陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年06月08日(日)      夜 店

きのう、西区は浅間神社のお祭りに行ってきました。
梅雨の序盤、いくばくか蒸す宵の参道には夜店が立ち並び、
初日の人出は土曜であることも手伝って如何様にぎにぎしく、
むせるような人並みに歩を合わせるように鳥居をくぐって
参拝し、清めのお神酒をいただいてきました。

 おばかな倅はダーツや当て籤といった
 埒も無い遊技場に首を突っ込み、末等の
 景品をもらっては苦笑いしながらも楽し
 んでいる様子。これも祭礼の一興と見て
 いる親はといえば、ろくすぽ冷えてもい
 ない生ビール(中身は発泡酒だらう)を
ぐいぐい呑りながら、的屋のたこ焼きなどをほおばっては、
また一年たっちゃったねぇなどと嘆いたり喜んだり・・・

我々が歳をとる分、年々夜店のニイさんネエさんたちは相対
若くなり、芸も無い面々が漫然と食物だけを売っているのが
淋しいかぎりです。巧みな口上で魅せる寅さんのような筋金
入りのおあ兄さんや、物も言わずに芸で売る『切り飴屋』の
職人さんなど、今はもう見ることもできません。かるめ焼き
すら見かけることはできませんでした。唯一、慣れた手際で
焼く 『ちんちん焼き』 が、見ていて楽しい手作業ですが、
甘い物嫌いにはお足をはたいて買うものとは思えません。

ともあれ、今年も無事に浅間様にお参りができ、平成20年も
概ね半年息災に過ごせたことを感謝し、何事も無い日常が
あることが幸福の正しい形なのだと、小さく纏まる自分を
恥とも思わず、楽しく過ごした昨夜でありました。




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