・・1日目/伊武雅刀、2日目/香川照之
みたいな感じ。香川照之率が異常に高かった。ていうかいいのか余貴美子!(三角コーナーの汚物って言われる役です)
舞台両脇に立っている大きなパネルに黄色の垂れ幕が落ち、舞台の色が変わってアナウンス。「本日はカリカ単独‘魔王コント’にお越しいただき、ありがとうございました。林景荘が早めにリタイアいたしましたので、第一部は完とさせていただきます」えっ!続きまして25秒後からは普通のコントライブになります、とのこと。家城さんのおぼつかないカウントダウン「25,24,23...15,イチゴ,越後,セルジオ越後,越前クラゲ...」メタモルフォーゼ!けっきょく「3,2,1」もセルジオ1の越後とか言ってた気がします。

***

舞台中央にサンパチマイクが置かれ、出囃子にのって出てくるカリカ。なんと漫才!2007年M-1三回戦敗退以来の漫才!上から読んでも下から読んでも右から読んでも左から読んでもカリカ。さみしく言うと過疎化。今年はKOCの3回戦に行きたいと家城さん。林「準決勝狙いましょうよ」家城「そこは決勝って言おうよ!」でも決勝は行かないと思う行かないでくれ(真顔)
タイガーバームをしらない世代がいるという話。知ってる世代はアラサー。家にあったよね。タイガーバームガーデンというのが香港とシンガポールにあって、香港のはつぶれてシンガポールも風前のともしび。家城「いつか行きたいね」林「気持ち悪いよお前」家城「子どもたちが成人したらさ、ゆっくり行きたいよねっ」熟年夫婦のような(一方的な)会話。行きたいとか以前に林さんは家城さんに興味がない。もう結成10年以上にもなるのに。家城「じゃああなたが死んだら遺影もってタイガーバームガーデンに行ってやりますよ」生前すごく行きたかったんだろうなと周りの人に思わせたい。林「そっとしといてください」たしかに。中国人とフィリピン人のホモにしか見えない。
オトナの話。家城さんによると、オトナの3大ワードは株・近所付き合い・虚無感。ここらへんのつなぎを忘れましたが、おっさんが路上で子どもにパンツを見せたら変態かどうか?林「捕まるでしょ」じゃあ単にパンツを手に持っていて、その前に子どもがいる場合は?林「場合による」パンティだったら?林「変態です」それならパンティをかぶったおっさんが路上で激しいダンスを踊っていたら?林「現行犯逮捕です」でもそのおじさんは純粋に心から踊りを見せたいだけなんだよ!林「じゃあパンツとりなさいよ」そんな話。
引き続きオトナについて。子どもがいてもおかしくない年だ、という話。家城「子どもなんて勉強させなきゃいけないし」林「犬拾ってくるし」家城「山や海に連れてかなきゃいけないし」林「犬拾ってくるし」家城「わが家、犬だらけ!犬好きだから犬屋敷でもいいけど」でも拾ってきた子どもを叱れるのか?家城さんは「そんなもん食えるか!」と叱るそうです。トラウマだ。家電製品を拾ってこさせたい家城さん。コジキの発想ですが、コジキの子はコジキ。ちゃんと世話できるのかって言わなきゃ、という林さんに対し、家城「僕が拾われた子だから無理です」...ドナドナを歌いながらはける家城さん。あわててマイクをはける林さん。

コント/棒
林さん(父)のもとに帽子をかぶった家城さん(子ども)がやってくる。背中に何かを隠し持っている。それは棒きれ。でも子どもにとっては友達スティッくん。父「またそんなもの拾ってきて!返してきなさい!」子「道ばたで冷たくなってたんだ!うちに置いていいでしょ!?」父「だめだ」どうせお前はそこらへんに放ったらかすよ、という父に「ちゃんと毎日ふりまわす!部屋の隅にたてかける!」と反抗する子ども。でもやっぱりダメ。子「どうして!?」父「うざいんだよ!」ピストルを取り出した父に、子「ぼくは棒さ!お前に拾われてふりまわされっぱなしの...!」恨むなら本当の親を恨め、と義父に射殺されてしまう子ども。
客席を向いて「どうもありがとうございましたー」2人明るく。
1回目では林さんの汗がすごすぎて火薬が発砲しないアクシデントがありました。あれはあれでおもしろかったけど、2回目のほうがゾッとしたな。
そしてさっきの漫才はどうやらフリで、1部とも繋がっているらしい。

