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同じグループの男性がわたしがもうすぐ退社することを聞きつけて突然ランチをおごるぞ!と言って誘ってくれた。この男性は年はわたしとさほど変わらないのだけれど一応役職がついていて上司にあたる人で今期にこのグループに移動してきたばかりなのでゆっくりと話すのはこれが初めてだった。わたしの好きなイタリアンレストランへ行き、あれこれと他愛もない会話をした。ふと「辞める理由って実は自分の都合以外に何かあるんじゃないの?」と聞くので、今までずっと思っていたことをぶちまけた。
この事業部での人間関係がきつかった。女ひとりで営業マンの中に入れられたまでは問題なかったのだけれど、問題は彼らがわたしを「異性」としてしか見ていないのではないかと感じることだった。みんなと仲良くしたかった。けれど人々があまりフレンドリーではなく、個人的な誘いは受けるものの、それ以外のところでわたしに近づいてくる人はいなかった。それはわたしを「君は女の形をしている意外には価値が無い」と言われているような気分にさせて人間としての自信を大きく喪失させた。
そういったことを話すと彼は申し訳なさそうに「そんな風に思ってたのか。いや、本当はみんな話しかけたいんだよ。でもほら、事業部の古臭い体質があってその中で女の子と仲良くするというのはなんとなくまずいんじゃないかという気になってしまうだけなんだよ。」という。言っていることはおおいに解かる。けれど、
「でもね、そもそも女の仕事にあまり期待をかけないこの事業部の中で何が女の人を救ってくれるかと言ったら仲良しの同僚がいるとか悩みごとを相談できる上司がいるとかそういったことでしかないんだよ。だからわたしの後任の女の人が来たらフレンドリーに接してあげてね。」とお願いした。
いつも女の子の同僚に影で打ち明けていた思いを当事者に伝えられたことでとてもスッキリした。(彼は午後から早速"フレンドリー"を心がけて頑張っているのが窺えた(笑))
夕方になって仲良しの女の子の同僚とソフトクリームを舐めながらさなちんさんが教えてくれた穴場のそば屋へとことこと歩いて向かった。金曜の銀座の喧騒に飲まれることのない潔くて寡黙なこのお店で玉子焼きとかき揚げを肴にお酒をちびちびと。わたし達って子供なのか大人なのかわからない。「いつもの週末」もあともう1度しかやってこないのだと切なくなった。半年仕事を続けられたのはささくれ立った心を銀座と彼女が癒してくれたから。