気がつきゃライブの時間だぜ
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| 2010年01月08日(金) |
◎新春ライブ@C.C.Lemonホール |
明けましておめでとうございます。 さあ、今年も行ってみよう!!
と、言うわけで、新春ライブです。 朝からの坂めぐりを終え、会場にやってきてみると もう開場を待ちかねる人々の列が出来ていました。
こういう光景は、ホールではあんまり見たことなかったなあ。 っていうか、ホールってほとんどなかったからなあ。
グッズ売り場には見向きもせず、席に直行してみると 2階ながら結構よく見える席でした。 よかった。
で、客電が落ちたので ごく当然に立ち上がろうとしたら、 なんか前の人は立てへんし、 後ろの人は 「え、立つの? そういうことなの?」 とか言うてるし、 びっくりして また座ってしまいましたよ。
あかん、頼むわ。ほんま。 ファン増えるのはええけど。
なんでわたしがビビらなあかんねん、って 反省の後 再度立ちましたけどね。
出てきた宮本さんは、長髪ぼさぼさ。 白のシャツに黒のジャケット。 いわゆるお年玉ファッションです。
これも今まであんまり聞いたことのなかった 黄色い歓声が響いておりました。
1曲目は 「sky is blue」。
新年第一声が、 「さして強くもない」とシャウトに近い歌声に あ、今年も変わらず このバンドに捧げる一年やな、と思いました。
実はね、わたしは前ノリして、 この前日にインディーズバンドのライブに行ってたんですよ。 その時に、初めて見るバンドやねんけど、 爆音系の怒鳴りバンドが ふたつ出てたんですよね。
わたしは、そのバンドのシャウトを聞いて 失礼ながら、
「なんてきたないシャウトやねんやろ。 しかも下品やわ。」
と、思ったんです。
もちろんそこで、 宮本さんのシャウトってほんま絶品やなあ、 と付け加えて思ったわけなんですが、 実際、今日聞いて、
これやん! このシャウトやん! これだけがなってるのに なんでこんなきれいやねんやろ。 しかも品がある。 ほんまにどうしようもないわな、これ。
と、感動に打ち震えました。
2曲目は、「真夜中のヒーロー」でした。
会場は、 おお・・・・というため息まじりの感嘆と、 きょとん? な雰囲気が交じり合った瞬間でした。
これ、何年ぶりに聞くやろ? 「愛と夢」のころから 聞いてないなあ。 少なくとも、わたしの行ったライブではあれ以来歌ってないと思う。
この頃、ほんとに忘れ去られたのかと思ってた歌が ぽん!と来たりしてものすごくうれしいねんけど なんで突然この曲歌おうって思ったんかな、なんてことが すごく興味深いです。
で、この曲というと、あのかっこつけたPVが浮かんできますよね。 わけのわからんロデオマシーンとか。 なんとかっていうデザイングループに ジャケットとか PVとか撮ってもらったんやなかったっけ?
(でも、梟やったけど)
また、モーニング。娘が載ってたりするギター雑誌に この歌の楽譜やコードが載ってて わたしは買ってきて練習した覚えがあります。
ギターリフって、アコースティック派だったわたしには いまいちよくわからない言葉だったんだけど、 この曲のコードを弾きながら こういうのをリフっていうんかな、と思った覚えがあります。
なんにしても 久しぶりの懐かしい曲でした。
で、次が、「今はここが真ん中さ!」。
UPテンポの明るい曲に会場はわっとわきましたが、 惜しむらく 歌詞忘れが多かったですかね。 いつものことですけどね。
ところが次の 「おかみさん」、これも結構歌詞がとんでました。 でも、そんなことどうでもいいか、と思わせてしまうくらいの
「おかみさ――ん!!」 「おやじさ――ん!!」 「でぃええええええええええええ!!」
という、ものすごい叫びが 会場中に響き渡りました。
打ちのめされるというのにもいろいろあると思うのですが、 わたしは、ものすごい嵐に真正面から吹きつけられて かろうじてその場に立っている、というイメージでした。
だから、歌が終わった後の、 感動というか、 感動を飛び越えたもう、ある種ダメージですかね〜、 そういうのを感じてしまいました。
この曲の間奏には、いつも執拗なギターの掛け合いがあるわけですが、 今日は、宮本さんが石くんにどんどん接近していって ついにはおでこをくっ付けて弾いてました。
なんやの、この二人、正月から。
やや引き気味の石くんは、 どうしていいのかわからないというよりは 「人前でやめてよ」的な感じがしました。
それから、 『進歩しねえな』 の「しねえな」の「し」の音が、 裏返ったのか、なんか、 すごく高い音になってて、 つまり音がはずれてたわけなんですけど それがむちゃくちゃによかったです。
はずれたのか、故意にはずしたのかは わからないですけど、 それにしても この人の歌は 天才とか、そういう言葉でさえ物足りないものがあるな、と感じました。
次は、「ゴッドファーザー」やったのですけど わたしたち大阪人は、9月の大阪城野音で 一度これを聞いているので さほど、おおおおおにはなりませんでした。
しかし、これもやっぱり歌詞をかなり間違えてた。
もうここまでくるとわたしは、 宮本さん、大丈夫なんやろか、 もしかして ボケとか始まってるんちゃうやろか、 と、かなり本気で心配してしまいました。
