気がつきゃライブの時間だぜ
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2011年05月14日(土)   ◎CONCERT TOUR 2011  “悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜”@広島アステールホール

 すみません、
 ライブが立て込んでまして、
 今書かないと ものすごく宿題が多くなってしまいそうなので
 覚書程度ですが、
 書くことにします。


 広島は、わたしのだいすきな町です。
 そして、過去何度かここで行われたライブに行きましたが、
 どれもこれもいろんな意味で
 大変印象深いライブでありました。

 なので、広島ははずせない、というのがわたしの中の法則です。

 (ま、他にもそんな町がいっぱいあるんですけどね)


 今回は、姫路までは新快速で行って
 そこから新幹線に乗りました。

 姫路で用事があったこともあるのですが、
 まあ、一番の理由はお金がないからです。

 でも、姫路では、おいしい駅そばが食べられるし、
 売店でおもしろいものを発見するし、

 (地酒「米のささやき」など)

 これから、広島へ行くのはこの方法がいいかなあ、と思っています。



 会場へは、路面電車で行きました。
 少し人の流れがあってのでそれについていく途中で
 向こうから来る友人に会いました。

 で、その友人に、
 この人の流れはもう一つのホールへ行く人の流れで
 アステールホールは こっちじゃないよ、と教えてもらいました。

 もう一つのホールのライブは アルフィーだったそうです。

 ああ、よかった。
 友人に会わなかったら、わたし絶対パニックになってたわ。


 で、会場前で、他の友人と待ち合わせ。
 植木の石垣に 1mの間をおいて座っていたというのに
 お互い全然気付かなかったというオチつきでありました。



 今日の席は、3列目のど真ん中。
 チケットを発券した時は、ものすごくうれしかったのですが、
 どうやら、広島に行く友人たちは、
 みんなそれくらいの良席でして、
 これは、よほど売れてないのかもしれない、と
 ちょっと心配していたのですが、
 まあ、そこそこいっぱいに入っていてほっとしました。


 
 さて、わたしのホール初日が始まります。

 一曲目は、「moonlight masic」。
 きれいに澄んだ夜空のような宮本さんの声にかぶさるコーラスが
 とてもきれいでした。

 コーラスは、サニーさん。
 この人のコーラス、
 どこからか聞こえてきて
 きれいに主旋律を飾るとても素敵なコーラスですね。



 次は、「DEAD OR ALIVE」 でした。
 この歌を聞くと わたしの心はなんばHatchの初聞きの日に戻ります。
 あそこから、エレファントカシマシの試練が始まった、
 そして、
 わたしとエレファントカシマシのほんとの旅が始まったと、
 そんなふうに思っています。

 ターニングポイントである一曲です。




 「彼女は買い物の帰り道」。

 これはすごかったです。
 前回のZeppツアーも6回くらい行きましたが、
 この歌の終わりかけの高音、

 『でもわたしは誰かを愛してる』 の 『でもわたしは』 のところね、
 一曲の中で3回出てきて、
 で、6回×3回で 計18回なんですが、
 まあ、ちゃんと音が出たのは、半分くらいやったかな。

 しかも、そのうちの半分くらいは、
 その音は出たけど、
 次の音がひっくり返るみたいな感じで、
 わたし的には、成功したのは2回くらいやったんじゃないかと思ってたんです。

 ところがですよ、広島、
 これ3ヶ所とも完璧に音が出ました。
 次の音もひっくり返りませんでした。

 しかも宮本さんは、そんなに力まず、
 感情を込めるところなので 少々表情をゆがめてはいましたが、
 自然な音で歌っていました。

 わたしは、うっわ―・・・ と、感動しました。


 そして、最後は、打って変った穏やかさで

 『愛してる』 と。


 ああ、この人は芸術家や。
 ここにこの人の人生の生き様がある、と
 そんなふうに唐突に感じました。




 「歩く男」は、前に長いインストがありました。
 石くんと掛け合いでギターを弾いていました。

 そして、歌が始まりました。
 わたしはこの歌がだいすきです。

 特に後半の、「夏の夕暮れ」 というあたりから
 胸がいっぱいになってきます。

 なんでだろう、と思っていたのですけど、
 この間 「偶成」を聞いていて気付きました。

 宮本さんが、「夏の夕暮れ」「春の夕暮れ」と歌う時、
 わたしは、その言葉に
 「偶成」に出てくる夕暮れを重ね合わせていたのだと。

 流るるドブの表をキラリとさせたる夕陽だったのです。

 だから、こんなに泣けてきてしまうんだ、とわかりました。

 宮本さんがどう思って作ったかは知りません。
 だけど、宮本さんが思う夕陽のイメージの一番の原型は、
 それなんじゃないかな、とその時にふと思いました。

 
 今日は、
 「どこまで歩いて行っても まだ歩いていくんだ」 みたいなことを
 叫んでいたと思います。




 「九月の雨」も素晴らしかったです。
 武道館よりずっとよかったと思います。
 高音もすごくきれいでしたし、
 歌詞を伸ばした後に ため息をつくように息を吐くのが
 とても表情深く感じられました。



