気がつきゃライブの時間だぜ
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2010年01月09日(土)   ◎新春ライブC.C.Lemonホール


 新春2日目です。
 この日は、代官山、中目黒の散策後、
 渋谷にやってきました。

 楽しみは楽しみなんですが、
 なんせこの頃のチケット争奪戦で
 9日のチケットが取れなかった友人が結構いて、
 ちょっと寂しい気持ちです。


 今日の席は、前から6列目の真ん中。
 座ってみると思ったよりも近くてびっくりでした。



 セットリストは、ほとんど昨日と同じです。
 
 「今はここが真ん中さ!」では、
 『今は渋公が真ん中だぜ!」 と歌っていました。

 まあね、わたしたちも、今だに渋公って言ってますけどね。




 「おかみさん」のときは、歌の前に

 「御存知とは思いますが、
  17歳でもおかみさん、5歳でもおやじさん。」

 と言ってました。
 この時は、
 そんなん御存知ちゃうわ、
 なんのことやねん、と思ったのですが、
 ゆっくり考えてみると、
 つまり、何歳であろうと
 男は男の、女は女の資質がそなわっているのだよ、と
 言うことなんではないかと思いました。

 だから、この歌は、
 そういうことを歌った歌なんですね。

 女性への賛歌なのでしょう。

 でも、そんな男への慈しみにもあふれていますね。


 で、昨日のところで書いた、
 『進歩しねえな』の「し」の音は、
 やっぱり今日もどはずれた高い音になっていました。

 これは、こういうふうに意識して歌っているんやと
 わかりました。

 この外れ方が ほんまに素敵で
 ストライクでツボついてくるなあ、と感動しました。

 
 また、ギターを弾くときの顔が、
 なんかもう、苦痛にゆがんだ表情で
 おかしいくらいでした。

 これはなんでしょうか。
 ハードな感じを表現したいと思ってのことだったら
 ちょっとちがうんちゃうか、と思いました。




 「すまねえ魂」。

 「いい思い出も悪い思い出もあって
  例えばすき焼きをごちそうしてもらっても
  もう帰ればいいのに
  ずっと食べてて失敗した、って
  そんな後悔をしました。」

 とか言って、歌に入りました。

 すき焼きの歌かい、これ。

 しかし、
 例え話しが、まったくたとえになっていないどころか、
 かえって意味不明になってるのはすごいと思う。

 MCは、こんなんでしたけど、
 歌はめちゃめちゃよかったです。
 昨日よりもよかったと思います。

 これは、
 もっと自分を大切にしようって歌なんやな。
 自分をしんじよう、っていう。




 
 「ネヴァーエンディングストーリー」も、
 めっちゃくちゃによかったです。

 今日は、「旅へ」も、
 きれいにかすれた声で、
 しかもちゃんと音程が出ていて ものすごくよかったです。

 わたしは、身動き出来ず、立ち尽くしていました。

 もしかしたら、呼吸も忘れてたかもしれません。

 演奏の後も、会場がし―んと静まりかえって
 鳥肌が立つような余韻でした。




 本編の中で、
 わたしが一番いいと思ったのは 
 この後の「絆」でした。

 前の 「ネヴァーエンディング」の流れもあり、
 なんだかもう、涙がとまらなくなってしまいました。

 「地図にない道 指でたどるこの夢」、って
 なんてロマンティックで なんて壮絶で
 なんてせつない人生なんだろう。


 ところがですね、
 間奏のところで 突然スイッチが入ったように
 身もだえ めちゃくちゃに暴れました。

 目の前だったのと、ふいをつかれたのとで
 あんまりびっくりして
 で、気持ちとしては 歌に陶酔してるし、
 なんだか気持ちをどう処理していいか
 全然わからなくなって
 しばらく 呆然と立ち尽くしてしまいました。

 そんな暴れ方しても かっこよかったです。



 それで思い出したんですけど、
 なんの歌だったか、白シャツのときに
 いきなりこっち方向に
 全速力で走ってきて
 止まる前に指差しをして
 まだあと2、3歩走っていました。

