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コーヒー味ならインスタントだってハッピーなのだが、イタリアでホンモノのコーヒーを味わって以来、もう少し家で飲むコーヒーにこだわってみたくなった。エスプレッソはクレマができれば美味しいわけではない、とツゥの人が説いていたのだが、やっぱりクレマがあると見栄えもいいし、美味しい気がするのだ。あれはちょっと良いエスプレッソ・メーカーでなければできないのだろうか。ここ10年くらいビアレッティ(Bialetti)のモカ・エキスプレス(Moka Express)を使ってきたのだが、これではプレッシャーが弱いのでクレマはできない(それでも紙のフィルターなどでやるドリップコーヒーよりはよほど濃いものができるが)。どうせ買うならもうこの際全自動のもののほうがいいのか。そうなると予算は5万円から10万円くらいだ。慎重にあれこれサーチして辿り着いたエスプレッソ・メーカーはこれ。
"Bialetti Brikka"
全自動で探してたのに、結局、全手動。ビアレッティにも愛着あるしね。しかし、現状のと違うのはこれ、吹き出し口にプレッシャーヴァルヴが付いているのだ。だからもっとプレッシャーが強くかかって、それでクレマのあるコーヒーが作れるとのこと。小さいので置き場にも困らないし、なんといっても機械じゃないから故障はなくて、便利さと一緒に余計なストレスを買わずに済む。数年に1度パッキンやフィルターを交換すればいいだけだ。価格も2カップ分は6千円程。これに決めた。
そして早速エスプレッソを淹れてみる。できた、できた、あのイタリアでステイした町のバルのおじさんが、朝にカウンターで出してくれたみたいなコーヒー。業務用のエスプレッソ・メーカーからコーヒー豆をグラインドするのとプレスするのとですごい轟音がして、数秒後にカウンターに置かれるやつ。意外にもこのブリッカちゃんは静かだけど、見た目も味も店のコーヒーにひけをとらない。
とあるイタリア人が、
「ドイツが戦争に負けたのは戦車にイタリア製のボールベアリングを使用したからだ」
というのを聞いてあながち冗談とは思えないほどイタリア製をあまり信頼できていないのだが、コーヒーとなると話は別だ。美味しいものが淹れられないエスプレッソ・メーカーなどイタリア人が受け入れるわけがない、と思っているのだが。良い物に出会ったな。ブリッカちゃんはとても優秀だ。