My life as a cat
My life as a cat
DiaryINDEX|past|will


2015年07月31日(金) 完璧の青のある街マルセイユへ

エクスで最後の夜に食べたもの。Veggie burger。自家製のバンをこんがり焼いて、ポテトのパテにグリルした夏野菜、バジルペースト、グルメ・チーズ。フランス人の作るフォークとナイフで食べる(かぶりついている人はいない)ハンバーガーは大好き。チップスがついて€11なり。




夜が明けて-----------

エクサンプロヴァンスで迎える最後の朝。朝陽が昇る予感だけがうっすら東の空にある静かで美しい時間。目を覚まし、コーヒーを淹れてバルコニーへ出ると、何か様子がおかしい。

ガーデンチェアのひとつに抹茶&バニラアイスのようなものが1スクープ落ちている。アイスを食べていた階上の人が誤って落としてしまったのだろうか、と見上げると、そこには、なんと鳩が嬉々としてお尻を振っていたのである!どうしたらアイスクリーム1スクープ分も排泄するのか、やれやれ、と村上春樹風に呟いてみるのだが、無理もない。パン屑がどこにでも落ちてる町なのだから。水浴びする噴水もあちこちにあるし、鳩にとってはこんなに暮らしやすい町はなかろうね。ひとまず汚れていないチェアに腰かけて、朝のコーヒーを終えたら清掃に取り掛かる。こびりついてなかなか取れないところもあり、手間取る。後で清掃に入る人ならそれなりの道具を持っていて、もっと簡単にできるだろう、このまま去ろうか、とも考えたが、借りたものを必要以上に汚して立ち去る客にはなりたくなくて、なんとかそれなりにキレイになるまでやった。あぁ、どうしてわたしはフランスまで来て、鳩の落し物の清掃をしているのか、、、やれやれ。

ひと仕事終えて、ミラボー通りのカフェのテラスに腰をおろした。甘いものが欲しくなったので、朝食はフォンダン・ショコラ。朝からこんなものを食べているのはわたしくらいだ。キツいエクスプレッソ(フランス人はエスプレッソをこう呼ぶ)に歯が溶けそうに甘いショコラ。不良少女になった気分だ。でも好きなんだな、これが。

さて、今日はここから電車で30分ほどのマルセイユ(Marseille)に移動する。SNCFのチケットは事前に全てネットで予約して支払いも済ませてあったのだが、エクスとマルセイユ間だけは支払だけネットで駅でチケットと交換しなければならなかった(支払を済ませてメールに送られるオンラインチケットの控えにQRコードがあればそれをプリントアウトしてそのまま電車に乗ればいい)。窓口にて、支払った時のクレジットカードが身分証明書として必要になるという。事情を説明してパスポートで勘弁してもらったのだが、すでに支払ったお金をアカウントに払い戻すので、新たにここでチケット代を支払って欲しいとのことだった。€8なり(便によって価格と所要時間が多少違う)。

電車がマルセイユのサン・シャルル駅(Gare de Marseille St. Charles)に到着する10分前、見えた!海!地中海!丘の上にノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院。間違いない、マルセイユだ。



サン・シャルル駅に到着。海の街の香りがぷんぷんしている。



駅をそのまま出る。



この階段を降りなければいけないのだが、エレベーターは地上まで行かず、階段半分は自力で降りることになる。仕方なくラゲッジを持ち上げると、背後から若い黒人の青年が来て持ってくれた。そしてホテルはどこかと聞き、そこまで送ってくれるという。親切過ぎるので不安になり、断ろうと思ったが、その隙もなくラゲッジを持ち、ぐんぐん歩き出した。




ホテルは駅からすぐだった。レセプションでもまだ青年が一緒にいたので、部屋の番号などを知られたら嫌だと思い、咄嗟にお礼を言った。

「本当にありがとう。ここからはもうわたし一人で大丈夫です」

すると青年はにっこり笑い手を差し出し、握手を交わすと去って行った。あぁ、ただの親切な人だったのだ、とホッとした。

ホテルのセキュリティーへの力の注ぎようがこの街の治安を物語っていた。レセプションにホテル内のあちこちに設置されったセキュリティーカメラの画像が映し出されるモニターがあり、レセプショニストはみんな用心深かった。




