今月は自宅開催の教室を休んで、工房をせっせと 片付けています。溜まりに溜まった不用品を整理し、 古い陶器は渋々割って処分しています。棚の奥から は初期の懐かしい、恥ずかしい作品がゴロゴロ現れ 赤面しながら反省材料としてよく眺めてから処分し ています。
中にはとっておきたい物もあっ て、これなどは処分保留となっ た一品です。土は萩の大道土、 化粧土は信楽の黄瀬土という 見事な混血で、原料から見れ ば 『信萩焼き』 でしょうか。 萩の軟らかい土味に信楽の白土が馴染んで良い味 わいです。今は焼きたてのようにきれいですが、長く 使うと色々に表情を変えるでしょう。画像では、サイズ がわかりにくいですが、小さなぐい呑みです。朝夕 ずいぶん涼しくなりましたので、そのうちにお燗でも 注いで使ってやりましょう。
私は茨城で陶器を覚えましたので焼き方は関東流です が、笠間、益子は江戸時代には信楽から陶技を学んで いますので、長い目で見れば信楽焼きの流れをくんでい ます。でも私が作る焼き物は笠間焼きでも益子焼きでも 信楽焼きでもないと思っています。広い意味で言えば 『日本焼き』 狭い意味で言えば 『若林焼き』 です。
ここのところ教室主体のペースで繁忙し、中々じっくり と自分の作品を作っていませんが、子供も成人し、手 も離れてきましたのでそろそろ初心に帰ってこつこつ と作品を作りたいなあと思っています。久しく個展も していませんし、来年あたり一発やらかそうかと考え ています。 さあて、どこでやりましょうか?
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