気を取り直して、「すまねえ魂」。
「いい思い出も悪い思い出もあって わかってはいるけれど その自分をなかなか受け入れられない、って そういう気持ちの歌です。」
とい話しがあったように思います。
なんか、ちょっと胸にじんときました。 福岡の狭いステージでこの歌を歌っていたことを思い出して、 それが今は、こんなに広いところで・・・・。
あの時、宮本さんはほんとに苦しんでいたんだなあ。 自分を受け入れられない自分のことを自分に謝っていたんですね。 だけど、そんなときにも 自分を大事にして 自分に謝る宮本さんって わたしには ほんとに純粋に思えます。
わたしは、この宮本さんの魂に魅せられたんだと思います。
探してる、探し歩いている、なにかを探してる。 ココロをよ・・・。
探し続ける人生を 見続けて行きたいと思います。
「ネヴァーエンディングストーリー」は、とてもきれいな声でしたが、 「染める旅へ」のところが かなりきつそうでした。
だというのに、この後の 「絆」では、 それがウソのように、 ものすごく伸びやかな歌声にもどっていました。
音の高さもあると思いますが、 伸びやかさっていうのは 高さとはまたちがったもので あれだけいがらっぽくなってたものが リセットされて こんなにきれいな声になるなんて これはもう 魔法といかいえない喉ですね。
「真冬のロマンチック」は、 歌詞をよく聴くと ほんと、ロマンチックですよね。 だいすきな歌です。 蔦谷さんのキーボードも素敵でした。
しかし、過去何回かこの歌を聞いたけど その時はキーボードのところはどうなってたんだろうか?
それともキーボードのいる時だけ この歌を歌ってたんだろうか?
なんで覚えてないんだ、オレ。
「こうして部屋で寝転んでると」。
この歌はね、一人で部屋で鬱々としていて すごく内にこもっていって 最後には、「でもがんばるぞ」的なものかと思ったら 君に会いたい、なんて他力本願でどうなっとるんや、と思ってたんですが、 今日、宮本さんが
『君に会いたい』
と、絶叫するのを聞いて、すごく男らしいな、と思いました。 弱いところをさらけだし、君に会いたいと 臆面もなく叫ぶところが とっても潔いと。
これは、自信のあるときにしか出来ないことだと思いました。
また、この曲では、 いつもアウトロのヒラマさんのギターのリフに感動します。
まるで揺れる心を表現するような音に ギターという楽器の繊細な部分を知らされます。
いいですね。
「ジョニーの彷徨」では、
『I LOVE YOU, I NEED YOU, I WANT YOU』 の後、
「石く――ん!!」
と言ったように聞こえました。
しかし、まさか、そんなこと言うわけないだろうし、 ライブ後の飲み会でもそんな話しは全然なかったので やっぱりそら耳だったかな、と思っていました。
そしたら、次の日のライブ前に お茶を飲んでたときに、 エレ友さんが、
「あ、そうだ!」
と、突然背筋を伸ばして、
「昨日、寝る前に思い出して飛び起きたんだけど 昨日のライブの 『ジョニー』で 宮本さん、『石く―ん!』 って言ったよね。」
わたしは、めっちゃ興奮して
「言った―――――っ!!」
言った―――――っ!! は、いいけど、 ここで石くんと叫ぶのは、いったいなんなんだ? もう知らん。
「化ケモノ青年」が始まると、 となりの微妙な横揺れだった女の子が 力いっぱい拍手していました。 全然覚えてなかったのに 「母は思っただろう」の後、手が勝手に手拍子してました。 なんか恥ずかしいし。
唯一この曲のためだけに用意されたであろう、 石くんの前のマイクに、すっごく期待していたのに ものすごく力のない、
「へい。」
だったので、わたしはここから笑い転げてしまいました。 と、突然、ものすごいテンポアップ。 な、な、な、なんやねん、なんやねん。
「ハナウタ」は、もちろん、 わたしたちを 「祝福する歌」だそうです。
この歌のときやったかな、 モニターに足をかけようとして コケそうになったの。 ま、はっきり言うて、コント並のずっこけ方だったのですが、 すぐに体勢を立て直して なんの影響もなく歌を続けていました。
すごいっちゃすごいけど、 こんなの慣れてるっちゃ慣れてるもんね。
広島では、舞台から落ちたし。
新曲2曲。
まずは、題名を聴いて恐れおののいていた 「しあわせよ、この指とまれ」。
一音ずつ音を切って タイトルを言ってたところをみると、 これ、決定なんでしょうね。
歌の方は、 「プリーズ」で始まったり、 「オーライ」があったりはしましたが、 恐れるほどのことはありませんでした。
途中、歌とセリフが入り混じってる感じでした。
歌詞では、
『雨の交差点 信号が点滅していたなんてウソさ あの頃のいじけてた俺迎えにいくぜ』
みたいなところがあって、 これはすごく胸に染みました。
ま、ちょっと泣きそうっていうか、ね。
ただ、「雨のち晴れ」 というのは、 なんやろ、なんかこう、あかんのんちゃう?と思いました。 「to you」の、 『雨のち晴れ 晴れのち雨』 っていうのは いつ聞いても 泣けるんですけどね。
この歌、宮本さんは、アコギで歌ってましたが、 たぶんエレキギターになるんとちゃうかな。 そうなったら、またちがった感じになるかな、と思いました。
あ、そうそう、 アコギ、立って弾いていましたよ!!