早速街を散策した。ここはもうアフリカだね。昼間でも怪しい雰囲気の漂うちょっと暗い裏路地には、絶望的な目をした男達のみがちらほらと歩いていた。土地勘のないわたしは大通りまで抜ける怪しい路地を足早に歩く以外になかった。そして、その路地の行き止まりのコーナーにすごい賑わいを見せるケバブ屋があった。覗いてみる。窯焼きのピッツァが美味しそうだ。見惚れていると店員が″どれにする?″と聞くので、″肉の乗ってないやつ″と言ってみたが、どれも肉が乗っていた。と、背後から先程道を教えてくれた白人女性が英語で教えてくれた。

「乗せて欲しいものを言えば適当に作ってくれるから」

フロマージュとオリーブと・・・と言ってるそばから店員は手際よく生地に具材を乗せている。あっ、それだけでいいや、と言うと"5min"とレシートを渡す。それを持ってレジに行く。30�僂�らいのを1/4切れで€2.5なり。

客はムスリム系の男ばかりだった。テラスの端の席に先程の女性がいたので、隣に腰をおろした。気さくな人で色々と話すことができた。彼女は金髪で至って標準的な南の白人のように見えたが、アルジェリア人のムスリムだと言う。アルジェリアの大きなオイルカンパニーで働いていて、そこで知り合ったフランス人と結婚し、仕事でよくここに来るのだという。

「この街にいるアルジェリア人の男はカスばかりよ。あなたは理解できないでしょうけど、わたしは例えば今あの男達(と言って通りにいる二人組を見た)が何を話してるのか理解できるの。本当にカスみたいな話しかしてないの。この街で母国の言葉(アラビア語の方言)が聞こえてくるたびに自分がアルジェリア人であることが恥ずかしく思えてしまう」

アルジェリア人と会ったことがないので、いまいち雰囲気が掴めない。アルジェリアに帰ったらあのヘジャブを被ったりするのかと聞くと、

「わたしは女3人姉妹だけど、家族の中であれ被ってるのは母親だけ」

とのこと。どんな宗教もどんな時代も変化していくものなのでしょうね。

「これからローヌアルプに行くの。それじゃ、話せて楽しかったわ」

と彼女が席を立ち、Von voyageと言い合って別れた。


ビューポートまでやってきた。空と海の完璧な青にうっとり。






沢山の船がドックされている。


海に向かって右手方向に水際をずっと先端のほうまで歩いて行くと、フェリーやトランのチケット売り場がある。イフ島へ行ってみようかと思ったが、今日は海が荒れているので島が閉鎖されているとのことだったので、プチトラン(Petit Train)に乗って観光することにした。サーキットは2種類。わたしはサーキット1の海沿いを通って、ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院まで上るコースを選んだ。€8なり。



コンバーチブルの車で海沿いをドライブしているような爽快さ。選ぶことは出来ず、たまたま一番右側の座席に乗せられたのだが、これはラッキー。地中海は進行方向右側だったのだ。海沿いを走りながら、けっこう写真を撮ったのだが、ここでは省略する。なぜなら、あまりにも美しいので、後で自分の足で戻ったのだ。







ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院のある丘のてっぺんまでやってきた。ここでトランを降りて観光し、同じチケットでまた別のトランを捕まえてビューポートまで乗っていくことが出来る。

初めて訪れた時は3月。晴天ながらもミストラルの吹き荒れる恐ろしく寒い日だった。ここまで来ても目も開けられず、あまりにもの激しい強風に体ごと飛ばされて海に投げ出されそうだった。

再訪してここから地中海と街を見下ろして思ったこと。

「ここに住みたい」










Michelina |MAIL