My life as a cat
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2015年07月12日(日) L'Auberge Espagnole

″L'Auberge Espagnole(邦題スパニッシュ・アパートメント)″を観た。青春ものと聞いて敬遠してたが、色んな国からの学生が集まるアパートメントってこんなよね〜、あるある〜とくすくす笑いながら楽しんだ。留学とかって、″こんなはずじゃなかった!″みたいなところからスタートするパターンが多い。わたしもそうだったもの。なかなか住所が定まらなかったわ。一番のあるあるは、やっぱり衛生観念の問題。清潔好きで、どうしても掃除婦みたいな役割になっちゃうイギリス娘ウェンディ。汚いことを気にかけないシェアメイト達にちょっと苛立ったりする気持ち、解るわぁ。わたしも汚い家に住むのは嫌で″自分のため″に毎日共同スペースをひとりでせっせと掃除していたな。もっともわたしは、ランドロードが大変喜んでそのまま掃除を続けてくれるなら家賃を半額にするというオファーをくれて、その後1年に渡ってせっせと掃除を続けて、気付いたらランドロードの留守中の管理まで頼まれるサブ・ランドロードのようになっていたのだが。ドイツ人をヒトラーと結び付けてへんなジョーク言うヤツも必ずいるんだよねぇ。こういう全てが大げさなビッグマウス男、苦手だわぁ。みんな故国に恋人待たせてきたりしてるんだけど、ふられちゃったり、寂しさ故に現地でお楽しみしちゃったり、色々ありますわな。でも主人公のフランス男クザヴィエが1年の留学を終える頃になると、その町の嫌いだったところが美しく塗り替わっていたりするこの感覚、これもすごく解る。でもこれって若さ故の柔軟性があるからだろうな。今から自分がどこかに留学しても同じ感覚は得られないように思う。クザヴィエとの情事に走ってしまった人妻のアン=ソフィがそういう例だろう。

最初はこのアパートメントの住人が″Caucasian"と分類される人種だけで完結されていることに違和感を覚えたのだが、よくよく考えたら、ここにアジア人などが登場すると、ただのハチャメチャ・コメディのような展開になって色気が失われたに違いなかった。

いるいる〜!、あるある〜!、わかる〜!この映画の感想はこれに尽きる。曽野綾子さんは「人種によって住む場所を変えるべき」と堂々とエッセイに書いて批判を浴びたという。そういった問題をずっと見つめてきた人が導き出した意見で、それはそれで尊重したい。でも異文化をもつ人々との暮らしは問題が多くも、愉しみも多いものだ。


Michelina |MAIL