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久々に朝から晴天。からからに乾いてしまった森を慰めるように最近は雨が降り続いて、どんよりと腫れぼったい空と裏腹に何かがぐんぐんと息衝いていくようなエネルギーを感じていた。
先週、夜遅くに男友達にどうしても今から来て欲しいと言われ、電話越しに伝わるただならぬ息遣いに彼の家に走った。近所のパブへ入り、端の席でレッド・バックを飲みながら感情的に興奮してしまっている彼の話を我慢強く聞いた。とても普通の感情を持って聞けるような話ではなかった。いつも何の計算も疑いもなく気前よく人に愛情を注いでひたすら信じてあげてしまう彼を踏み潰すように裏切る人々が許し難くて、またそんな人々に遭遇してしまう、または創りあげてしまう彼の宿命が不憫だった。そしてそれでも懲りずに人を信じてあげる精神の強靭さが好きでもう何年もいい友達でいる。彼に平穏が戻りますようにとおまじないをかけるようにやつれてしまった頼りない体にそっとハグをして別れた。
最近はあまりいい話がなくてわたしの周りにいつも灰色の雲がとぐろを巻いているような気持ちでいたから、からりと晴れた今日はそれを吹き飛ばすようにひとつ大きく深呼吸をして近所を散歩した。芝生に寝転んで好きな本を読んで。夕方家に着く頃にはお腹が空いて情緒の安定も取り戻していた。