林の部屋
徹子の部屋的に、林さんとコッセさんのQ&A。スポットライトを浴びて立っているのはコッセさんのみ、林さんは声だけ。これまで出演した映画とかドラマとか、そのセリフを言わされたりする。セリフなかったり、「うわぁ」だけだったり、忘れたり、噛んだり。ここは2回とも気を抜いててあんまり覚えてない...。最後は得意の踊りを、ということでパンティをかぶって踊り出すコッセさん。あ、さっきの、漫才の。そしてやっぱりつかまった。林さんに羽交い締めにされ、引きずられていくコッセさん。

コント/バース不動産
不動産会社の社員が林さん、死んだコッセさん(パンツかぶったまま)を袖にはける。そこにヨボヨボと入ってくる家城さん。「この街を愛してしまってのう」だから部屋を借りたい。林「見た目お若いですがおいくつで?」家城「28歳じゃ」若い!という林さんに「内臓だけが老いる病気で...」とても気まずい林さん。座りたい家城さん、でも腰はイタクナーイ。林「ふざけてるんですか!?」家城「目が見えないので」林「気まずさがパンパンだあ!」家城「地獄へ堕ちてくださいね〜」優しい言い方でめっちゃ怒られた林さん。
では口頭で、と間取り図を見せるのに「ベランダ狭いのやだ!」じじい見えとるやないか。
世の中にはついていい嘘と悪い嘘がある。林「今のは悪いほうの嘘でしょう!」家城「神様ごめんんなさい!......チャラ!」
じじい、ではなかった若者は轟さんという。きれいで広くて安い部屋が借りたい轟さん。そこにひびく「モー♪」...牛?林「あんた今日電車で?」家城「牛で来ました」林「だと思った!」電柱につなぐ、のではなく口から串刺しにしてある。えええ!?嘘ですけど。
そこにモーモーと複数の牛の鳴き声。何とかして!と林さんに言われてはける轟さん。戻ってくると轟さんが9人に増えている!家城さんを先頭に三角形のフォーメーション、すごい圧迫感。家城「ぼくは」残り8人「ひとりです!」卒業式のようだ。「轟だもの」「部屋を」「借りたいのです!」林「殺すぞ!」暴力的〜。またもピストルを出す林さん、唐突すぎる。今度なにかやったら殺す、って言ったからか?
そして撃たれる1/9。動揺が走る8/9。騒ぎ出す牛。轟さんズの統制が崩れてしまう!
1人撃たれたのになんとか持ち直した轟さんズ、8人で部屋の条件を美しく唱和。でも最後の家賃だけバラバラ。円陣を組み「部屋を」「借りたいのです!」気合いを入れ直す轟さんズ。ハイタッチでもう一度フォーメーションを組むと、先頭が轟-家城じゃない!だれだ(笑)
そして林さんから乱射される凶弾、次々たおれていく轟さん。
最後に轟-家城だけ残り、「きのう親が死んだんです」林「それはついちゃいけないほうの嘘だな」でパン!「部屋より、お墓をさがしてください」でこときれる轟-家城さん。
そこにひときわ大きな「モォ〜♪」の鳴き声。林「一頭だけすごいデケェ牛いる!」暗転。

家城ぶらり旅inタイガーバームガーデン
テレレレ♪というえらくご陽気な音楽にのって、成田空港前の家城さんの映像。なんと作家さんと2人シンガポールへ!タイガーバームガーデンほんとに行ったのか!機内で林さんの遺影をかかえて眠る家城さん。
去年の9月から家城さんが行きたくて夢にまで見たタイガーバームガーデン、気のふれた造形美の数々をご紹介。ザツなポーズの龍、はまぐりウーマン(卑猥)、ばよえ〜んっていうぷよぷよのキャラ、上島竜平、吉田戦車タッチ、布袋さんか大黒さんにしかみえない笑うブッダ、まったくかわいくないメインキャラクターの虎、などの容赦ない猛攻。制作者はヤク的なものをやってると思う。あ、でも黒い猿の腕に抱かれて林さんの遺影を抱えてるショットはよかったな。半裸でオブジェになりきる家城さんはやはりすごいです。造形的な意味で。
さてここでファイナルミステリーです。悟空は天竺への旅の最後、お釈迦様のてのひらの上にいましたが、私が今いるのは何ひらの上でしょうか?答え:カニひらの上。※カニの目と目のあいだに女の生首がはえている。なんかもうすごすぎ。「林に見せたかったのはこんなんじゃないんだ!」



出張から帰ったので再開です。この1週間でマイルがたまってうれしい私。
お下品夫人は大好きなので、日を改めて3にしよう。3で終わるかな...

2010年06月13日(日)
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