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2006年09月03日(日) 思い出

「映画、見よう」

朝、突然言いだした彼。

「お前の仕事が終わったら行こう、駅前のホール。
今日はレディースデイだから女は1000円で見れる。
俺が久しぶりに奢ってやるよ」

仕事が終わり、一旦部屋に戻り軽く食事を済ませホールに向かった。
駅前のホールの地下一階が映画館になっている。
私は初めてだった。

彼は朝言った通りに私の券も払った。
本当に珍しい・・・と内心思った。

機嫌がいい。
映画の好きな彼、好きなことが出来るからか。
自分が今までこのホールで見た映画の話とかをしていた。

私たちが来た時はそうでもなかったのに待っている間に人が増えた。
女性が多い。
レディースデイ効果だろう。

前の上映が終わり入れ替えになった。
中はけっこう暖かかった。
ホール自体が新しいので何もかもがまだきれいだった。

私たちは並んでシートに座った。

思えば、一緒に暮らし始めて初めて映画を見に来た。
付き合っていた頃はよく一緒に見たのに。
彼は私が仕事に行ってる間に見てたらしいけど。
そう、彼は映画が好きなのだ。

予告の後、始まった。


私は付き合っていた頃を思い出した。
優しかった。
その日の彼は、昔を思い出させた。
でも、昔の愛情が熱意が蘇るわけではない。
時間は流れたのだ、あれから。
続かない優しさだって知ってしまった。

優しかった彼、それはそれ。
変わったんじゃなくて、お互いに気が付かなかったのだろう。

そして時間は戻らない。
戻らなくていい。戻ってはいけない。

いろんな思いを噛み締めながらスクリーンを見詰た。



***

おそらく、これが 彼との最後の思い出だ。
「良い」思い出。

悪い記憶が多いほどこういう記憶は、はっきり残る。


嫌な思い出はまだまだ続いた。








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ヨウ