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北風が吹き荒れる中、マルセイユへドライブ。天気がいいので車中から見る風景は穏やかに見えるが、1300のルノーが風にハンドルを取られている。不器用なマーティンの荒い運転と、わたしが見ているあまりにも大雑把な地図にハラハラしながら東へ東へ。ニームという味気ない街と、アルルというものすごい歴史の重みを感じる街を通り抜け、2時間でマルセイユに到着。想像の5倍くらい大きな都市で面食らう。下調べ不足だった。モンペリエでさえ運転するのが恐いというマーティンにこんなごみごみした都市を走らせるのは酷。なんとか渋滞を抜け、港にパークして車から降りて寒風に震え上がる。千葉の南房総をドライブする度に写真で見たニースやマルセイユを思ったが、実物もやっぱり似てる。南仏まで来る時間の無い人は、是非南房総へお出かけください。
街の密度を見ただけで疲れてしまったが、せっかくきたのだからと丘のてっぺんに目立っているノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院を見学することにした。街が一望できる展望台に立つも、海まで飛ばされて荒波にさらわれてしまうのではないかと本気で思うくらいの強風に煽られる。大の男達でさえまっすぐ歩けずよろよろと立ちすくんでしまっている。寒さと恐怖で車の中に戻った時は助かったと思った。
日曜でお店もパッタリ閉まっているのでさっさと帰ることにした。が、帰りはほんのちょっと違うハイウェイを通ったわたし達にまたまた恐怖が待っていた。あまりにも海に近いところに作られた箇所で、荒れ狂う波のしぶきを浴びて前が見えにくくなってしまうのだ。ハイウェイごと波に呑まれてしまうのではないかと思うくらい激しい。夜の海と荒れた海ほどわたしに恐怖を与えるものはない。寒さも苦手、風の強い日も嫌い。今日はもうダメかも。
やっとのことでモンペリエに着いたが、また道に迷う。この辺りの道は複雑で難しい。1時間近く彷徨いホテルが見えた時は二人ともぐったりだった。階下のレストランで熱いコーヒーを手にした時は安心のあまり泣きそうだった。
マルセイユの感想を話しあう。わたしはモンペリエのほうが好き。マルセイユは治安の悪そうな匂いがした。というとマーティンはいつものごとくそうか??と反対する。そりゃそうよ。だってスリや強盗はマーティンのようなガタイのいい男はあまり狙わないもの。スモールジャパニーズガールズにとっては治安の悪い街が沢山あるのよ。