『食品の裏側』 という食品添加物について書いた本を買いました。 初版2005年ですから少々古い本ですが、平易に書いてあり、とても わかりやすい本です。著者は、添加物メーカーに勤めて商品開発に 携わっていた経歴の持ち主でその道のプロ。そういった立場から、 添加物を悪玉と決め付けず、成分表示から読み解く力を身につけて 賢く使い分けることを推奨しています。
現代社会で食品添加物を一切口にしないように 食事を取るのは至難でしょう。ファストフードや コンビニのお弁当はもとより、安価な食材には 必ずと言って良いほど入っています。極論すれ ば外食産業も食品産業も添加物無しでは成り立 たないのが現状でしょう。私などは駄菓子屋の 5円10円のお菓子で育ったようなもんですから 今さら添加物など何するものぞと思うのですが、 今ほど食材全般に蔓延しておらず、きちんと手間をかけたダシの 旨みや、旬の新鮮食材の旨さを概ね理解しているつもりです。この 本の中でも著者の方が一番に懸念しているのは、小さな頃からス ナック菓子やファストフードばかり食べている現代人の食の低迷と、 本物の食材の味を感じることのできなくなる味覚の麻痺です。 これは日本人の食文化を揺るがす懸案でしょう。
茨城に住んでいた頃、環境のことを考えて色々なことを学び、可能 なことは実践してみました。勢い自給自足に傾倒し、安全な生活に 近づいてはいきましたが、社会とは距離を感じるようになりました。 そのとき思ったのは、このまま進むと原始の生活に戻ってしまうな あということです。結局、考えを修正し、ほどほどに距離を保って 文明生活を保とうと結論し、できる範囲のエコを実践しています。
昨今思うのは、自然自然と言うけれど、人間も地球の上にわいて出 た生き物であるし、人間の存在や生活も自然と言えば自然。地球に とっては害獣に他ならないかもしれませんが、環境大事で原始生活 に回帰するのは正しい方向ではありますまい。増えすぎて滅びるの ならそれも自然、甘んじて受け入れるべきでもありましょう。 食品添加物を作る叡智がある人間ですから、環境を良くする英知も きっと持ち合わせておりましょう。食は命に直結する営みですから、 庶民にも考えやすい課題です。さらに考え続けていきたいです。
この本の著者、安部司さんのインタビュー記事 “食品の裏側”を明らかにする http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/interview/62/
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