雑念だらけ
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2006年08月28日(月) 目を盗んで

少しでも自分のものを持ち出したかった。

持ち出せそうなものを考えた。
下着類、化粧品、靴下・・・出来ればシャツ類を何枚か。
全部持ち出すと、物が減るから気づかれる。
目立たないようにしなくては。

四六時中目の前にいる彼の目を盗んでバッグに詰めるチャンスは、彼がトイレに行った時しか無かった。
音を立ててはいけない、バッグに下着や靴下を入れてるとこを見られてはならない。

押入れを開けてはいけない、
「なにしてんだよ」と必ず言われる。
(実際に言われた、靴下を探しているとごまかしたが)

しかも、バッグにパンパンに詰めてはいけない。
「なんでこんなに荷物が多いんだ、何が入ってんだ」と言われ中身をチェックされる。


彼がトイレに行った、と分かったらすぐに手近なものをバッグに突っ込んだ。
目と耳は彼の行った方向に集中、手はバッグに。
作業の時は心拍数が上がった。
ものすごい集中力。
水が流れる音がしたらバッグのファスナーを閉めて私の背中のほうに置いた。
そして何事もなかったように本を読むか携帯をいじった。

「またメールかよ・・・俺と話したくないのかよ」

と、イヤミを言われても気にしないようにした。
むしろ、「ああ、気づかれなかった」とホッとした。


私の通帳や年金手帳はクリアケースに入れられて彼の手元にあった。
あれが欲しい・・・
ケースはすぐそこにある。
でも、あれを取ってしまうと彼が気がつくだろう。
再発行するしかないか、やはり・・・と、諦めた。
無理はすまい。
面倒でも再発行しようと決めた。



少し重いバッグを重く見えないように持って毎朝部屋を出なくてはならなかった。
『おい、荷物重いのか?なんで?』
と、いつ呼び止められるか、と 毎朝部屋を出て橋を渡るまで緊張した。

一度だけ言われた、今日は荷物がそんなにあるのか、と。
月曜は洗濯した上着とエプロンを持って行くからね(月曜だっだ)、とエプロンを見せたら
「ああ、そうだったな」
と、納得した。
中を見せろと言われないかとドキドキしながら受け答えをした。

会社では昼休み、誰も居ない時にバッグから下着やシャツを出してロッカーの中に置いていた紙袋に移し変えた。
ある程度たまったら帰り道、宅急便で友人宅に送った。
《荷物送りました》
とメールして、すぐ履歴削除。


本当にちょっとずつ、私の物が部屋から消えて行った。
普段通りに生活出来なくてはならないから本当にちょっとだけだった。



***
探したけどどうしても見つからないものがあった。
古い携帯電話。
どこにあるのか分からなかった。

怖くて彼には聞けなかったので、これも「しかたない」と諦めたが
私が彼のところからいなくなった後所在が分かった、
そしてこの携帯のせいで少し面倒くさいことが起きた。
***


***
実は、ドライヤーを置いて出るのは惜しかった。
高かったのだ、けっこう。
彼もそれを気に入って使っていた。
そんなもの無くなったら目立つなんてもんじゃない。
もったいない、と思ったが背に腹は変えられぬ状態。
同じものは未だ買っていない。
某電気店で間に合わせのために買った670円のを今も使っている。
***






メールは受け取っておりません。すみません。

[LINK] 「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。

ヨウ