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嫌な出来事ばかりで気の滅入る一週間がやっと終わった。おじさんと農園に行ってルッコラやサニーレタスなどサラダにする野菜を摘んでいたら、隣の農園のおじさんがいつものごとく持って行きなさいとパプリカやしょうがなどわたし達の作っていない野菜を分けてくれた。こんなひとときに心底疲れた心を癒される。
家に帰って疲れと傷でぐちゃぐちゃになってしまった頭の中を整理した。
インディアン・ガイが言った。
「日本の会社員という人種は基本的に目立つ人が嫌いなんだよ。出る杭は打たれるんだ。だから多数の人と同じ格好をして、同じことをしていればみんな安心するんだよ。」
自分は気にも留めない人々が自分を朝から晩まで監視して粗探しに徹している。吐き気のするような気味の悪さだが、こんなことで気を病むのは時間の無駄だ。わたしは自分の暮らしに手一杯。自分の暮らしが退屈だから他人のことばかりが気になる哀れな人々にかまっている暇はない。わたしはわたしでいたい。それを理解してくれる真の友達もちゃんといる。決めた。絶対相手の悪口など言い返さないこと。言ったら同レベル。負けだ。クリスチャンのバイブルスタディのディスカッションを思い出した。社会でどうしても遭遇する嫌な奴、それは神があなたに与えた贈り物。悪い見本を贈ってくれた。だからわたしは学んだ。絶対あぁいう人にはなりますまい。
テレビで見た。動物好きのイギリス人のカップルがある日ロンドンのデパートで子ライオンが売られているのにショックを受け、購入して家に連れて帰った。彼らを家族と思って成長したライオンは非常によくなついたが、やはり近隣住人には危険な猛獣。悩んだ末野生に還すことに決めた。アフリカに連れて行って訓練を受けさせ、半年後野生に放たれた。1年後カップルがイギリスから会いに行った。逞しく自立して暮らしていたライオンは彼らを目にして猛進した。固唾を呑んだその瞬間、ライオンは抱きつくように彼らに飛びついて全身で喜びを表現した。まるで本当の親子だ。家族の顔を、匂いを、忘れてはいなかった。邪念のない動物の愛がいい。わたしも人間界の面倒ごとにしらりと背を向けてそんな愛だけに生きられたらいいのに。