My life as a cat
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2010年09月09日(木) 同僚の旅立ち

わたしを泣かせた同僚が背後からわたしの様子を伺っていることに気付いた。理由も何も知らずカッとして酷いことを言ったと反省していると人伝に聞いた。意識的に人に向けて発した酷い言葉で一番痛い思いをしたのは他ならぬ自分だったのだろう。人に発したものは必ずめぐりめぐって自分に返ってくる。わたし以上に居心地悪そうに仕事をしている彼女の姿に改めて学んだ。

1年ちょっと毎日顔を合わせて働いた同僚が晴れて転職することになった。ここにやりたい仕事がない、おとなしい性格も災いして、同時期に入ってきた天衣無縫に自分の希望や展望、提案を上司にぶつけて派手なパフォーマンスを見せる他の外国人達がどんどんやり甲斐のあるプロジェクトに引っ張られて行くのに対して、彼だけが同じ場所に取り残されて不満を口にしていた。言葉こそが我が身を救うと信じて日本語を誰よりも勤勉に習得してきたというのに、全く日本語のできない同僚達に越されていくのも大きな不満の種だった。それもそのはず。彼の部署では全く日本語を理解する必要などないのだから。とんだ読み間違いだったのだ。それじゃぁ、この同僚が他の外国人のようになれるかといったら難しいだろう。
"ひとつの場所でうまくやれない人は次の場所でもうまくやれない"
とかいう人もいるけれど、そうなんだろうか。意地の悪い人間でない限り、世の中には必ずあるがままの自分を受け入れてくれる場所があるだろう。その場に留まって険しい山を登るも、すんなり登れそうな新しい山を探すもありだろう。いや、そこは山どころかごろりと寝転がって鼻歌を歌っていられるただの平地かもしれない。

わたしの家でお別れ会を開いた。が、、、当人が急に客の通訳に借り出され来られなくなってしまった。しかし、その日本語たまには役に立ってるじゃない。よかったね。主賓なしに盛大に乾杯した。


Michelina |MAIL