雑念だらけ
DiaryINDEXpastwill

【whoisMy】をOFF設定にしています。


2006年09月15日(金) 行ってきます

よく知らなかったけど、テレビって何時になっても何か放送してるんだな、と思った。
テレビをつけたまま仕事をする彼。

追い込まれないと本気になれないのだろうか、番組がだいたい終わると灯りを消した。

ああ、止めるんだ
頑張らないとダメなんじゃないかな
あなた、二つのことを同時に出来ないでしょ
土日は私のことでイッパイイッパイになるから仕事、進まないよ、きっと
それもあなたの自業自得なんだよ
あ、でも この状態はお前のせいだって私に当り散らしてたのはもしかしたら私を困らせる演出だったのかな
私を追い込んで疲れさせて自分のことだけ考えさせるようにするって言ってたもの

それにしてもなんでいつもギリギリにならないと仕事しない?
締め切りまで2週間あっても動くのは最後の一日か二日だけ
その間に他に何でも出来るはずだし早めに仕事してたら新しい仕事依頼を断わらなくて済んだこと何回もあったでしょ
何日もアイデア練ってるんだって言うけど
悪いけど、私が働いてるからいいやって甘えが見えるんだよ

私のことを、不倫体質じゃないのに俺を誘惑した、向いてないのに自由に恋愛した、責任取れと罵ったことがあるよね
当たってるとしよう、それは。
そういうことでかまわない。
ならば私も言いたい、あなたは、共同生活が出来ない向いてない
生活力がないのをいつも理由にしてたけど、そこじゃない
口では綺麗事を並べるが、主従関係しか望んでいない甘えるしかしない、なのに、籍だの子供が欲しいだの夢のように簡単に言わないでもらいたい

だから
あなたがこれからどうなろうと知らない



部屋が暗くなったらウトウトした。
うっすら明るくなり始めた頃だ。

ウトウトしたまま、朝が。
携帯の目覚ましで時間がはっきり分った。

彼は寝ていた。
私は枕元の携帯充電器と取説をバッグに入れた。目は彼、手はバッグ。
ファスナーを閉めたら
「何してるの」

彼が目を覚ました。いや、彼もウトウトだったのだろう。



・・・目薬

とっさに出た言葉だった。

「え?」

目薬が無い
目が乾くの

私が目薬愛用者だと知ってる彼は疑わなかった。

「俺の貸してやるよ」

ありがと


手渡された彼の目薬を射した。


朝食、朝のテレビ、彼の朝の愚痴と嫌味。
いつも通り着替えた。朝食のヨーグルトは食べきった。私しか食べない、残ると腐るだけ。

化粧品はもうバッグにある。
朝使ってるのは「予備と残り物」だが彼は気が付かない。
何日も前からこれしか使ってみせていないから。


頭の中で計画してた通りの服を着た。
彼には、いつもの服装にしか見えないはず。
少し重いバッグを気付かれないよう肩に、ゴミ袋を両手に玄関に立った。

じゃあ行ってきます

彼はトイレに行くついでに玄関のドアを開けてくれた。


「気を付けて」

最後に聞いた彼の声はそれだったと思う。


早く部屋に入れ、と念じながら振り返ると彼はドアを開けたまま、階段を降りる私を見ていた。

もう会うことはないね。
軽く手を上げて さようなら 心の中で告げた。



いい天気だった。

困った。
通りに出てしまった、とりあえずゴミを指定場所に出した。

手紙をどうしよう。
後でソッと戻って、ポストに手紙を入れようか
いやだめだ
彼は音に敏感だ。
階段を登り降りする足音で誰か分かるらしい。
戻ると彼とバッタリ顔を合わすかもしれない。

困った。


私は橋の下まで歩き、少し考えた。
水鳥も、ホームレスの人たちの「家財道具」も見納めだ。


何度も書き直した手紙だけど、諦めよう。
なんとかなる、絶対なる。

友人との待ち合わせまで時間がある、私は図書館に向かった。



***

彼がどんな顔で私を見送ったのかよく覚えてない。



メールは受け取っておりません。すみません。

[LINK] 「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。

ヨウ