陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2011年09月08日(木)      しがはぎやき

今月は自宅開催の教室を休んで、工房をせっせと
片付けています。溜まりに溜まった不用品を整理し、
古い陶器は渋々割って処分しています。棚の奥から
は初期の懐かしい、恥ずかしい作品がゴロゴロ現れ
赤面しながら反省材料としてよく眺めてから処分し
ています。

 中にはとっておきたい物もあっ
 て、これなどは処分保留となっ
 た一品です。土は萩の大道土、
 化粧土は信楽の黄瀬土という
 見事な混血で、原料から見れ
 ば 『信萩焼き』 でしょうか。
萩の軟らかい土味に信楽の白土が馴染んで良い味
わいです。今は焼きたてのようにきれいですが、長く
使うと色々に表情を変えるでしょう。画像では、サイズ
がわかりにくいですが、小さなぐい呑みです。朝夕
ずいぶん涼しくなりましたので、そのうちにお燗でも
注いで使ってやりましょう。

私は茨城で陶器を覚えましたので焼き方は関東流です
が、笠間、益子は江戸時代には信楽から陶技を学んで
いますので、長い目で見れば信楽焼きの流れをくんでい
ます。でも私が作る焼き物は笠間焼きでも益子焼きでも
信楽焼きでもないと思っています。広い意味で言えば
『日本焼き』 狭い意味で言えば 『若林焼き』 です。

ここのところ教室主体のペースで繁忙し、中々じっくり
と自分の作品を作っていませんが、子供も成人し、手
も離れてきましたのでそろそろ初心に帰ってこつこつ
と作品を作りたいなあと思っています。久しく個展も
していませんし、来年あたり一発やらかそうかと考え
ています。 さあて、どこでやりましょうか?

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