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今日は1日ツアーに乗っかることにした。このサイトから″Full day Lavender tour"の予約で€95なり。
ランチは付かないというので、水筒に熱いコーヒーを入れて、パンを調達しに行った。フランスのブーランジェリーのこの無造作な並べ方がなんとも手慣れた感じがする。どれも美味しそう。
快く″撮っていいわよ〜″と言ってくれたおねえさんはしっかりカメラ目線。
Hotel de Ville(市庁舎)の前には時計台があってスパイスや野菜の朝市が並んでいた。客層はどんな人をターゲットにしているのだろうか。これといって高くも安くもないような価格。スーパーで買うのと何が違うのだろうか。
集合場所はアップルストア前。迷いようもないメインストリートの入口の解りやすい場所。
参加者が10人くらい集まって待っていたが、約束の時間9時になっても何も起こらない。バスらしきものも見当たらない。5分遅れて向こうから札を提げた一団がわぁわぁいいながら歩いてきた。これがガイドの一団らしかった。″5分遅れ″はフランスのルールなのだろうか。わたしの経験によれば、電車も人も絶対律儀に5分遅れる。だから5分遅れた電車乗っても、乗り継ぐ電車も5分遅れるので、ちゃんと乗り継ぎに間に合うのだ。″5分前行動″は日本人の原則だが、それがフランスでは″5分後行動″となっているのかもしれない。
ツアーはバスではなく8人乗りくらいのバンに分乗して5台連なって出発するらしかった。英語ガイドのバンが2台ほど、あとの3台は中国語っぽかった。
バンが走り出して単調な道に差し掛かったころ、ガイドが、みんな簡単に自己紹介をしましょうと言いだした。
マレーシアからのひとり旅の40代くらいの女性、シカゴからの卒業旅行でヨーロッパを周遊しているというふたりの大学生の女の子(たぶんレズビアンのカップル)、年老いたお母さんと老犬(シーズー)を連れて夏の休暇に南仏にやってきたというパリ在住の40代くらいのイギリス人男性。そしてガイドはアヴィニョン出身で日本留学経験もあるという20代くらいのフランス人男性。7人と1匹の旅だ。
夏の間はひたすら美しいAix-en Provenceの郊外だが、春にはミストラルと呼ばれる季節風が吹き荒れて、酷い時には10日間止まないこともあるそうだ。わたしはこのミストラルにあった経験があるが、想像を絶する勢力だ。しかし″Mistral″という言葉、フランス在住のフランス人なら通じるが、一度モントリオールのフランス語圏の人に言ったら知らないと言われたことがある。
車が山道に差し掛かってすぐ、ツアーに便乗したことは正しかったと思った。寸前までレンタカーで自分で運転するというアイディアもあったのだ。車は一歩間違えたらあの世行きのような崖っぷちすれすれを走ったりするので、不慣れな人は少し不安なところだろう。それに、もしこんな民家が一軒も見えないような山道で道に迷ったまま町まで戻れず日が暮れてしまったら・・・想像してぞっとする。
さて、最初に訪れたのはSaignon(セーニョン)という小さな村。″Very small but very good"とガイドに送り出されて見学に降りた。
小さな路地を歩いていく
この穴をくぐる
丘を一望できる場所にでた。
さらに歩いていくと、この岩の上に展望台があるらしいので上ってみる
キレの良い夏風を遮るものは何もない空に一番近い丘の上に立つこの爽快さ。360度見渡す限りの景観の中で自分が一番空に近いところにいるのだ。この地の女王にでも選ばれた気分だもの。この景色は圧巻だった。写真では伝えきれないのが残念。
こんなにスペースが有り余っているような場所なのに、なぜこんなに狭い路地ばかりなのか、と考えた。単純に当時技術がなくて、こんなものしか作れなかったのか、地形的に難しいのか、それとも何か生活を脅かすもの(山賊など)がいて、目をくらませるために細く迷路のように作ったのか。真相のほどはわからない。ガイドはガイド仲間と優雅にカフェでコーヒーを啜っていたので聞きそびれた。
民家の入口(Poutail) 。 ルーさん家???