全24巻の『鬼平犯科帳』を半分ほど読んで、 暫く手を出していなかったものを何気なく 18巻辺りから読み始めたらずるずるーっと のめりこんで22巻まで読み進んでしまいま した。まあ、鬼平シリーズは会話文が多く、 かてて加えて改行が多いので見開きでも頁 に空白が目立ち、実に読みやすいのですが、 物語りもテンポが良く登場人物の人情味も 良いのでするすると読めてしまいます。ここまできたらやはり あと2冊ばかりですから一気に最終巻まで読み通してしまおうと 思いますが、鬼平犯科帳は執筆途中で作者が逝去したために 未完です。享年67歳ですからいかにも早かったと悔やまれます。 大正12年生まれの池波氏が今もしお元気ならば御とし85歳、 鬼平も30冊は出ていたでしょうか?
小説の中で長谷川平蔵自身も長生きはしないだろうと自戒し、 語り部も平蔵の短命をほのめかせますが、何とはなしにご自分 を投影していたかと思われる節も無きにしも非ず・・・残念乍ら 鬼平の続きは読めませんが、台東区の生涯学習センターには 『池波正太郎記念文庫』 のコーナーがあり、故人とその作品 を偲ぶことができます。私も合羽橋へ買い物に行くと必ず寄って 一筆箋や手拭いを買ってきます。
それほどの池波ファンではありませんが、私の携帯電話の 着信音はジプシーキングスの 『インスピレイション』 です。
YouTube 鬼平エンディング http://jp.youtube.com/watch?v=WYjihqJGR50&feature=related
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