陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年12月11日(木)      おにへい

 全24巻の『鬼平犯科帳』を半分ほど読んで、
 暫く手を出していなかったものを何気なく
 18巻辺りから読み始めたらずるずるーっと
 のめりこんで22巻まで読み進んでしまいま
 した。まあ、鬼平シリーズは会話文が多く、
 かてて加えて改行が多いので見開きでも頁
 に空白が目立ち、実に読みやすいのですが、
 物語りもテンポが良く登場人物の人情味も
良いのでするすると読めてしまいます。ここまできたらやはり
あと2冊ばかりですから一気に最終巻まで読み通してしまおうと
思いますが、鬼平犯科帳は執筆途中で作者が逝去したために
未完です。享年67歳ですからいかにも早かったと悔やまれます。
大正12年生まれの池波氏が今もしお元気ならば御とし85歳、
鬼平も30冊は出ていたでしょうか?

小説の中で長谷川平蔵自身も長生きはしないだろうと自戒し、
語り部も平蔵の短命をほのめかせますが、何とはなしにご自分
を投影していたかと思われる節も無きにしも非ず・・・残念乍ら
鬼平の続きは読めませんが、台東区の生涯学習センターには
『池波正太郎記念文庫』 のコーナーがあり、故人とその作品
を偲ぶことができます。私も合羽橋へ買い物に行くと必ず寄って
一筆箋や手拭いを買ってきます。

それほどの池波ファンではありませんが、私の携帯電話の
着信音はジプシーキングスの 『インスピレイション』 です。

YouTube 鬼平エンディング
http://jp.youtube.com/watch?v=WYjihqJGR50&feature=related





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