陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2010年12月13日(月)      おぎくぼらーめん

荻窪ラーメンというと、大概の方は 『春木屋』 を思い
浮かべることと思います。が、荻窪生れの私の原点は
知る人ぞ知る 『丸信』 です。そして何といっても丸信
はワンタンメンが良いのです。今日、久しぶりに時間
が作れたので荻窪へ食べに行ってきました。

 お店は青梅街道四面道交差点の
 すぐそばにあります。以前はもっと
 駅寄りにあったと思いますが、移転
 改装したのでしょう。しかしながら
 久しぶりに暖簾をくぐると魚介ダシ
 のむせるような香りに思わずガキの
時分のことを思い出しました。(拗ねた糞餓鬼だったので
あまり良い思い出はないんですけどね)迷わずワンタンメン
を注文し、堪能してきました。歳をとって色々と美味い物
も知り、味の方は心持ち物足りなく感じましたが、懐かし
さで感動し、あっという間に完食しました。品物の写真を
撮るのは行儀が悪いのでお店の画像だけ撮ってきました。
今でこそ荻窪ラーメンは知名度が上がり、後継店舗も数々
出来ていますし、魚介のスープもポピュラーになりました
が、当初はお蕎麦屋からの転換店が多かったために魚介
のダシを多用したというのが発祥の顛末であるそうです。

私は今、釜石新華園のラーメンを絶品の中華そばと崇めて
いますが、究極至高といった白黒二元的な考えは嫌いです。
その日その時、季節や気分で食べたいものは変わります。
これだけのバリエーションがある日本のラーメンは数多あ
る焼き物と同様に楽しめる文化です。ダシの種類、味付け、
麺の性質、具材、お店の哲学が厳として表現され、そして
安価で美味い!中国が原点で日本独自の発展をしたという
点も焼き物に似ていて愉快です。中華麺を打つ研究は遅々
として進んでいませんが、いずれはこれが若林の中華麺だ
というものを完成したいものです。が、こんなことに血道を
あげているとまたぞろ本業がぞんざいになってしまいます
ので、まあ、ほどほどにしておきましょう。

中華そば まるしん

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