My life as a cat
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2015年07月10日(金) 鍬を振りながら考える

久々にからりと晴れた。家でゆっくりしていることが正しいという暗示にかかって、家事や読書に専念できる雨降りの日も好きだけど、そろそろ外に走り出したくなった頃だった。バルコニーのハーブはその中でも一番陽の当たるところへ、その育ての親自身も半袖を来て自転車に乗って外に繰り出した。行先は農園。巨大なズッキーニは根から切り倒して除去。草の根を切り、そこを耕してまた次期の野菜のための準備をした。土にはなめくじ、蟻、だんご虫など色んな虫が住んでいて、あまり豪快に鍬を振り落すと彼らを刻んでしまいそうなので、そろりそろりとやった。虫や鳥や動物に一足先に収穫されてしまうこともあるけど、彼らもそれなりに自然の循環の中で働いているのだし、わたしは十分に食料があるから、彼らと分け合ってもいいかと思っている。そう考えると野菜は無農薬になる。今のところは病気にやられたことはない。″なんとなく″思い込んでいることは、野菜が病気になってしまったら、それは何か自然に反したことをしたというサインなのではないかと思ったりする。だって家畜の病気などを見ていても大抵原因はそうだから。自然が発したサインを無視して薬で病気をやっつけて出来上がった野菜を口に入れるということは何か腑に落ちない。虫も食わない野菜はちょっとコワいしね。鍬を振りながらあぁだこうだと思いを巡らせ、書物の中にではなく、自らの体験で自然と自分との関係に自分なりの結論を探している。気まぐれで始めた農園仕事は、大きな自然の中の自分を改めて考えるきっかけをくれた。


Michelina |MAIL