My life as a cat
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2009年10月16日(金) おひとりさま

農園のボスは出張にでてしまったのでひとりでぽつりぽつり収穫がてら草取りをした。いつも隣の農園のおじさん達にイモ好きを宣伝していたせいか、今日も里芋を分けてくれた。オフィスに戻って仕事が終わらず収穫に来られなかった同僚にお裾分けして共に家路に着いた。彼女はオーストラリアに住んだことがある為、他の人には長い説明なしに通じないことがあっさりと理解されたりして、話していると古い友達に再会したような懐かしい気持ちになる。慌しい一週間の終わりにやっと気を緩めて、晴々した気持ちで週末に向かった。

先週末、あなたはこんな陰口を叩かれているのよ、少しは気をつけなさいよ、などと言って、わたしの気分を悪くした(それが真っ当な悪口ならば改めるが、全く陰で言われることが納得のいかないくだらない内容で、しかしそんなことを陰でひそひそ言い合う人々がいるというその陰湿さにほとほとうんざりしたのだ)うんと年上の同僚は、自分は口うるさいおばちゃんのようだとふと我にかえり反省したに違いなかった。わたしは自分からは何も話しかけなかったが、あちらが妙に愛想よくあれこれと機嫌をとるように話してくるのでニッコリ笑って聞き役に徹した。わたしは彼女が人付き合いにおいて失敗しては反省してを繰り返して、それでも少しBetterになりたいという思いが前提にあるのが読み取れる。若い頃はそれなりに恋愛もしていて、普通の結婚もする筈だったのに、何かの不運でタイミングを逃した。そんな不運な彼女に周囲は優しくするどころか、ただただ惨めな女のように扱う人が多かった。強がりみたいに周囲に批判される前に、自分が周囲を批判して一見優位に立ったような感覚に浸る。気付いたら2チャンネルが唯一話せる場所になっていた。彼女との日常会話からこんな背景が伺えた。ひねくれたことばかり言っているけど、所々に寂しさが垣間見える。好きなアーティストを追っかけてどこまでもコンサートに行くなどという話を目を輝かせてしている時の万年少女のような彼女は好きだから、根っからの悪人ではないのに少し気を病んでしまっているのが残念だと思う。

家に帰ると、母が面白そうなドラマが始まるよ、などと嬉々として話す。
「おひとりさま」
だって。んも〜、33歳独身女だからかぁ。観月ありさ、お祝いにひとりでお寿司食べてるよぉ。確かにわたしにもこれくらいの度胸はあるが。母が観ようというからおやつを用意してテレビの前に座ったのに、10分観て、
「おもしろくない。」
とひとこと。チャンネルをまわされた。


Michelina |MAIL