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2022年02月11日(金) |
成功までのいくつもの道 |
ロクちゃんとマルシェへ。支えがないと立てない彼は、わたしが会計してる間などいつもその辺につかまらせて立たせておくのだが、マルシェではテーブルがちょうど彼の手の位置くらいにあり、売り物に触りたがるから、座らせて待たせておく。這いずりまわることはできるので、それまた心配なのだが、なぜかいつもじっとして待っててくれる。そして、こちらを見ながら歌をうたったり、マッマと呼んで手を振ったりしてる。
リュカの仕事仲間のアレッサンドロがこんなことを話してた。彼はイタリア人で20代の娘さんがいる。
「彼女は子供の頃からよくお菓子作りをしてたけど、いつもネットで情報収集して、”成功する作り方"についてよく学んでから取りかかるから、ちゃんと美味しいものができるんだ。でもそれってどうなのかな。転んで転んで、答えを導いたものに対して人はちゃんとそれについて学んだといえる。とすると、彼女は本当の意味で自分の身を持って学んでいないのではないかな、と思うんだよね」
成功までに色んな道を通っていれば、こうしたらこうなるとあらゆる道について学ぶけど、いきなり成功した物事に対しては、ひとつの道しか知らずに終わる。Google大先生に聞けばなんでも答えてくれるこのご時世、当てずっぽうに歩く人もなかなかいない。誰かの成功体験を真似すれば、自分もそこそこできてしまうから全人類賢くなったような気になる。でも実際は自分の頭でじっと考えて答えを導き出すことをしなくなって、情報処理能力が衰えてきているのではないか。ぼんやりしてると情報をひたすらインプットするばかりで、自分の思考を形成する時間を見失いがち。週に一度のデトックスデイは、食べ物のことばかりでなく、脳内のデトックスも試みようと思う。