 「旅」は、いつも素敵なんですけど、
 ま、いまさらながら、
 「ギター、ミッキー!」 のギターがすごく素敵でした。
 
 で、自分のソロの時には、

 「ギター、俺!」

 と言っていました。

 ま、しゃあないわね、だれも言うてくれへんもんね、自分で言わな。
 そんなバンドにしてしもたんは、自分やけどね。

 それで、これまた、
 ソロを弾きながら 「あぅ!」 とか、「わぉ!」 とか言ってました。




 「so many peaple」 は、
 隣の人、ごめんなさい、な歌でした。

 ホールなんで、まあ、おとなしく聞いてたつもりだったんですけど、
 この曲でタガがはずてました。

 特に 『ソー メニー ピープル、 か、か、革命も』 のところは、
 前後左右の方のご迷惑になってたと思います。

 ほんとにすみません。



 「さらば青春」の、イントロのギターは
 非常におかしなことになってたと思います。
 
 そして、歌いだしのところは、
 ほとんどギターを弾かず、
 ものすごいオーバーアクションで ベタな感動を誘っていました。
 宝塚のやうでした。

 なんじゃこりゃ、と、ちょっと唖然としてしまいました。
 何が起こってん?

 『ああ、俺は』 からはギターを弾いて いつものように歌っていました。




 「珍奇男」、Endigっていうか、アウトロの部分で、
 トランス張りに繰り返されるリフに乗せて
 メロディもなく

 「わたくしはちんきおとこ、」

 と、ずっと歌詞を叫んでいました。

 で、『でぃえぇぇぇえ―』有りで終わりました。




 「赤き空よ!」 の前だったと思うのですが、
 ギターからハンドマイクに代えようとすると、
 コードがマイクスタンドにからまっていて
 それを苦労してほどいていました。

 そして一言、

 「立ってるだけなのに、なんでからまるんだろう。」


 ツボりました。
 笑いがとまりませんでした。

 その昔の「犬の散歩」とかも思い出しました。

 御本人は、そうおっしゃっておりますが、
 決して立ってるだけではないように思います。

 君はどうだ。

 



 「夜の道」は、大変よかったです。
 なにがよかった、って、
 ギターにはらはらすることなく聞ける雰囲気がありました。
 それがとてもよかったと思います。



 本編の最後は、「悪魔メフィスト」でした。
 ちゃんと「朝」から始まりました。
 この曲、だんだんと美しいものになってきているように思います。




 アンコールは、黒シャツで登場。
 「生命賛歌」が、始まりました。
 イントロ、石くんのギターを 
 懸命にフィーチャーしようとしていた宮本さんでした。

 めちゃめちゃおかしかったのは、
 『俺も踊るんだ』 で、
 その場でくるくるくると三回転したことです。

 かわいすぎるやないか。




 「ハナウタ」を歌う前に、
 曲の紹介をしようとしたらしんですが、

 「もはや・・・・ いい曲です。」

 って、言って、すぐに

 「もはやいい曲って、変ですね。」

 と、自分でも笑ってました。


 「ハナウタ」もよかったです。

 これもあの難関の音、
 『ときめきの思いを』 の、「めき」 のところね、
 ここ、CDでは出てるけど
 ライブでは 上がりきっていない中途半端な音で、
 もしかしたら 
 ほんとはこの中途半端な音が本来の音なんだろうか、と思ったりもしていたのですが、
 今日のライブでは、ちゃんとこの高音が出ていました。

 感動でした。

 「彼女」といい、「ハナウタ」といい、
 いったいなにがあったのでしょう、宮本さんに。

 毎日ボイストレーニングしてるとか?

 



 今、思い出しました。
 一番最初のMCの時、
 「年を取るほど なんだかわからなくなります。」
 と、言ってました。




 そして、アンコールの2回目は 「ファイティングマン」 でした。




 とても素晴らしいライブでした。
 宮本さんも、「コンサートらしいコンサート」 と言っていました。

 この素晴らしさは、熱情とか、そういうものではなく、
 わたしは、落ち着きであったと思います。

 先日、わたしは、落語の発表会に出ましたが、
 その時、落語教室の先生が こうおっしゃいました。

 「舞台であがってしまうのは、
  練習不足か、ある以上に自分を高くみせようとするか、のどちらかです。
  しっかり練習していて、
  自分にあるだけの力で望めば
  舞台に出る前には緊張しても 舞台に出れば落ち着きます。」

 わたしは、この姿が今日の宮本さんにあったように思います。

 それが、はらはらせずに聞けた、
 「夜の道」 に表れていたように思います。


 宮本さんは、まじめにこのコンサートに向かい、
 自分のあるべき姿そのまま、
 『それ以上でも以下でもない』 エレファントカシマシを
 わたしたちに示してくれたのだと思います。


 
 やっぱり広島のコンサートは、いいなあ。
 わたしは、だいすきです。

 今度、いつ広島であるのかな。

 しっかり働いて、お金貯めて また来たいです。


  

   


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