DiaryINDEX|
past|
will
マイケル・ムーア似のドライバーの運転するタクシーに乗りこみ出発。「キャンベラに来たばかりなの。ひとりでフランスまで行くの。」などと話したら必要以上に心配させてしまったらしい。バスのチェックインまで着いてきてくれた。早すぎたのでターミナルの脇のイタリアン・カフェに駆け込むと、そこは見事なイタリアン・ワールド。シェフがひとりでせっせと料理するのを眺めて時間をつぶした。どうして男性はパルメジャンチーズや塩を振るのがうまいのだろう。いい加減にやっているようで満遍なくふれている。真面目にやってるのにまだらになるわたしとは反対ね。ローマ人のオーナーが話しかけてきた。「君はビューティフル」などと恥ずかしげもなく言い放つ癖に、キャンベラのナショナル・ユニ卒だというので「あなたはスマートなのね」と褒め返したら顔を赤らめて居心地悪そうに俯いてしまった。褒め返されるのは苦手らしい。おもしろいっ。帰りにレジで彼に渡されたビジネスカードをひっくり返すと裏には(南?)イタリア人のお約束の如く彼のプライベートナンバーが手書きで書かれていた。受け取り側がどうであれ、動物のように欲望に一直線で楽しそう。沢山種を撒きすぎてどこに撒いたかすっかり忘れてしまう無邪気さも憎めない。
夕方シドニーに到着。都会だけれど東京ほどごみごみしていなくてビューティフル!建物や町並みはパースやキャンベラよりもずっとヨーロッパっぽい。5分歩いてバックパッカーにチェックイン。とりあえず出張日本人美容師に髪を切ってもらうことにした。久々にはさみが入ってすっきりしたところで、彼女の厚意で町を案内してもらい、一緒に夕飯を摂ろうとタイレストランに入った。日本で生きにくいというのに深く頷いてしまうほど正直な性格の彼女は可愛らしくて逞しい。すっかり楽しくなって、ハーバーが見渡せるテラスでグイグイと飲む。ほろ酔いで宿に戻ったところを浮浪者のように廊下で飲んでいた韓国人達に誘われジョイン。得体の知れない味のワインをドボドボと注がれ続けシドニーの夜は更けていった。