ヒルカニヤの虎



 飛行機の高く飛べるを

ぜんぜん声出ない&耳聴こえてないぜ\(^o^)/※明日は通常出勤です

実に6年ぶりの渋さ知らズ、堂島リバーフォーラムにて楽しんできました。
ああ幸せ。こういうのを念願、いやさ悲願というのだ。ナーダムと本多工務店で無性に泣けた。
社会人になってはや5年、出張や会議で渋さに行くチャンスを潰されること3回。心斎橋と、松本と、去年の心斎橋クアトロだったかな。3回目に行けないとわかったときは「もうこの会社にいる間は行けないんじゃないか」と思ったけど、今回だって日曜京都出張→月曜東京出張→水曜浜松出張のコンボで心身ともに最悪(風邪)だったけど、無事に会場に辿りつけてほんとうに良かった。自転車で行ける距離なんですけどね。スタンディングのバーにかじりついてまるまる3時間、ビール3本のんでいい汗かいた。
ちなみに流れるようにおひとりさまで参戦。渋さ好きが知り合いにいない。

客は男7:女3くらいだったのかしら。会場の2割は何らかの薬物経験者であろうという雰囲気。年齢層もかなりばらばら、外国の方もずいぶん多かった。キュートンTシャツ(しんじ)着てる人いたな〜。

バンドとダンサーの登場は客席後ろの扉から、チンドン屋みたいにぞろぞろと練り歩く。わあ楽しい。モッシュに巻き込まれるのがイヤでやや後方にいたんですが、ステージに上がるまえにサックスとトランペットの音圧で耳の鼓膜がいい感じに麻痺。ふだんの日常生活でおよそ聴かないレベルの音だから、薄皮1枚はがれた感じがする。心臓あたりに音がびりびり共鳴して、あ、わたし生きてたと思う。

演奏が始まって、皆が揺れ出した瞬間にもわあっと柔道部の部室の匂い。くさい!でも懐かしい。
途中ワタベさんのMCで笑わせてもらいつつ(一泊四日の強行軍、心斎橋クアトロ誤報、えんやとっとからのリズム入り間違い→ヨーロッパでの思い出等)、休憩時にはステージを降りてめいめいビールを煽るバンドメンバーたち。客いっぱいの後方フロア、アルコール売り場で始まってしまう小編成の演奏にダンサーが乗っかって、まわりの客が踊り出して、という自由な流れ。休憩なのに何ひとつ休憩していない。後半は壇上からビールの注文が殺到していました。事前アナウンスによって喫煙と携帯使用と撮影と録音が禁止されたのですが、壇上のプレイヤーが堂々タバコ吸ってるし撮影してるし、不破さんはタバコもった手でケムリもくもく指揮してるし、相変わらずの治外法権です。
後半のハイライトでは今回のCD「渋夜旅」のモチーフであるところの漂海鷂魚(銀色の30mくらいある巨大なバルーンの奇怪生物)がうねうね空中を泳ぐ。みんな銀色の腹を見上げて、長い髭に触ろうと手を伸ばす。ただもう圧巻。ラストはもちろん「本多工務店のテーマ」。全員で大合唱&飛び跳ね。あれぐらいの広さがあればいいなあ。聴きたいときに聴けるし踊りたいときは踊れる。「ジャーン」のとこでギター弾く腕の振りができない会場はちょっとしんどい。男のほうがトランス入る人が多いなーと思う。でもモッシュは起きなかった模様。不破さんの合図でバンドがトーンダウンして、客の絶叫まじりのコーラス「ラーラーラーラーラララーラーラーラー」だけがホールに響く。最後はうねる音の渦の中、真空みたいでなんにも覚えてないや。
一部ストリーミングでネット配信されてたみたいです。

あと大阪だけなのかな、黒田征太郎=絵かきのおっちゃんがライブ中でっかい絵を即興で三枚描いてた。よく知らない人ですが。開演前に後ろのカウンターテーブルで談笑してた見るからに「文化人」なおっさんらグループは、あれは黒田さんの関係者なのだろうか。あのお年で3時間スタンディング&渋さの轟音はきつかろうに。でも結局ペロの踊りばっかり見ててあんまり絵に注目できなかった。ペロ大好きなんだよ。
あとはいつもの暗黒舞踊のダンサーさんたち。前半バナナ、後半しゃもじのおしゃもじ隊。今回はじめて見たおかっぱ&サングラスのすてきなおかまバレリーナが誰かに似ている...と考えていて、家帰ってからハローケイスケだ!と膝をうちました。


渋さの音はやっぱり圧倒的に楽しくて、喜びで、贈与で、交換です。繰り返し増幅していく薙ぎ倒されそうな音の波と、むきだしの興奮。すばらしいソロへの讃辞はもっとあっていいような。
終演後、出たとこの物販でまた小編成の演奏が始まっていました。惜しげなんて一切ない、なんというハレ。外に出るともう9時半で、祝日夜の堂島はほとんど人がいないから周りは渋さ帰りの客だらけ。みんな「すごかった」しか言えていない。しかも耳やられてるから声がでかい。めいめい「ラーラーラーラー」歌いながら駅へ散っていくだめな大人たち。
渋さ知らズほどライブ本位な音楽はないと思う。また遊びに行きます。
次からは必ず行けると思うんだ。

音楽のライブについて何か書くのは難しいですね。お笑いはことばにできるけど、音楽は「楽しかった!」で終わってしまう。私はどうやっても音楽を解釈することができない。それでいいと思ってる。


水分とって汗だくになったおかげか、風邪は治った気がします。
しかしうっすらと筋肉痛の兆候が…

2010年04月29日(木)
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