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脳内に残る瀕死の映像。 志が折れる様は切ないね。
邸宅前についた時の声なき声がまず衝撃。 拒絶を聞くしか出来ない、返事はおろか耳を塞ぐことすら出来ない衰弱した身で、ただただ流す涙が哀しい。
屋敷前にたどり着いた時の安堵、父の拒絶にあっての絶望、そして最後に見せた貴族の矜持。 短い時間でのこの感情の揺れ幅の大きさ。一方で瀕死を演じつつ、心も見せる。 いやぁ、何度見ても素晴らしい。
こひさん、金田さんと、"老い"というか、過ごした日々の長さなくして、 表現できないも"わびしさ"のようなものも見た。 (もちろん歳月の長さは十分条件ではなく、必要条件)
大河ドラマ。平清盛。 ホント保元の乱前後の回は、それなりに面白いと思うのよ。 「人物の関係がわかんない」と身近の感想で聞いたが、ここ最近の回はぼーっとわかれば 単純に話の流れを楽しめる作品なんじゃないかと。
だから!もったいない! 返す返すも第1部の散漫さと、Teen清盛の無理くりな活躍が! 製作チームのイメージの不統一が! それぞれが好き勝手に脚本カットするのも話がぶつぎれの一因なんじゃねーの?
あと密かにこの時代やるなら源氏3代の方が良かったのでは? という感想もある。 義朝主演でさぁ。後半主役がいないor交代というイレギュラー展開でどうだ。
主演が悪いわけじゃない。 別にことさら好きなわけじゃないけど、嫌いっつーわけじゃない。 ただ、元々の地のキャラにあってない&どうにも脚本家が"清盛"(演じ手の彼ではなく、制作陣で作り上げた人物像)の魅力に首っ丈に見えず。
忠正おじさんや由良姫はあれだけ不憫なのに。 義朝のつっぱりは痛々しいのに。 清盛だけがどうにも印象が散漫で残らない。何か託す思いの熱量が足りないっつーか・・・ 主従にしてからに、源氏の方が書き込まれているもんなぁ。
いやいや贅沢はきりがない。 ただただ、頼長さまという人物像を魅力的に体現してくれたことに、その機会に感謝。 愛しい時間でした。
alain
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