陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年12月09日(火)      ふしぎな はこ

イラストレイター齋藤俊行さんの新刊本が届きました。
タイトルは 『クリスマスのふしぎな はこ』 です。文章は
長谷川摂子さん、福音館書店の幼児絵本シリーズとして出版さ
れていて、対象年齢は2歳〜4歳となっています。 780円です。

 内容は、サンタさんが来るのを楽しみに
 している少年がイブの朝に不思議な箱を
 見つけて一日をわくわくと過ごすという
 とてもシンプルな物語です。もちろん、
 主人公の少年は次の朝、期待を裏切られ
 ることなく喜びますが、絵本はそこでお
しまい、不思議な箱の行方は謎です。が、そこはそれファンタジー
ですから、細かいことは言いっこなしです。そんな物語に齋藤さん
の絵がまた、とてもしっくりとなじんで好ましく、小さなお子さんを
お持ちのご両親や、ご家族に、心温まる一冊としてお勧めしたい
ところです。

今回の絵本の少年が住む家は今では珍しい日本家屋で、縁側が
あり、居間も柱が見え、建具も格子のあるものでとても懐かしい
感じのものです。少年は、不思議な箱を縁の下で見つけ、ベッド
の下に隠します。その視線の低さがとても好ましく、小さかった
頃を思い出しました。(その時分の私はもっと拗ねたガキでした。)

今月の芋乃市場ではこの絵本を販売します。加えて原画を何点
か展示していただけることになっています。日本のクリスマスは
どうにも騒々しいものになってしまいましたし、最近のお子達は
何でも物をもっていやぁがるので、小さなプレゼントなんぞ喜び
もしないのでしょうが、子供にはこの本の少年のように無垢な心
を持っていてほしいものです。

福音館書店 クリスマスのふしぎなはこ
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=20609





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