またひとつ歴史に立ち会っちゃったね。
もうひとつの新曲は、たぶん今日が初お目見えでしょう。 これは、無骨な感じがしてよかった。 ちょっと演歌ロックな感じで イナ戦とか怒髪天みたいなところもありました。
歌詞がね、かなりわたしの胸をつかみました。
『せつなく甘い未来を夢見て 悲しくもないのに涙を流す』 『俺の歴史はいつも やさしくせつない歌が一緒にいた』
そして、
『ひとしきり泣いたら もどっていくぜ、暮らす世間へ』
印象に残ってるのはこんな感じです。 ああ、これは、この人の歌の歴史なんやな、と思いました。
どういうのでしょうか、 歌というものを自分の一生の伴侶に確定した、というのかな、
めざましで言ってた、
「ほかに楽しみもないし、一生歌っていきますので」
っていうのは、こういうことなんだな、と感じました。
そして、「FLYER」!!
出た! 石森!! 首、とれるぞ!!
本編最後は 「俺たちの明日」でした。 しかしあれですか、この歌のときは、 石くんはガニ股やないとあかんのですか。
今までガニ股はなかったのに この曲になるといきなり、開脚してガニ股になるって。 しかも、PVとおんなじくらい動かないって。
なんかジンクスでもあるのかな。
アンコール。 わたしは決めました。 アンコールの拍手は、立ってするってことを。
アンコールっておまけじゃないですよね。 素晴らしかったライブに対する賞賛の意味ですよね。
だから、スタンディングオベイションのつもりで 立ってすることにします。
そんなことはどうでもいいんですが、 アンコールの一曲目は 「地元のダンナ」 でした。
この歌はだいすきです。 それに、ウソみたいに盛り上がった、 JCBホールの記憶があるので めちゃめちゃ気持ちが湧き立ちます。
しかし、やっぱ、JCBのようにはいかんですね、 ホールやしね。
「桜の花、舞い上がる道を」のときは、 「転がるエブリディ」を 「転がり続ける」 と歌ってたと思います。
さて、2回目のアンコールです。 出てきた宮本さんは、ハンドマイク。 これは、「ガスト」か、「ファイティングマン」やな、 もしかしたら 「花男」かもしれん、 わたし、「花男」がいいな、と思ってたら、
宮本さんが、「おめでたい歌です」 と言って、 成ちゃんの方を見て、 流れてきたこのベースは・・・・!!
ひひひひひえええええぇぇぇぇぇ。
まつおとこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
め、めでたすぎる。
正月から 果報者すぎる――――。
まった、この「待つ男」のすごかったこと!!
1/23現在でも、最強の「待つ男」だったと断言できます。
まるで身体の中に大きな大きな悪魔が宿っているかのように そしてそれを楽しむかのように あの細い身体を前へ後ろへと折り曲げ仰け反り、 会場中に響き渡る渾身の叫び声が その喉から発せられていました。
ほんまにお年玉をもらった気分でした。 (あ―、そういや宮本さん、 この年になってお年玉をもらいました、って言うてたな。 わたしも弟の嫁があんまりかわいいから お年玉あげたけどね。)
今までで一番、 妖怪じみてて、妖艶で、男らしくて、笑えて、植木等で、 誰も俺には近寄るな、っと。
ほんま、よかった。
この一年、始まったばかりでこの先なにが起こるか まだ全然わかりませんが、 この時点では、 今年一番しあわせな時間だ、と思いました。
あと、どこらへんだったか、覚えていないのですが、 蔦谷さんが演奏お休みのときに 宮本さんが テンポアップをメンバーに要求して メンバーが微妙についていきかねてた場面がありました。
その時の蔦谷さんが、 すごく心配そうにその様子を見つめていて でも、自分は弾くところちゃうから手もだせないし・・・・って あせあせしている様子が めちゃおかしかったです。
それと、アンコールのところへんやったか、
「みんないい年になるように 俺が受け合おう! ・・・・っちゃいけないか。」
って言って、ヒラマさんに向かって
「いけないよね。」
そしたら、ヒラマさんがにこにこして首を振って、
「いいの? (ヒラマ、うんとうなづく) ・・・・いいそうです。」
結局、受けあってもらたの? どうだったの?
でもね、わたしたちは その気持ちだけで充分。
今年もついていきますね!
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