My life as a cat
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2006年03月01日(水) Boujour Montpellier!!

ぐっすりと寝てすっきりと目を覚ましカーテンを開けると窓の外は雨。昨日キャミソール一枚でここまで飛んできたことが夢だったかのように、葉っぱを全部落とした裸の木々が凍えるように佇んでいる。レストランに降りてビュッフェの朝食を。ごはんとお味噌汁、漬物に湯豆腐。あぁ、幸せ。

昼前にパリへ向けて出発。恐怖の13時間フライトのはじまり。大酒飲みで日本びいきのフレンチビジネスマンと控えめな関西人の男子学生に挟まれて、ものすごい圧迫感の中で赤ワインを飲みひたすら時間を潰した。今日のベジミールは昨日と打って変わってとてもいい。関西人に「あのぉ、ベジミールのほうが美味しいからそれをたのんでるんですか?それとも本物のベジタリアンですか?」と聞かれてしまった。本物よぉ!と答えたら、もっと何か聞きたそうにしていた。すごく素敵な映画との出会いもあった。"Always"という邦画。昭和33年、戦後の日本。着々と進む東京タワーの建設と平行して、どんどん豊かさを手に入れていくその下町の庶民の暮らしぶり。素朴な子供達、隣家どころか町中が家族のような人々の情深さ、嵐は去って平穏を取り戻し、人々の心に夢と希望が芽生え始めた、日本が一番幸せだった頃のお話。

さて、やっとのことで雪がちらつくパリが見えてきて、シャルルドゴール空港に到着。かねがね耳にするフランス人は冷徹という風評に覚悟して挑んだが、わたしは運がいいのか、それとも重い荷物を抱えて言葉もできない相当憐れな佇まいだったのか(笑)、人々はとても親切で、強いフレンチアクセントの英語でドメスティックラインの乗り場まで誘導してくれた。乗り換えまで2時間。ひたすらベンチに座って人々を眺めた。顔も見た目も服のセンスもいい人々。目が合うとみんなにっこりと笑ってくれる。おすまし趣味というイメージはあっさり崩れ、この国の第一印象はなかなかいいものとなった。

ここからはエールフランス。これもまた悪評とは裏腹にアテンダントなどすごく親切。たったの1時間フライトなのにライトミールがでる。卵のサンドイッチと真ん中に生チョコが入ったガトーショコラ。熱いコーヒーと一緒に流し込んだら少し疲れが取れたような気がした。

フライトもラゲッジも全て無事、モンペリエに到着。ものすごい疲労の中に沸沸と湧き上がる達成感とともに出口を抜けるとマーティンとフランス支社の同僚のアーノルドが待っていた。会社があてがってくれているという黒いルノーに乗り込みホテルに向かった。避暑地の小さなペンションのような宿に辿り着き、荷物を降ろし、すごい勢いで深い眠りに落ちた。

(写真:ホテルからの景観。夏はもっと美しいのかも)


Michelina |MAIL