気がつきゃライブの時間だぜ
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2011年05月21日(土)   ◎CONCERT TOUR 2011  “悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜”@大阪グランキューブ

 この1週間、かなりハードなスケジュールで乗り切っているにも関わらず、
 今日は、昔からの友人に誘われて
 わたしの趣味の範疇外であった
 バードウォッチングの会なんかに参加してしまい、
 なかなか疲れた感じで会場に到着いたしました。

 立派な建物です。
 ここでエレファントカシマシを見ることになろうとは。
 以前一度だけ友人のお付き合いで
 売れ線バンドを見に来たことがあります。
 ここのホールは、
 もともとサミットを誘致するために作られた会議場なので
 座席が可動式のため、
 ジャンプするとものすごく揺れた記憶があります。
 それもスライドする感じで揺れるので
 ちょっと酔ったような感じになり、
 これを乗り切るには自分も飛ぶしかない、と
 ずっと飛び跳ねていたっけな。

 ま、そんな会場です。



 ホール自体はとてもきれいです。
 今日の席は、前から7番目。
 客電が消えてみんなが立ち上がると
 微妙にセンターマイクにななめ前の男性がかぶる。
 でも、一人分の席の幅が広いので
 ちょこちょこ 左右に身体を動かしながら
 視界を確保しておりました。



 出てきた宮本さんは、髪を切っていました。
 なんとも少年っぽいです。
 黒のジャケットがやや七五三の雰囲気を漂わせていました。



 1曲目の「Moonlight masic」。
 今日のコーラスは (・・・っていうか、キーボードは)蔦谷さん。

 席が石くんの方だったせいもあるのか、
 コーラスがあまり聞こえませんでした。



 2曲目は、「ゴッドファーザー」です。
 おお、こんなん来たがな、と胸を躍らせるわたし。
 この歌の注目点は何と言っても
 『俺泣いちゃうぜ、メソメソ』 でしょう。
 ここへ来るたび、にたにた笑ってしまいます。




 今日の「彼女は買い物の帰り道」 も、完璧。
 素晴らしいです。




 「歩く男」は、このツアー熱いですね。
 「どこまで歩いて行っても また歩いていく」 というようなことを
 叫んでいたように思います。




 「九月の雨」。
 フェイクを思いのままに操る宮本さん。
 すごいですね。
 かつて、野田秀樹のことを 「言葉の錬金術師」 といった人が
 いたとか、いないとかですが、
 この言葉を借りるなら まさに
 「フェイクの錬金術師」。

 ・・・・やっぱりこれはちょっと変か。




 「暑中見舞」、イントロからうれしくてたまりませんでした。
 歌詞は、のっけからだいぶ間違えていました。
 でも、その都度、ちゃんと元の歌詞にもどしているところは
 えらかったと思います。

 (なんや、この感想)

 まあね、どうなろが、わたしは、
 後半の、

 『今日は俺は部屋の中一人』

 から、必ずキレるんですよ。
 めちゃめちゃ飛び跳ねてしまいます。
 今日は、足元でゆらゆら揺れる床に
 入り口のところに書いてあった
 「ジャンプ禁止」の張り紙が目に浮かびましたが、
 もう仕方ないでしょう。

 ほんとにだいすきなんです、この曲。
 最後の 「だだだだだだだだっ!」 


 決まったぜ。




 「遠い浜辺」も、歌われました。
 ほんとにいい声です。
 この歌でも、よく勘違いしたよなあ。
 懐かしい。




 「赤き空よ!」 の時だったですか、
 「思ったことは言った方がいい」 みたいなことを言ってたのは。

 宮本さんは、思ったことは言ってないのかな。
 たぶん、なんですけど、
 言ってもなかなか伝わらないだろうな、
 じゃ、もういいか、
 みたいなことがあるのかなと思ったりします。

 わたしも実は、そんなところがあります。
 わたしの話すことは たいていどうでもいいことのようです。
 話せば話すほど、
 相手がきょとんとしていることがよくあります。

