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| 2015年12月25日(金) |
クリスマス・プレゼント |
あたたかいクリスマス。旅に出る直前につき、大晦日のお仕事に精をだした。窓拭き、キッチン周りのしつこい油汚れの掃除。秋口の涼しいころ、クローゼットや引き出しの中の物を全部出して、取捨選択して戻したから大したゴミは出ず、あっさりしたものだ。持ち物がシンプルであればあるほど、物事に対する集中力は増す。来年はもっと読書をしたい。そしてもっとクロエちゃんと遊ぼう。一日退屈に寝てわたしの帰りを待っていてくれるのだから。
夕飯はアンチョビとガーリックを効かせたくたくたブロッコリーソースのパスタとオリーブブレッド。頂き物のクリスマスモチーフを象ったパスタを使ったのだが、何の形だかすっかりわからなくなってしまった。
昨日は会社へ行き、帰りがけ有志がラウンジに集い、恩師を呼び出し、みんなでお金を出し合って買ったプレゼントを渡した。畑仕事をしながら聴けるようにと軽量のポータブルラジオと有名なショコラティエのケーキ、そして半分ジョークのような笑いたっぷりのメッセージカード。
「嬉しい。泣きそう」
という当人の言葉には、プレゼントのことだけではなく、50年間勤め上げた会社への思いも含まれているのだろう。50年も続けてきたことをやめるときはどんな気持ちだろう。トラブルがあれば、山中でも海上でも砂漠の中でも駆けつけた。旅行の思い出は大半が仕事の思い出だろう。わたしがパリへ行くという話をしたら、あれこれと教えてくれて、10回行ったというから相当気に入ったのだろうと思っていたら、アフリカのプラントへ仕事で駆けつけて、乗り継ぎでちょっと寄って遊んだだけとか、そんなのばかりだもの。仕事のことを聞けばなんでも知ってるのは″勉強したから″というより思い出深いという感じだ。あぁ、それは砂漠の中で苦労したから忘れもしない、何度やってもうまく回らなくて大変だったな、とか。過去50年の暮らしのあらゆる思い出が仕事と結びついているのだろう。
最後の仕事は週末わたしの畑にジャガイモを植えてくれるという。イモが収穫できる頃になったら彼の″山の畑″に訪ねていこう。