My life as a cat
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2022年03月09日(水) 野性的子育て


(わたしの真似してナイフとフォークでパンケーキを食べたがるロクちゃん。ほぼ成功してない。黒豆ハンバーガーも大好物)










ロクちゃんのカトラリーを買った。シンプルで動物のイラストも何もついてなくて、形が丸み帯びてて美しくて、小さな手に合う大きさのもの。これを見つけるのはなかなか大変だった。子供用のものはシンプルなものを見つけるのが難しい。子供だからって幼稚なデザインの服を着せようとは思わないし、持ち物全てに動物のイラストが書かれてなくていいと思うのだけど。

わたしは欲しいものはなんでも買ってもらって贅沢に育った。でもそのわたしは自分の子には殆ど何も買っていない。だから母によく言われる。

「それくらい買ってあげたらいいのに」

両親には言えないことだが、子供の頃の楽しかった思い出の中に両親が買ってくれた贅沢品はない。ビーチで朝から晩までおにぎり食べて泳いで、貝をとったり、魚を見たり、あれは楽しかったな。夏には家の前にホタルがいっぱい飛んでてあれはキレイだったな、とか。ロクちゃんは人からもらったおもちゃがあるけど、結局触りたがるのはわたしのキッチンツールとマウスだ。何でもわたしの真似して、マウスなんてかなりうまく使ってる。PCの画面を見ながらカーソル動かしてクリックしたりして。キッチンでは木製のお玉なんかを舐めたり振り回したりして遊んでる。そして怒ればいいのか、褒めればいいのか、舐めたお玉を律儀にちゃんと元の場所にそっとしまってあったりする。わたしが庭仕事をしてる時は背後で葉っぱを投げたり、かたつむりを触ったりして遊んでる。子供はなければないなりに日々の暮らしの中で遊ぶものを見つけていくんではないだろうか。

「え?石鹸で体洗ってあげないの?」

とも言われる。でもだからおむつかぶれなんてしたことない。

母にこんなセリフを言われるたびに、うーん、まぁね、とか言うしかない。だって、その理由を説明してみせることは母の子育てを否定してるみたいに聞こえてしまったら嫌だから。母のやりかたが間違ってたとも思えないし、わたしは人並に優しい人に育ったと自負してるし、何よりも両親には感謝してもしきれない。この野性的子育てを母は少し心配してるようなのだが、今のとろこはよく育ってる、それしか言えない。


Michelina |MAIL