 なので、わたしもあまり思ったことは話しません。

 話して、「うんうん。」 と言ってくれるのは
 エレ友さんが多いので
 エレ友さんには 思ったことを話してみることがよくあります。

 そんなわけで、
 わたしはまだ、
 「思ったことは言った方がいい」 とまでは思えないですけど、
 宮本さんは、なにかそう思える事実があったのかもしれないですね。





 「夜の道」はね、もちろん素敵でしたよ。
 ただ、後半のあたり、

 『すこしよりそうふたつのかげ』 って歌詞を
 『こしよりそうふたつのかげ』 って歌ったので
 
 突然笑いがこみ上げてきてしまいました。





 そして、「悪魔メフィスト」 に魅入られて
 本編終了。



 なかなか かちっとタイトにまとめてきたな。
 大人っぽさが漂ってかっこいいけど、
 大阪のライブにしちゃ おとなしめやったな。

 と、これは本編が終わった後の感想です。




 アンコールでは、1曲目に「夢のちまた」 が歌われました。

 これを歌う前に 「花見に行かない人の歌です」 と言いました。

 これを聞いて、わたしも含め、
 ほとんどの人が 「上野の山」 と思ったようです。

 現にわたしなぞは、
 石くんが 「夢のちまた」 のイントロを弾いた時に

 「石くん、それちがう、『上野の山』。」

 って心の中で思いました。
 加えて宮本さんが、その演奏を止めたもんですから、
 
 「ほら、みてみ、ちがうやろ。 怒られるで―。」

 とか思ってしまいました。
 でも、やり直しのイントロもやはり 「夢のちまた」。

 あ、花見に行かない歌って 「夢のちまた」 のことやったんか。
 そういえば、「上野の山」は、
 花見にいちゃもんつけてるだけで
 花見には出かけてるわな。

 あ、そうか。
 自部屋に籠って 花見に行かないのは、
 「夢のちまた」やったんか。

 ・・・・と、たくさんの人が認識したことと思います。


 そんな感じで歌い出された「夢のちまた」ですが、
 これはほんとに素晴らしかったです。
 まるで、一編の短編小説を聞くかのごとく
 宮本さんの文学の世界に浸ることが出来ました。

 そして、最後のフレーズ、

 『ああ、今日も夢か幻か ああ、夢のちまた』

 ここのところは、ものすごい絶唱でした。
 びりびりびりと なにかに打たれたような気持ちになりました。

 自部屋に籠っての鬱屈、
 そして、爆発。

 確信は持っているものの、
 掴めきれない未来。

 たくさんの作家が、
 原稿用紙何枚にも綴って表そうとする、その心象を、
 宮本さんは、数秒の叫びで表しているのだなあと思いました。




 余韻に浸ることも許されないまま、
 次の曲のイントロが始まりました。

 「せいので飛び出せ!」 です。

 この歌、CD聞いてものすごくすきになった歌だった。
 よくカラオケで歌いました。
 あの、声のひっくり返るところがだいすきでした。

 


 「楽しい歌を見つけました。 契約が切れていたころの歌です。」

 シングルになった歌、とも言ってたかな。
 
 そして始まったのは、「極楽大将生活賛歌」。

 ほんとにとても楽しい歌でした。
 当時の宮本さんが、この歌を
 どんな気持ちで作って どんな気持ちで歌ったのかは
 わたしはわかりませんけれど、
 少なくとも今日は とても楽しそうに歌っていた宮本さんでした。




 それから、「FLYER」。
 石くんが、昼海さんの方を向いて 頭を振っていますが、
 なんか以前に比べると
 頭の振り方が固いような気がしました。

 なめらかさがないというか。

 まあね、あれですよね、
 もう疲れてきますよね。

 それになんだか宮本さんが
 この石くんの首振りにもう飽きたのか
 あまりこだわっていないみたいな感じで
 そうなると 気持ちもこもらないぜ、とかそんな感じかな、石くん。


 22日のこととまざってるかもしれないですが、
 宮本さんがギターを抱えてまま、
 くるっと一回転したんじゃなかったかと思います。




 そして、「ファイティングマン」。
 
 この歌の後、「ありがとう」 と言って
 ほとんど舞台のそでまで帰りかけていたのですが、
 もう一回帰ってきて 「ガストロンジャー」 を歌いました。

 なので、アンコールは一回ってことになりますが、
 曲の数が少なくなったってことでなかったようです。

 引っこんで、もう一度出てくるのが面倒くさかったか、
 時間的に押してたか、
 どっちかでしょうね。

 前回のツアーでは聞いたけど、
 今回のライブハウスでは聞かなかった、

 『人類いまだかつて 誰が空を飛んだんだよ』

 と歌の中で言っていました。


 背中にね、羽は生えてるかもしれないんですよ。
 でも、それがでかすぎて 重たすぎて 邪魔になって
 飛べないのかもしれないんですよ。

 きっとそれは夢なんだろうな。
 人は夢がでかすぎて 飛べないのかもしれないな。


 今日のバードウォッチングで
 自然史博物館の先生が言ってました。

 哺乳類は、食べられる時に食べられるだけ食べて
 それを脂肪にして蓄えておこうとするけど、
 鳥は、必要な分だけしか食べないのだそうです。

 なぜなら、身体が重くなると飛べなくなるから。
 飛べないってことは 
 鳥にとっては死に繋がるのだそうです。


 わたしたちが飛べないのは
 夢を背負いすぎてるからかもしれないですね。


 でもこの夢は、捨てるわけにはいかない。

 だから、人類史上誰も空を飛べないんですね。




 というわけで、アンコールは、
 大阪らしいテンションの高い雰囲気になりました。

 やっぱこうでなくっちゃ、大阪。

 充実していました。
 とても楽しかったです。


 また明日が楽しみだなあ


  




  


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