 これは今日のお年玉です。
 




 「化ケモノ青年」は、
 後半の 「19世紀以来」が、
 18世紀、17世紀ってどんどん遡っていって
 最後には、

 『縄文時代だよ、おら、縄文時代だ』とか言って、
 「ガストロンジャー」チックになっていました。

 なんか2曲聴いたような気持ちになりました。

 それにしても、縄文時代すきやな。




 新曲の 「しあわせよ」は、とても驚きました。
 たった一日で、こんなに完成っぽくなるか、
 っていうくらいよくなってました。

 苦しかった時代に卑怯な生き方をしなかったことが
 今の宮本さんの納得に繋がっているのだと思います。

 だから そんなふうに苦しんできた自分が
 愛おしいんだ。

 だから 迎えにいきたいんだ。

 これは、
 「10年まえの僕に手紙を書いた」 と
 共通するものなんだろうな。




 もう一曲、「赤き空」の方は、
 歌もいいけど、歌ってる宮本さんが
 気持ちよさそうなのが 一番いいです。

 泣きっぱなしでそこにいるんじゃなくて
 ちゃんと暮らす世間に帰ってくるっていうのがいいですね。

 また、ずっと世間にいるんじゃないのもいい。

 こうやって行き来するのが一番いいですよね。




 昨日とちがってたのは、
 この後に 「クレッシェンド・デミネンド」が
 あったことです。

 ついこの間聞いたように思ってたんですが、
 07年のAX以来でした。

 わたしは、「DEAD OR ALIVE」 と
 ごちゃまぜに覚えてたみたいです。

 最後のところの
 『出かけていけ』 の「け」の音が
 とてもきれいに出ていました。

 あれ、今、気づいたんですが、
 これの歌の歌詞って 
 『出かけていく』 でしたよね。

 わたし、確かに 「け」の音がきれいやなあ、と思ったんですが、
 『出かけていけ』 とうたったんでしょうかね?




 本編の最後は、「俺たちの明日」でした。

 もうこの頃になると、
 お肌つやつや、目はきらきら、
 まるで少年の顔になっていました。

 すごいわ、この内面からの浄化。

 ほんまに歌をうたうのがすきなんやね。

 ただ、この時、

 『お前がくれたやさしさが お前の宝物』

 と、歌っていました。

 歌った瞬間、ちょっと目が泳いでて 
 おかしいやら、かわいいやら。


 それと、
 「宮迫です」か、「ゲッツ」みたいな
 アクションがあって、これも笑いました。




 アンコールは、「まぬけなJohnny」。

 今日は石くんのコーラスが二回ある、と思ってたら
 石くん、ゴゴゴのコーラス忘れてて
 成ちゃんの聞いて 
 あわててマイクを引き寄せて歌ってました。

 わらいました。




 「桜の花、舞い上がる道を」は、
 最初の歌いだしのところ、
 発声、息の使い方、口の開け方、
 喉の開き方、息継ぎ、発音、
 どれをとっても 声楽のお手本のようでした。

 声楽を習う人は、
 これをテキストにしましょう、と
 思えるくらいでした。

 ほんとに感動しながら聞いてたんですが、
 「遠回りしてた」 のところで
 両の人差し指を
 頭のところで くるくるまわしてたんが
 笑えてしまいました。




 そして、今日も最後は 「待つ男」。

 これね、今日の話題になってたんですよ。
 昨日は 「待つ男」歌ったけど
 今日はどうやろ、歌うやろか、
 日替わりで ちがう歌になるんやろか、って。

 わたしは、「待つ男」であってほしい、と思いつつも
 たぶん、ちがう歌がくるんじゃないかな、と
 予想していました。

 だって、お正月から 「待つ男」3連発なんて
 すごすぎるじゃないですか。

 そんなことが起こるはずがない、って。


 ところが来ました、「待つ男」!!

 
 なんか夢をみているようです。
 しあわせすぎます。

 近くでみたら、完全に目がいってました。

 でも、品格がある。
 こんなん歌って、
 しかもじょうずで 品があるなんて歌手、
 絶対どこにもおらんわ。

 途中、うつむいた状態から
 突然顔上げて、
 そしたら 髪がバサッて後ろにたなびいて
 その中から完全にいった、
 宮本さんの白い顔が見えたときは
 ほんまに
 ひ、ひ、ひえ――って なってしまいました。

 ま、途中で、
 「おえぇ」とか、
 「わっ!」って脅かすのとか、
 そんなんもあったけど、でもすごかったです。


 久しぶりにマイクを放って帰っていくのを見ました。



 全く素晴らしいコンサートでした。
 しばらく席をたてないくらいでした。
 
 声や歌の威力に、圧倒されすぎてしまって
 自分の中の余裕がいっさいなくなっている状態でした。

 オレ、思考停止。

 


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