My life as a cat
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2022年02月08日(火) Orange Amère

オレンジアメール(苦いオレンジ)の季節。日本語ではダイダイというらしい。隣人からたんまりもらったので、コンフィチュールを煮てみた。大好きなベリー系のコンフィチュールは砂糖は20〜30%で美味しいのだが、柑橘系のものはそれでは酸味と苦味が強すぎて食べられない。フランス語で書かれたレシピはどれも煮こぼしもせず、砂糖を果実の2倍も入れてるものも少なくない。ひとまず煮こぼししないで砂糖を50%で作ってみた。苦過ぎてどう食べていいのやら。しかも舌が痺れる。2回戦。皮だけ薄く削って、果実をしぼって、煮こぼしして砂糖80%で煮てみた(これは日本人的作り方)。少しだけマシになった。3回戦。2回戦と同じ方法で処理して、砂糖を果物と同じ重量入れてみた。結果、これが一番よかった。やっぱりコツは砂糖たくさんってことなのか。それにしても、やっぱり味がきつくて、ロクちゃんにもあげられない。瓶詰めしたのが3年分くらいは出来てるんで、少しずつビスケットに砂糖代わりに入れたりして使うことにしよう(ジンジャービスケットや紅茶のスコーンなんかに混ぜ込むとなかなかいい感じだ)。

1月はガレット・デ・ロワ、2月はなぜかクレープを食べるのがフランス文化らしくて、スーパーではこぞって小麦粉とヌテラの安売りをしてる。市販のヌテラは、これを塗ると、パンもクレープも全ての味が消えてしまうというくらい甘みが強くてあまり好きではない。拾ったヘーゼルナッツがあったので、自分で作ってみたら、これが美味しいのなんのって。すっきりした甘みでたっぷりクレープに塗ってもぺろりと食べられてしまう。スーパーの棚から手軽に食卓にのぼるものは塩分・糖分・油分も過剰。でもそういうものも自分で作れば、なんて風味豊かに美味しくできるのだろう。トマトケチャップもウスターソースも納豆も味噌もコンフィチュールもアンチョビも我が家は全部自家製。ロクちゃんにはあれは食べてはダメとか、これを食べなさい、とかそういうことは言わないつもりだけど、手作りで素材の味がちゃんと味わえるものを食べて育って欲しいなぁと思ってる。そして、それがどういう経過で食卓に乗ったのかとイマジネーションを持って、感謝して食せるように育てるつもり。

ロクちゃんがつかまり歩きができるようになったから、毎日大人の足で徒歩3分のスーパーまで10分くらいかけて一緒に歩いてる。みかんを買って、公園で他の子供達が遊ぶのを眺めながら食べて、また10分かけて帰ってくる。小さな足に小さな革靴を履いて、真剣に歩く姿が愛おしい。強くなるようにあまり甘やかさないで育ててるせいか、絶対に途中で疲れたと止まったりしない。でも、夜は早く寝てしまうようになったから、本当はすごく疲れてるんだろう。


Michelina |MAIL