My life as a cat
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2016年01月10日(日) La Jacobine

小雨の中を1日中散歩。滞在先からバスティーユまで、更にサンポールまで。お目当てのヴェジタリアン・ファラフェルサンドが絶品の″L'As du Fallafel″へ到着するまでにはすでに1時間くらい歩いていた。ところが、休業だった。仕方なくその前のお店で食べる。この辺りはユダヤ人地区らしく、土地が高く、高級なレストランやブティックが立ち並んでいるのだが、ファラフェル屋などリーズナブルな食堂もあるのが嬉しい。この通りにおいてはファラフェル通りと名付けてもいいくらいだ。前の店のもとても美味しかったが、揚げ茄子が入っていないのがかなり残念だ。しかし、寒い小雨の中1時間歩き続けてありつく温かい食べ物は格別だ。

更に歩く。市庁舎を通り、セーヌ川を渡り、サンミッシェルの噴水を通り過ぎ、オデオンまで。小さなアートギャラリーが立ち並ぶ小路を歩き、細いがたごと石畳のアーケードへ入る。その中の小さな小さなサロン・ド・テ″La Jacobine"へ。友人おすすめのホットチョコレートを頼む。周りを見回すとみんな何か大きな陶器の土鍋のような皿にたっぷりと入った肉やら野菜を食べている。寒々しいセーヌ川から歩いてここへ辿り着いた身にはそれはそれは魅力的に見えた。ホットチョコレートは、板チョコ2,3枚入ってそうな激しく濃厚なものだった。沢山歩いてなきゃ、飲めないね。建物も古いのだろうか、地下のトイレへ降りる階段は狭くて急で、クロエちゃんがいたらさぞかし喜んだろうと思った。大晦日、家族はみんな忙しいので、クロエちゃんを動物病院に一泊させることにしたのだが、行く時には嫌がって大暴れして、病院では一切何も食べなかったそうだ。捨てられたと思ったのだろうか。可哀そうなことしたな。たまにこんなことを思う。わたしの世界が歩いて1周できるような小さなものだったら、と。その中に両親と妹、恋人に親友に愛猫がいる。実際、実家のある田舎にはそんな暮らしをしている人がいくらでもいる。同級生と結婚して2世帯住宅を建てて。。。そんなのごめんだと思ってきたのに、気付けばわたしはどこにいても誰かが恋しいう常に隙間風が心に吹いているような状態が当たり前になってしまっていた。こんな愛らしいカフェに一緒に来られたらよかったのに、と日本に置いてきた相棒を思った。


Michelina |MAIL